社員が退職するとき、IT担当がやるべきチェックリスト
「退職した社員のアカウントが、半年後もそのまま残っていた」
「辞めた元社員が、退職後もクラウドにアクセスできる状態になっていた」
「引き継ぎはしたけど、どのシステムにアクセスできたか把握していなかった」
退職者対応のIT手続きは、後回しにされがちな業務のひとつです。
しかし、対応漏れは情報漏えいや不正アクセスの入口になります。
悪意がなくても、退職後に誤って会社情報にアクセスしてしまうケースも実際に起きています。
この記事では、社員が退職するときにIT担当者・経営者がやるべきことをチェックリスト形式でまとめました。
① 退職日までにやること
1️⃣ アクセスできるシステム・ツールの棚卸しをする
まず、退職する社員がどのシステム・ツールにアクセスできる状態にあるかを確認します。把握できていない場合は、本人に確認するのが最も確実です。
確認すべき主なもの:
会社メールアカウント
チャットツール(Chatwork・Teamsなど)
クラウドストレージ(OneDrive・Googleドライブなど)
業務システム(会計・顧客管理・勤怠管理など)
社内ネットワーク・VPNアクセス
SNSアカウント(会社公式のもの)
2️⃣ データ・ファイルの引き継ぎを確認する
退職者が個人のフォルダやPCにのみ保存しているデータがないかを確認します。引き継ぎが必要なファイルは、共有フォルダやクラウドに移動してもらいましょう。
確認すべきポイント:
業務データがクラウドに保存されているか
ローカルPCにしかないファイルがないか
パスワードや重要な情報が個人メモにのみ記載されていないか
3️⃣ 会社支給デバイスの返却日を決める
PC・スマホ・タブレットなど、会社が支給したデバイスの返却日と返却方法を事前に決めておきましょう。退職日当日にバタバタしないよう、1週間前には確認しておくのが理想です。
② 退職日当日にやること
4️⃣ すべてのアカウントを無効化・削除する
退職日の終業時刻に合わせて、①で確認したすべてのアカウントを無効化または削除します。「明日やろう」は厳禁です。退職後もアクセスできる状態が1日でも続くことがリスクになります。
対応の優先度が高いもの:
会社メールアカウントの無効化
クラウドストレージの共有解除・アクセス権削除
業務システムのアカウント削除
VPN・社内ネットワークのアクセス権削除
チャットツールのアカウント無効化
5️⃣ 共有パスワードを変更する
退職者が知っていた可能性のある共有パスワード(Wi-Fiのパスワード・共用アカウントのパスワードなど)は、退職日に合わせて変更しましょう。
6️⃣ 会社支給デバイスを回収・初期化する
返却されたPCやスマホは、必ず初期化してから次の用途に使いましょう。
初期化せずに次の社員に渡すと、前の社員のデータが残っている可能性があります。
③ 退職後にやること
7️⃣ メールの自動返信・転送設定を確認する
退職者のメールアカウントを削除する前に、取引先からのメールが届いた場合の対応を決めておきましょう。一定期間、自動返信で担当者変更を知らせる設定にしておくと、取引先への対応漏れを防げます。
8️⃣ ログイン履歴を確認する
退職後しばらくの間、退職者のアカウントへの不審なログイン試行がないかを確認しましょう。万が一、退職後にアクセスが確認された場合は、すぐに対応が必要です。
9️⃣ 対応内容を記録に残す
どのアカウントをいつ削除・無効化したかを記録しておきましょう。
後からトラブルが発生した場合の証跡になります。
④ 対応漏れを防ぐために
退職者対応のIT手続きは、担当者が変わったり、退職のタイミングが重なったりすると対応漏れが起きやすくなります。今回のチェックリストをもとに、自社用の「退職時ITチェックリスト」を1枚作っておくことをおすすめします。
人事部門・IT担当者・上長が連携して動けるよう、
誰が・何を・いつまでにやるかを事前に決めておくことが、
対応漏れを防ぐ最大の対策です。
まとめ:退職者のアカウントは「その日のうちに」対応する
退職者のIT対応で最も大切なのは、「退職日当日に、すべてのアクセス権を止めること」です。翌日以降に持ち越すほど、情報漏えいのリスクが高まります。
この記事のチェックリストを、次の退職者対応から活用してみてください。
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