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登録販売者試験対策【ゆる漢方】キーワード編~試験に出る全70処方を完全網羅。「キーワード」で正解を選ぶ最強のカンニングペーパー~

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「理屈」はわかった。でも、「武器」がないと戦えない。

こんにちは、元ニート薬剤師のitaruです。

『基礎編』で、漢方を解くための「脳みそ(OS)」はインストールできましたか? 「魔法のベン図」や「名前の法則」を知った今、漢方への恐怖心はかなり消えているはずです。

しかし、試験本番で合格点をもぎ取るには、もう一つだけ必要なものがあります。 それは、「個別の処方を見分けるためのキーワード(データ)」です。

  • 葛根湯と麻黄湯、どちらも体力はある人向けだけど、決定的な違いは?

  • 芍薬甘草湯といえば「こむらがえり」と多くの参考書に書いているけど、「筋肉に効く」って覚えた方がいいってどういうこと?

こうした「あと一歩」の判断で迷わないためには、正解直結のキーワードとコアとなる考え方を知っておく必要があります。

この『キーワード編』は、いわば「カンニングペーパー」です。 (※もちろん試験には持ち込めませんが、頭の中に持ち込んでください)

試験に出る70以上の全処方について、

  1. 一発キーワード(これが出たら正解!)

  2. ひっかけポイント(ここを変えて出してくる!)

  3. 似た処方との違い

を、辞書形式で極限までわかりやすく整理しました。

市販のテキストのように、キーワードの羅列ではありません。 「点数を取るために必要な情報と考え方」を、この1記事に凝縮しました。

なぜ、漢方ごとの独自のキーワードを覚える必要があるのか?

まずは実際に令和6年の首都圏ブロックで出題された問題を見てみましょう。

次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものはどれか。

体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、痒み、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れに適すとされるが、胃腸の弱い人、下痢しやすい人では、食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢の副作用が現れるおそれがあるため使用を避ける必要があり、また、のぼせが強く赤ら顔で体力の充実している人では、のぼせ、動悸等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
(1)温清飲
(2)八味地黄丸
(3)五積散
(4)猪苓湯
(5)竜胆瀉肝湯

基礎編で学習した知識をもとに選択肢を絞ってみましょう。
※詳しく知りたい場合は基礎編をご覧ください。
【体力】
体力中等度以下=体力下の人に使う
(1)温清飲は体力のルールに無かったので一旦無視しましょう。
(2)八味地黄丸は名前に「漢数字」が入っているので体力下の人に使う。つまり、体力は合っている。
(3)五積散は「漢数字」が入っているので体力下の人に使う。つまり、体力は合っている。
(4)猪苓湯は名前に「猪」が入っているので体力に関わらず使う。つまり、体力が間違っており、この選択肢は誤り。
(5)竜胆瀉肝湯は名前に「瀉」が入っているので体力上の人に使う。つまり、体力が間違っており、この選択肢は誤り。

【構成生薬】
問題文に書かれていないため判断できない。

体力の知識を使って消去できた選択肢は(4)猪苓湯と(5)竜胆瀉肝湯だけでした。
(1)~(3)はまだ候補として残っています。
ここからキーワードが力を発揮します。

問題文には「体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、痒み、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れに適す」とありますね。
この文章を見ると、尿量減少や多尿といった文言があり、泌尿器に関する漢方だと考えられますね。

基礎編をご覧になった方は、基礎編に以下の記述があったことを覚えていますか?

なお、構成生薬編なので詳細な説明はしませんが、温経湯と柴胡桂枝乾姜湯が「女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる」は正しい記述です。
名前に「温」が付く漢方は婦人科系の漢方だというルールを覚えておくと役に立ちますよ。

名前に「温」が付く漢方は婦人科系の漢方と書いていましたね。
つまり、温清飲は婦人科系の漢方なのでこの選択肢も誤りだとわかります。
(こういったルールもキーワード編で示していきます)

では残った八味地黄丸、五積散の中で問題文に合うのはどれになるのでしょう。
注目すべきは「四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿」の部分、さらに言えば「多尿」です。
「多尿」というキーワードは八味地黄丸の独自キーワードなので、この問題の正解は(2)八味地黄丸だとわかります。
限られたキーワードさえ押さえておけば、長い全文を読む必要も覚える必要もありません。

この問題を通して独自のキーワードの威力を実感したと思います。
ただ、全ての漢方のキーワードを覚えるのは難しいので、基礎編で示した体力と構成生薬の知識も使って選択肢を絞れるようになっておくと鬼に金棒です。
その上でキーワードを覚えていけば漢方がどんどんと得意分野になっていきますよ。
もちろん、このキーワード編だけでも漢方は得意になるので安心して読み進めてください。

漢方の問題文の読み方

キーワードを覚えると強力な武器になることはわかったと思いますが、そもそも漢方の問題文が長すぎて読むのすら大変ですよね。
その気持ちすごくわかります。
私も漢方は覚えてしまえば解けると思って、長い文章をむやみに覚えようとしてしまい、挫折した経験があります。
キーワードを覚えていく前に、葛根湯を例に漢方の文章の構成を考察してみましょう。

