見出し画像

ひとりで生きてりゃ解散なんてないし、寝不足は寝るしかないが、ギターはやめない

ミュージシャンなら、ほとんどの人ができることの代表的なものに「弾き語り」という神業があります。

僕らは当たり前のようにそれを享受しているけれども、すごく大変な作業だというのを僕は知っています。あれはすごい技術なのです。

眞名子新まなこあらた氏のニューアルバム「良くなった動物」から先行配信された「引き語りの男」がとても沁みるいい曲です。

僕としては、眞名子史上ナンバーワンです。
兄の眞名子幹まなこもとき氏の作詞、弟の眞名子新まなこあらた氏が作曲、歌唱をしています。僕はこのスタッフワークを「音楽界のコーエン兄弟」と密かに呼びます。

ひとりだけ
ひとりだけ生きてりゃ解散なんてないんだぜ
それでもいつかあいつらが聞いた時
恥ずかしくない歌を歌っていたい

真名子新「弾き語りの男」(2026)

眞名子新氏の曲の世界は、基本的にシニカルというか、世の中を斜に構えがちという、逆説的な表現にこそ真理が見えるのが、十八番おはこだと僕は思うのですが、珍しくここは直球といいますか。なんだかすごく印象に残るフレーズでした。たしかにそうです。ひとりでやってりゃ、解散の決断に苦悩することはないですね。あたりまえのこと言っているのに、とても深い日本語で、名詩です。

訥々とつとつと歌っているところもとてもいいです。これを声高らかに歌われたらば、だいぶ押しつけがましくなります。

ジャンルは違えど、つんく♂氏がモーニング娘。’14に書き下ろした「TIKI-BUNチキブン」の

寝不足は
寝るしか無い

つんく♂「TIKI-BUN」(2014)

も思い出しました。こちらもすごい。
簡潔さと、奥深さがおもしろいなと思います。寝不足を解消するには、寝るしか術がありません。眠眠打破もその場しのぎ。寝不足は、寝ることでしか解決しないのです。

つんくさんは、シャ乱Qを経て、ひとりで歌を書く人になりました。

もうひとつだけ書かせてください。これもどうしても思い出してしまいました。中島みゆきさんの「おまえの家」

ギターはやめたんだ
食っていけないもんなと
それきり火を見ている

中島みゆき「おまえの家」(1978)

【余談】僕も実はギター弾くんです。素人に産毛が生えている程度です。はやく剛毛になりたい。

昔、京都を旅したときタクシードライバーさんが「あんたひとりもんかい?ひとりのほうが気楽でいいよ。ふたりになったら、絶対にどっちかが残ることになるんだから。」も思い出しました。人生の味。

1000文字以内に書ききることをなんとなく目指してはいるものの、冗長気味になるのは僕のnoteの味。最後まで読んでくれた方はありがとうございました。ではまた。

いいなと思ったら応援しよう!

岩渕 敏司 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。もしこの記事があなたの心に響きましたなら、応援いただけると嬉しいです! いただいたチップは今後の発信に還元できたらと思います(岩渕)。