夏至の太陽とベンチの話。
「日照時間の短い冬は元気がなくなる」理論は、
夏至に当たる今日の超絶不機嫌によって、
完全に否定された。
納得のいかないこと、むしゃくしゃすることが、
ここ最近立て続けにやってくる。
今日が一番日照時間の長い日のはずなのに、
これっぽっちも心は晴れない。
何も考えたくなくて、電車に揺られたくて、
ふわふわと居眠りしていたら、
まあまあの距離にある終点まで着いた。
久々にノートを書くために、
コーヒーをお供にできる店を探す。
普段の運動不足解消のために、
少し遠回りをしてみる。
喫煙可の喫茶店で全身を燻され、
コーヒーチェーン店の寒さで鼻水を垂らし、
公園で虫に刺されまくり、
何となくベンチに座ってみると、
目の前に太陽があった。
あと15分もすれば沈みそうな夕焼け。
偶然なのか、何か特別な意味があるのか。
何かしら理由付けしたくなるのは、
人間の悪いクセだと思った。
夏至なんだし今日くらい夜更かししてもいいか、
なんて月並みなことを考えている。
頭の上では木々が触れ合って、
サクサクと音を立てている。
目を窄めるとできあがる、
光の放射が弱くなる。
猛暑の余韻を少しだけ残して、
夏至の太陽は沈んだ。
タバコの匂いは服から消えて、
なぜか鼻水も止まった。
(さっきコンビニでティッシュ買い足したのに)
とはいえ、不機嫌は不機嫌。
そんなに世の中甘くなかった。