葛根湯
体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
まれに重篤な副作用として肝機能障害、偽アルドステロン症を生じることが知られている。

非常に長くてややこしいですよね。
これを覚えていくのは無理があるので、まずは要素ごとに分解してみましょう。

適する人
「体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされる」
この部分は葛根湯を使うのに向いている人のことを表しています。
この中でも、さらに、体力(体力中等度以上)と症状(感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み)に分解できますね。

不向きな人
「体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向き」
この部分は葛根湯を使うのに向いていない人のことを表しています。

重篤な副作用
「まれに重篤な副作用として肝機能障害、偽アルドステロン症を生じる」
この部分は葛根湯の副作用を表しています。

つまり、非常に長い文章でしたが大雑把に分けると、適する人不向きな人重篤な副作用が書かれているだけですよね。

ここまでを読んで、「よし!要素に分解して読みやすくなったから、あとは覚えていけばいいだけだな!」と思った方、それは無謀です。
それで覚えられるのであれば「ゆる漢方」は必要ありません。

では、何を覚えるのが効率的なのか?
それは適する人です

薬剤師や登録販売者として患者さんにお薬を薦める時のことを想像してみてください。
まず聞くのは「どんな症状か」ということですよね。
これがまさに適する人を考えているということです。

もちろん、実務において不向きな人や重篤な副作用を知らなくていいというわけではありませんが、そもそもその漢方が何に効果があるのかを知らなければ患者さんに合う漢方を選ぶなんて不可能ですよね。
登録販売者の試験では、まず適する人を覚えることが最優先ですし、不向きな人や重篤な副作用で誤りの選択肢を作る出題頻度がそもそもかなり低いです。
もし出てきても「ゆる漢方」で学習を進めていれば、簡単にわかるようなケースがほとんどです。


キーワード集の見方

それでは実際に漢方ごとのキーワードを見ていきたいところですが、その前に、ゆる漢方での漢方のキーワードの見方と出てくる漢方の順番を確認しておきましょう。

キーワード集の見方
葛根湯を例に見てみましょう。

上図のように【適する人】を中心に、必要なものは【不向きな人】【重篤な副作用】も載せています。
また、【構成生薬】は、甘草・麻黄・大黄の3つの生薬に限定して記載しています。なぜこの3つに限定しているのか、どうやって構成生薬を覚えればいいのかを知りたい方は基礎編をご覧ください。
そして、ゆる漢方での一番の特徴は<補足>です。
キーワードを厳選して載せている本はよくありますが、なぜそうなるのかといった理由や小話を載せているものはあまりありません。
補足だからといって飛ばすのではなく、ぜひ読んでみてください。
きっと暗記の助けになりますよ。
※体力や構成生薬については基礎編で学ぶ内容も入っています。体系的な覚え方は基礎編に記載しているため、このキーワード編では簡単な説明となっていることをご了承ください。

掲載する漢方の順番

登録販売者試験の参考書ではキーワードを載せているのが一般的です。
参考書によって、表にまとめたり、出題頻度順にしたり、ジャンルごとにしたり、と様々な工夫がされています。

では、ゆる漢方ではどうするか。
「登録販売者試験問題作成に関する手引き」に掲載されている順番に掲載していきます。

そもそも手引きが症状の分類順に掲載されているので、特に順番を変える理由がなく、もしみなさんが手引きを確認する時があれば、順番が同じ方が探しやすいためです。
手引きは作成者の頭の中を言語化してくれているものです。
わざわざ公開してくれている試験はなかなかありません。
参考書だけでなく、ぜひ手引きも確認してみてください。
特に漢方はキーワードを押さえた後に、手引きでその漢方の説明の全文を確認すると、より記憶に残りますよ。



漢方処方ごとの厳選キーワード集

風邪

葛根湯(かっこんとう)

葛根湯
【適する人】
<体力> ー
<症状>感冒の初期(汗をかいていないもの)
【不向きな人】ー
【重篤な副作用】まれに肝機能障害、偽アルドステロン症
【構成生薬】①甘草+麻黄グループ

<補足>
体力は覚える必要はないが、構成生薬が①甘草+麻黄グループであり、麻黄を含むので、体力が上の人に使うイメージは持っておいても良い(実際の体力は体力中等度以上)。
麻黄には発汗作用があるため、「汗をかいていないもの」に対して葛根湯を使い、汗と一緒に熱を出させる。
副作用は、覚えるのではなく、甘草が含まれているから偽アルドステロン症があると予想できれば十分。

麻黄湯(まおうとう)

麻黄湯
【適する人】
<体力> ー
<症状>身体のふしぶしが痛い
【不向きな人】ー
【重篤な副作用】ー
【構成生薬】①甘草+麻黄グループ

<補足>
体力は葛根湯同様に覚える必要はないが、構成生薬が①甘草+麻黄グループであり、麻黄を含むので、体力が上の人に使うイメージは持っておいても良い。
葛根湯よりも麻黄の含有量が多く、身体に負担がかかるため、より体力が上の人に使う(実際の記載は体力が充実している人)。
「ふしぶしが痛い」というキーワードは麻黄湯にしか出てこない。
では、なぜふしぶしが痛い人に麻黄湯を使うのだろうか。
ふしぶしが痛くなる理由は、体内の菌を熱で殺そうとするために、筋肉を収縮して熱を産生するからである。
筋肉を収縮することでふしぶしが痛くなるのだが、菌を殺すための熱によって身体はだるくなってしまう。
この熱を汗と一緒に体外へ出したいがために、発汗作用のある麻黄を多く含んだ麻黄湯が使われる。

