家族信託の家族会議、最後は1時間で終わった。
親の終活に向けて、「家族会議やろう」なんていきなり言っても、親に警戒されそうですよね。
集まったら集まったで、気まずいことになりそう。へたすると揉めてケンカになりそうだなと。
でも先に結論を言うと、我が家の最後の家族会議は、1時間で終わりました。質問はゼロ。解散したあとは、親とただの世間話です。
家族信託(親の財産を、家族が代わりに管理できるようにしておく契約)を進めるために、何度か家族会議をやりました。
「実際、何を話すの?」「揉めなかった?」に、我が家のケースでお答えしますね。
🟩 家族会議は1回じゃない。何度かに分けてやりました
まず、いちばん誤解されやすいところから。
1回で決まるもんじゃありません。我が家は何度かに分けて、少しずつ進めています。(もちろん1回で決まるならいいんですけどね)
ざっくり言うと、3段階です。
最初のころ:そもそも親の終活をどうする?という切り出しの話
中盤:中身を詰める話。親の財産の整理、いくら預けるか、将来の分け方。途中からは司法書士の先生にも入ってもらいました
最後:できあがった契約書の最終確認
そして意外かもしれませんが、ほぼ全部オンラインでした。画面越しでも案外なんとかなります。
対面でやったのは、最後の1回だけ。この日に固めた中身が、そのまま公証役場(公正証書という形で契約書を作ってもらう場所)に持っていく完成形になるので、この最後だけは全員で実家に集まりました。
🟩 最後の会議で話したこと。そして1時間で終わった
最後の会議でやったのは、契約書を全員で一文ずつ読み合わせること。それだけです。新しく決めることは、何もありません。
(もしかしたら、母が渋るかもしれない。弟が何か言い出すかもしれない。2時間はかかるかも……)
そう覚悟していたのですが、結果は1時間。質問は、ひとつも出ませんでした。
弟は最初から最後まで、むすっとした顔。といっても機嫌が悪いわけじゃありません。うちの弟は、いつもこうなんです。
父は契約書を手に取って、表紙をしげしげと眺めていました。でも読み合わせが始まると、うなずいてはいるけれど、目は文字を追っていない。母も、似たようなものでした。
読み合わせが終わると、先生はサクッと帰っていきました。実家暮らしの弟は、自分の部屋へ。乾杯もなければ、記念写真もなし。浮いた1時間でやったことは、親との世間話です。
(はあ、終わった終わった。)
終活を進めてきた私としては、安堵しました。
🟩 で、揉めなかったのか?いえいえ、揉めましたよ。
はい。もちろん揉めることがなかったわけではありません。ただ、揉めた場所が全部、最後の会議より手前にありました。
・いくら預けるか?
・相続税対策はどうするのか?
・実家は誰が相続するのか?
といったところですね。
いくら預けるかといったところは、比較的揉めたところですね。
特に母が難色を示しました。
そのたびに私が説得を試みました。今振り返ると、あまりうまい説得じゃなかったかもしれません。そもそも母が反対する原因も理解できていませんでした。
ちなみに、最後に母がうなずいた決め手は、私の説得ではありませんでした。効いたのは、まったく別の伝え方です。
こういう山をひとつずつ、手前の会議で片をつけてきた。だから最後の会議では、みんなにもう、聞くことが残っていなかったんです。
🟩 これから家族会議をやる方へ
特別な才能はいりません。法律の専門家でもないふつーのサラリーマンです。
やったことは、目の前の山をひとつずつ潰していっただけ。ぜんぶ一度にやろうとすると、動けなくなりますからね。
しっかりご両親に寄り添って進めてみてください。
次回は、その「揉めた場面」をひとつだけ書いてみようかなと思います。
親への最初の切り出し方。家族会議で、何をどの順番で話したのか。渋っていた母と、いくらでどう折り合ったのか。弟との分け方に、どう決着をつけたのか。そして公証役場まで、かかった費用の実額。ぜんぶ『親の終活×家族信託の体験談、いつかやろうじゃ遅い!』に書きました。
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※本記事は私個人の体験に基づく一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません(税務についても同様です)。信託契約の内容や税務の取扱いは、ご家庭の状況によって異なります。実際の手続きにあたっては、司法書士・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。
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