【新人ケアマネ研修⑧】 言葉で、どこまで人に寄り添えるのか。 ♯108
こんにちは。
じゃがたま佐藤です。
さて、長かった「面接技術」の研修も、最終回です。
今日は、この仕事の、深く、美しい“本質”について、
僕が、バイブルとして、肌身離さず持ち続けている一冊の本と共に、
お話ししたいと思います。
その本の名前は、
奥川幸子先生の『身体知と言語』。

もし、この仕事を、一生の仕事として極めていきたいと、
少しでも思うなら。
この本を、手に取ってください。
■ 僕らが現場で失ってきた“最大の武器”
奥川先生は、この本の中で、支援の仕事を、
大きく二つの世界に分けています。
一つは、現場の介護職などが使う、「身体知(しんたいち)」の世界。
これは、言葉になる前の、もっと、原始的なコミュニケーションです。
相手に触れる、その手のぬくもり。
隣に座る、その時の、自分の表情や、雰囲気。
言葉以上に、雄弁に、相手に、安心感や、信頼を伝えることができる。
それは、現場の最前線に立つ者だけが持つ、かけがえのない、
「身体の“知恵”」です。
■言葉の力
しかし、ケアマネジャーや相談員になった僕たちは、
その「身体知」という、最大の武器を、ある意味、手放さなければならないのです。
相談援助の場面で、むやみに、相手の身体に触れることはできません。
では、僕らは、何を、武器にして、戦うのか。
奥川先生は、それを「言語」だ、と言い切ります。
相手の言葉を、受け止め、 相手の心を、言葉で、癒し、
相手への優しさを、言葉で、伝える。
失われた「身体知」の、その全てを補って、余りあるほどの、深く、鋭く、そして、温かい「言葉」を、僕らは、紡がなければならない。
僕たちの仕事は、その、あまりにも、難しく、そして、尊い、
「言葉」を極めていく仕事です。
■ シャーマンには、なれない
奥川先生は、この「言葉」を突き詰めていくと、いずれ、相手の顔を見ただけで、その人のことが分かってしまう、シャーマン(祈祷師)のような領域に、近づいていく、と書いています。
確かに、経験を積むと、相手を理解するスピードは格段に速くなる。
しかし、僕らは、シャーマンには、なれません。
あくまで、職業として、技術として、相手を理解する、プロフェッショナルです。
だからこそ、技術を学び続けなければならないのです。
■ 面接技術の最後の“宿題”
さて、3回にわたった、面接技術の研修も、これでおしまいです。
面接技術の最後の宿題です。
今日、これから、担当する利用者さんとの面接で、自分が「使ってみよう」と思う技術を、3つ、決めてください。
そして、その3つを、意識して、実践してみてください。
本を読み、先輩の真似をし、そして、現場で、試してみる。
この、地味な、地味な、繰り返しだけが、君を、本物のプロフェッショナルへと、育ててくれるはずです。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
いつも、君の挑戦を応援しています。
それでは、また次回の研修で!
