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電気的地球科学への招待ー番外編、宇宙線と地震

2023年の暮れから太陽活動が活発化して、24年からは極大期を迎えると言います。これまで太陽活動が地球に与える影響についてはほとんど言及されることがありませんでした。しかし、最近になって、地球の気候変動、地震活動に太陽が影響しているのではないかと考えられることが多くあります。ここではとくに宇宙線と地震について解説していきます。また、よく言われる太陽フレアの影響についても言及します。
電気的地球科学では地球の自転は太平洋火山帯に流れる電流がファラデーモーターのコアになっていると予想しています。マグマの周囲に電流が漏れて、岩石に溜まった電気が放電すると逆圧電効果で岩石が振動して、地震が起きるのです。岩石に溜まった電子が放電するきっかけを作っているのが宇宙線というわけです。
2024年1月1日に起きた能登半島地震でも、地震が起きた直後に大量の電子が電離層に発生したことが観測されています。地中で放電が起きて、電子が空中に放出されたのです。

https://aer-nc-web.nict.go.jp/GPS/GEONET/MAP30/2024/002/01_00_0102_2024_Hmap30.jpg

地震の後に急激に増加する電子、そのメカニズムを考えてみます。

太陽周期と宇宙線

太陽は約11年~12年の周期で活動が変化します。太陽活動の変化は主に黒点数の増減によって現わされることが多いです。太陽黒点は太陽活動のレベルを表す指数としても使われます。黒点数が多いほど、太陽活動は活発だとされています。
下の図は太陽の黒点数と宇宙線の飛来量を比較したものです。黒点が多い時期に、宇宙線は少なくなります。黒点が少なくなり、太陽活動が弱まると宇宙線が多くなります。これは宇宙線の多くが銀河由来の高エネルギー宇宙線であるため、太陽活動が活発になると太陽磁場が強くなり、銀河から飛来する宇宙線を磁場が退けるためです。太陽に近いほど、太陽磁場の影響は強くなります。

https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13048_drift

太陽活動と宇宙線の間には明らかな相関がありますが、地震と太陽活動の間には相関があるでしょうか?次の図は地震(赤)と黒点数(青)をプロットした図です。

https://www.thesuntoday.org/solar-science/flares-and-earthquakes/

一見すると相関はないように見えますが、強い地震を見ていくと黒点数が減ったときにM7以上の地震が起きやすいことがわかります(黄色の線)。

次に飛来する宇宙線の強度と頻度を見て行きましょう。そのグラフには特徴的なカーブが2か所あります。

https://phys.org/news/2020-10-feature-energy-spectrum-universe-powerful.html

地震とその強度のグラフを見ると宇宙線と同じようなカーブがあることに気が付きます。

https://www.hakusan.co.jp/library/course_seismo.htmlより

とくにM7以上の地震と相関が強い宇宙線は銀河から飛来する超高エネルギー宇宙線とよばれ、10^19eV以上のエネルギーを持ちます。このレベルの宇宙線はめったに飛来することはなく、

これらの宇宙線は非常に稀である。2004年から2007年にかけて行われたピエール・オージェ観測所英語版) (PAO) での最初の観測で、5.7×10^19eV を超えるものは27回しか観測されなかった。これは、3,000km2もの面積を持つ観測所で4週間に1度程度しか観測されないという少なさである[2]

wikipedia

ということから、地球全体でも1年に110万個程度しか飛来しないと考えられます。しかし、日本列島の経済水域は450万km^2なので、超高エネルギー宇宙線は1万個程度しか落ちてきません。1日あたり300個です。この数字はかなり頻繁に落ちてきそうな数ですが、地震が起きるには、ある程度の電子が岩石に溜まっている状態が必要なので、そこに偶然超高エネルギー宇宙線が飛来するのは、かなり低い確率と言えます。
また、岩石に電子が溜まっただけでは放電→地震は起きません。溜まった電子は時間が経つと空中へと移動してしまい、雨を降らせたりします。M6以上の地震は雨が降っていると起きないことが経験的にわかっています。
M6以上の地震が地球の自転速度の転換点に多いのは、マグマから漏れた電流が周囲の岩石に溜まりやすい時期のせいです。
M4~M5に相当する10^17eVの宇宙線は超高エネルギー宇宙線よりも頻繁に落ちてきます。M5以下の地震は自転速度とは無関係に起きています。

地震のトリガーは?

では宇宙線の何が地震のトリガーになっているのでしょうか?

