《旅と寄付 #3》ムンク美術館(オスロ)
ムンクといえば “叫び”。大学生の頃、私はこの作品で描かれている“耳を塞いでいる人”の空気人形を部屋に飾っていた。1mくらいあって、なかなかの存在感だった。
オスロ中央駅の近くから歩いていくと、13階建てのビルに大きく「MUNCH」と書かれた建物が見えてきた。2021年に開館した新しいムンク美術館だ。
展示室に入り、恥ずかしながら《叫び》が複数点存在することをこの日に初めて知った。美術館には3点が所蔵されており、30分ごとに1点ずつ鑑賞できる仕組みになっている。想像よりも作品は小さく、それでも画面から立ちのぼる不安やざわつきが強く残った。
ムンク美術館の主要コレクションは、エドヴァルド・ムンク本人による遺贈が基盤となっている。1940年代、ムンクは自作の絵画・版画・素描、さらには日記や手紙まで、約28,000点をオスロ市に遺贈した。その後、遺族からの寄贈も重なり、現在の大規模なコレクションが形づくられている。
美術館の運営は主に公的資金によって賄われているが、企業スポンサーや入館料、ショップの収入も施設の維持に欠かせない。
膨大なコレクションが所蔵されているムンク美術館。私は《叫び》を1点だけ駆け足で鑑賞したが、これから訪れる方には、3点すべてを時間をかけて巡ることをおすすめしたい。
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