【自由研究】殻のない卵を作ってみた
娘が夏休みの自由研究で悩んでいたので、殻のない卵を作ってみました。
動画はこちらから。
説明の前に、卵の構造について説明します。

卵の殻は炭酸カルシウムという物質で出来ています。
この炭酸カルシウムは酸に溶けるので、お酢で溶かすことができます。そうすると、生卵の状態で卵殻膜だけに包まれた卵が作れるわけです。
そんなわけで、酸とアルカリの関係、また卵の構造を知るのに良いのではないかということで、殻のない卵を作ってみることにしました。
【準備するもの】
・卵(小さめがオススメ)
・お酢(何でもいいですが、カンタン酢みたいな合わせ酢はオススメしません)
・塩(普通のでOK)
・透明な入れ物(お酢で卵が浸るくらい)
【手順】
・お酢に2%くらい塩を溶かす
…動画のお酢だとだいたい100mLなので、2gくらい溶かしてます。量は全然アバウトでOK。
・卵を入れて数日放置する
…①たまに卵を回転させて、表面の泡を取ってあげると気持ち反応が早く進みます。
②途中でお酢を変えると少し早く進みます。塩を忘れないように!
・卵の殻が粉みたいになったら、取り出して弱い水流で殻の残骸をこそげとる
…指でこすり取れます。力を入れると破けてしまうので注意!
あと、酢臭いのはどうしようもないです。
・ブニブニした触感を楽しむ
…写真のように、下からライトを当てても楽しい

【Q&A】
Q.なんで塩を入れるの?
A.浸透圧の問題
浸透圧とは?
…水は、「濃いほう」に移動しやすい性質があります。
たとえば、砂糖水と水を半分ずつに分けて、間に「水だけは通せる特別な膜」を置くとします。
このとき、水は砂糖水のほうへ移動して、濃さを同じにしようとします。
このとき砂糖水のほうにかかる「水を引き寄せる力」を 浸透圧 といいます。
今回は卵殻膜がこの「水だけは通せる膜」なので、塩を入れないとお酢の水分が「濃いほう」の卵白に行ってしまい、卵がパンパンに膨れてめちゃくちゃ割れやすくなります。逆にお酢に塩を入れてを濃くすると、卵白から水が抜けて締まるので、触ってもなかなか割れにくくなります。
Q.塩酸じゃダメ?
A.どこから塩酸を持ってこようとしているかは聞かないが、多分上手くいかない。以下、ちょっと科学的な解説。
今回の実験を化学反応式で書くとこんな感じです。
CaCO3 + 2CH3COOH ⇔ (CH3COO)2Ca + CO2 +H2O
つまり、弱塩基と弱酸の反応です。
(動画中で見えてる泡は二酸化炭素)
この酢酸部分を塩酸に変えると、とんでもない勢いで泡が出る一方、出てくる泡に阻まれて塩酸が届かなくなります。
なので意外に反応は早く進みません。塩酸入れたら触りにくい(卵を回転させにくい)しね。
Q.時間かかりすぎでは?
A.温度を上げれば多少反応は早く進むけど、卵だしおすすめはしません。表面の泡は取ってあげると心なしか反応が早く進みます。
【娘の反応】
「ウワァ、ブニブニしてて気持ち悪っ」
父は泣いた。