小柴胡湯(しょうさいことう)

小柴胡湯
【適する人】
<体力>上の人
<症状>舌に白苔(はくたい)
【不向きな人】ー
【重篤な副作用】間質性肺炎、インターフェロン製剤とは併用禁忌
【構成生薬】甘草のみ(暗記不要)

<補足>
体力は、名前に「柴胡」が入っているから「体力中上の人」に使う(実際は「体力中等度の人」)。
本来、「柴胡」は体力上向きの処方なのですが、「小」柴胡湯なので、体力は上より小さくなり、「中」というイメージを持っておくと良い。
「舌に白苔」というキーワードは小柴胡湯にしか出てこない。
小柴胡湯独自のキーワードではないが、使用するタイミングはかぜの後期である。
このタイミングの覚え方は、「柴胡」→「さいこ」→「さいご」、といった連想ゲームのように考えて、「かぜの最後」あたりと押さえておくと良い。
名前に「柴胡」を含む漢方は「かぜの最後」あたりに使うという考え方は、他の漢方でも使うことができる。
小柴胡湯とインターフェロン製剤は併用禁忌というのは覚えておく必要がある。
そもそも、インターフェロンとは、ウイルスなどに感染したときに体内で作られる成分で、ウイルスが原因の肝炎を治す作用ある。
このインターフェロンを人工的に精製したのがインターフェロン製剤である。
肝炎治療のためにインターフェロン製剤を使用している人に、小柴胡湯を使用すると、間質性肺炎の副作用が起こる可能性が高まると言われているため、インターフェロン製剤と小柴胡湯の併用は禁忌とされている。

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

柴胡桂枝湯
【適する人】
<体力>下の人
<症状>かぜの中期から後期
【不向きな人】ー
【重篤な副作用】ー
【構成生薬】甘草のみ(暗記不要)

<補足>
体力は、名前に「桂枝」が入っているから「体力下の人」に使う(実際は「体力中等度またはやや虚弱の人」)。
名前に「柴胡」も入っているためややこしいが、名前に「桂枝」が入っているものの例外は桂枝茯苓丸だけなので、柴胡桂枝湯は「体力下の人」に使う。
小柴胡湯同様に名前に「柴胡」があるので「かぜの最後」あたりに使う。
実際には、かぜの中期から後期だが、「かぜの最後」あたりということで後半に使うイメージが出来ていれば十分。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

小青竜湯
【適する人】
<体力> ー
<症状>うすい水様の痰、鼻水、アレルギー性鼻炎
【不向きな人】ー
【重篤な副作用】ー
【構成生薬】①甘草+麻黄グループ

体力は覚える必要はないが、「体力中等度またはやや虚弱の人」に使う。
①甘草+麻黄グループであり、葛根湯や麻黄湯のように「体力上の人」に使うのではないかと思うかもしれないが、葛根湯や麻黄湯に比べて小青竜湯は麻黄の含有量が少ないため、「体力下の人」に使用する。
大事なのは「うすい水様の痰」というキーワード。
小青竜湯の「青」とキーワードの「水」を近いイメージとして覚えるのがおすすめ。
葛根湯、麻黄湯、小青竜湯を使うそれぞれのイメージ
・葛根湯はただのかぜ
・麻黄湯はふしぶしが痛むインフルエンザ
・小青竜湯は鼻水の出る花粉症

桂枝湯(けいしとう)

桂枝湯
【適する人】
<体力>下の人
<症状>汗が出るもののかぜ
【不向きな人】ー
【重篤な副作用】ー
【構成生薬】甘草のみ(暗記不要)

<補足>
体力は、名前に「桂枝」が入っているから「体力下の人」に使う(実際は「体力虚弱の人」)。
キーワードとして「汗が出るもののかぜ」があるが、それはなぜか。
そもそも桂枝には体を温める作用がある。
汗が出るということは、汗と一緒に熱も出ていくため体は冷える。
その冷えた体を温めるために桂枝を多く含んだ桂枝湯が使われるためである。
葛根湯や麻黄湯は汗が出ない人に使い、麻黄の作用によって体から熱を出したいということと対比して覚えよう。

香蘇散(こうそさん)

香蘇散
【適する人】
<体力> ー
<症状>血の道症
【不向きな人】ー
【重篤な副作用】ー
【構成生薬】甘草のみ(暗記不要)

<補足>
香蘇散のキーワードは「血の道症」。
血の道症とは、「ちのみちしょう」と読み、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状のこと。
つまり、血の道症は女性特有の心身の不調を引き起こす、漢方独特の用語。
香蘇散の香りで不快な症状を和らげているとイメージすると覚えやすい。

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