【詩】触れられない、触れようとしてはいけない光|||#風まかせ文芸部「光」
孤独な鳥が円環をなぞる
雨の落ちない暗雲澱む
どこにでもある色褪せた街
を歩く私は誰かの影法師
徒然歩くは既視感ばかり
今日も帰り道を遠回り
「何かを待っているの?」
空からの問いに曖昧な返答
退屈な日々
燃やすものは最初から無い
綺麗なものが綺麗じゃない
感動するものに感動しない
取り残された私
世界の端
こんなものでしかない
そんなものでしかない
と振り向いた私
視界の端
ああ、それは
光
まるで未知なる神秘
美しく
穢れのない
心臓に注ぐ眩ゆい光
無垢な暖かみ
重さを感じ
満ちていく
焦がれていく
直感する
これは手を伸ばしてはいけない
待ち受けるのはイカロスの結末
ツギハギだらけの紛い物の翼では
到達できない憧憬
熱を帯びた涙が伝う
あの日から私の人生は始まった
※こちらの企画に参加させていただいております!
