満員電車で下がったら、ホームの溝にハマりました🚃
時は約12年前、私がまだ独身だった頃の話です。
当時の私は今よりもずっと細く、朝の通勤では満員電車に揺られる毎日を送っていました。
その日も乗り換えのため、ぎゅうぎゅうの満員電車に乗ろうとしていました。
しかし、人が多すぎて乗れそうにありません。
私は半歩ほど後ろに下がりました。
その瞬間です。
ガクン。
「えっ⁉︎」
視界が急に変わりました。
なんと私は、電車の乗り口とホームの間の溝に、下半身まるごとハマってしまったのです。
今思い返しても不思議なのですが、その時はすべてがスローモーションでした。
まるでコマ送りの映像を見ているような感覚です。
周囲の人たちも、
「えっ……」
という空気だったのではないでしょうか。
当の私は、
「これはまずい💦」
と、一刻も早く抜け出そうとしました。
しかし、すっぽりハマってしまい、なかなか抜けません。
すると、発車を知らせるドアの音が鳴り始めました。
私は一瞬、
「もうダメかも……」
と思いました。
その時です。
後ろから両脇に手が入り、
「よいしょ。」
という男性の声が聞こえました。
次の瞬間、私の身体はスポッと持ち上がり、そのままふわっと電車の中へ。
私はあまりの出来事に呆然としていました。
助けてくださった方にお礼を言おうと振り返ったのですが、そのタイミングでドアが閉まり、結局お顔を見ることもできませんでした。
覚えているのは、白いワイシャツがちらっと見えたことだけ。
サラリーマンの方だったのか、駅員さんだったのか、それも分かりません。
あの時の私はスローモーションの世界にいたのですが、実際にはホームに落ちてから助け出されるまで、ほんの1〜2分ほどだったと思います。
あれから12年。
お礼を伝えることはできませんでした。
なので、この場を借りて言わせてください。
あの時、助けてくださった方。
本当にありがとうございました。
今でも感謝しています。