宇宙線は電磁波のガンマ線、中性子、電子、陽子、ヘリウム原子核、鉄原子核などがあります。銀河由来の宇宙線の多くは陽子です。これらの素粒子が大気に突入すると空気分子と衝突し、大量の粒子が発生し、シャワーのように地表に降り注ぎます。

https://wasavies.nict.go.jp/about.html

地表まで届くのは主にミュー粒子、ニュートリノです。ミュー粒子は透過力が高くカミオカンデの地下1000mでも検出されており、強度によっては数キロの岩盤を通過できるといいます。ミュー粒子は電子が高い電圧で励起した状態です。ミュー粒子が原子を通り抜けると電離作用が起きます。
ニュートリノは相互作用をほとんどしないとされますが、ニュートリノは電子と同じ程度の波長をもつ電磁波です。原子核に入射するので、衝撃で原子核が少しだけ動き、分極します。つまり原子全体で見ると電離するわけです。強力な宇宙線から発生したニュートリノは岩盤内部に浸透して、電離作用を引き起こすことになります。地震は地下800kmでも起きることがあります。この深さまで浸透できるのはニュートリノしかありません。
ミュー粒子、ニュートリノのどちらも地震を引き起こすトリガーになりうるのです。地震は地下10km付近で特に多く起きていますが、これはミュー粒子が届く限度がこの深さであることと関係していると考えられます。

宇宙線は火山噴火のトリガーにもなっています。2022年1月15日に起きたトンガの大噴火では、奇妙な現象が観測されています。

赤マル印の位置に注意してトンガの噴火の様子を見てください。

噴火が始まると同時に右側に雲が湧き上がってくる様子が見えます。これは宇宙線が上空で大気分子に衝突し、2つに分かれてシャワーを降り注いだためです。ミュー粒子は地表近くまで湧き上がってきたマグマに突入するとマグマ内部で電離作用が起きて、内部のガスを急激に放出しました。もういっぽうのシャワーは地表近くに擦り注ぐと、大気中に存在したオゾンと水素原子をひきつけ、大量のH2Oを生成し、雲が発生したのです。

群発地震と深発地震

熊本地震、能登半島地震、トカラ列島地震といった地震が非常に多く頻発する群発地震があります。熊本地震では2000回以上、トカラ列島地震も1000回以上の有感地震が起きています。プレートテクトニクスに従えば、地震は岩石に溜まった歪の解放なので、群発地震ではものすごい勢いでプレートが移動しているはずですが、そのような観測はありません。
群発地震の起きる様子を見ると興味深いことがわかります。下は能登半島で起きた地震を立体的に見た画像です。震源の移動を見ると深い場所から次第に浅い場所に移動して、地表近くで大きめの地震になるのがわかります。震源の移動は電子の移動と考えてもいいはずです。

地下600km付近から震源が次第に上昇してくる様子がわかる

地下600kmからやってくる電子はマントルが相転移したときに放出される電子です。マントルの主成分カンラン石(SiO4)とメタン(CH4)が結合して相転移、石英(SO2)と二酸化炭素(CO2)が発生するとき、大量の電子が放出されます。この電子が遠心力で徐々に地表に移動するとき、岩石中で放電すると地震となるわけです。

太陽でフレアが発生すると太陽プラズマがそのまま太陽風に乗って地球の電離層にやってきます。通常フレアが起きる場所は、電子が多く放出される低緯度です。そこでプラスの電荷を持つ太陽フレアが発生すると地球にやってくる可能性が高くなります。電離層に大量のプラスの電荷が運ばれてくるのです。これはプロトン現象と呼ばれます。
電離層のプラスが強くなると、地球内部からの電子が地表に引き付けられ、地震の原因である岩石中の電子が増えることになり、地震の可能性も高くなるという仕組みです。

ところで、カンラン石から石英に相転移するとき、体積が膨張します。地球膨張が地震の原因です。群発地震ではマントル中のカンラン石が立て続けに相転移するために電子が同じ場所から発生し続けているのです。この相転移を促しているのは、宇宙線から生じたニュートリノであると考えられます。
宇宙線の中にはとびぬけてエネルギーの高い最高エネルギー宇宙線が存在します。100EeV(10^20)以上の宇宙線がマントル中に及ぼす影響が電子を大量に発生させ、群発地震を起こしているのではないかと思えるのです。
このような視点からトカラ列島周辺の深発地震を探すと2017年7月13日に起きたM6.1、深さ251kmという比較的大きな地震があったことに気が付きます。

深さ251kmはマントル上部に相当します。トカラ列島の群発地震は2021年から始まっています。この深発地震が現在の群発地震につながっている可能性があります。
現在のトカラ列島のひまわり衛星画像を見ると、悪石島などの頂上から雲が発生していることが見て取れます。地下からの電子が島の頂上から湧き出しているのです。これが群発地震を何日も起こしている原因です。

2025年7月3日のトカラ列島、島の上から雲が出ている

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