リズム感は才能なのか
リズム感って、才能ですか?
「リズム感がないから、ダンスはちょっと……」
「リズム感はやっぱり才能ですか?」
そう聞かれることが、たまにある。
はい!リズム感は才能です。
そして——人である以上、リズム感の才能がない人はいない。
だって、その才能がなければ死んでしまうから。笑
心臓がすでに、リズムを刻んでいる
僕たちの体には血が流れていて、脈拍がある。
Heart beat——心臓の鼓動だ。
DJがよく使う「BPM」という言葉も、実は元々医学用語。
Beat Per Minuteの略で、一分間の心拍数を示すものだ。
そして、音楽が嫌いな人はいない。
国歌があるように、歌や音楽は誰の生活にも身近にある。
だからリズム感がない人はいない。
むしろ、それを体で表現することが難しいだけなのだ。
才能の部分は確かにある。でも、諦めなくていい
体でリズムを表現するには、運動神経という才能が関係する。それは事実だ。
ただ、ダンスはスポーツのように対人関係があったり、数値で測られるものではない。
リズムに合わせて、自分が心地よく動くだけでいい。
好きな音楽を聴きながら、姿勢よくリズムに合わせるだけでもリズム感は磨かれる。
もっと深めたい人は、楽器を学んだり、歌を習ったりするのもいい。
「奏でること」を学べるから。
音楽に合わせて踊るより、はるかに難しいことに気づけるだろう。笑
(ちなみに僕はドラムとピアノを7年ほど習ったことがある)
メトロノームを使ったシビアな練習も悪くはないが、まずは好きな音楽で練習するのが一番だと思う。
日本人がリズムに馴染めない理由
カラオケが好きな日本人が、ブラックミュージックをベースにしたダンスミュージックで踊るのを難しく感じるのには、理由がある。若い子には当てはまらない所もその理由かもしれない。(現代のダンスミュージックのベースは全てブラックミュージックにあると言える)
盆踊り、三三七拍子、祭囃子、雅楽、歌舞伎や能の笛と太鼓——日本の伝統的なリズムは、どこかのんびりとしている。また規律がありすぎたりもする。
馴染めないのは、経験がないだけ。恥ずかしくも何ともない。
ブラックミュージックの感じ方の鍵は、様々な3拍子にある。
まずそれを理解した上で、ブラックミュージック由来のジャンルの音楽をたくさん聴くこと。それがリズム感を鍛える最短ルートだと思っている。
でも音楽は、全部繋がっているから。
「もっと音楽をよく聴け」——その意味がわからなかった
あるとき、オリジネーターがよくこんなアドバイスをしていた。
「もっと音楽をよく聴かないといけない」
文字通りもっと聴いた。でも、意味がわからなかった。
ただ当時の僕は、振り作りのためにその曲をリピートして、暇な時間はひたすら聴き続けていた。
そして、ある一定の期間を超えた時——おそらく3週間ほどだったと思う。
その答えが、聞こえた。
今まで聞こえていなかった音が、突然聞こえた瞬間だった。
目立つ音を、引き立てている音の存在に気づいた時だ。
いきなりそこには辿り着けないので、まず3つの音を聴き分ける練習をしてみてほしい。
1. メロディ(ボーカル)
2. ベースライン(コード)
3. パーカッション(リズム)
好きな曲で、それぞれを最後まで聴き続ける。
次に、2拍子・4拍子・3拍子を感じながらレイヤーで聴いていく。
これをやって、リズム感が鍛えられない人はいないと断言する。
そして、今まで聞こえなかった音が聞こえるようになったら——
かっこいいと思うダンサーが取っている音を感じてみてほしい。理解が一気に深まるはずだ。
鍛えた先に見えるもの——それは生活習慣の中にある
ある段階を超えると、生活すべてがリズムに囲まれる瞬間が訪れる。
例えば、電車に乗る。
改札を通る人々のピーという音、足音、線路を走る音、くしゃみ、ドアの開閉、子供の泣き声——すべてがリズムに聞こえてしまう。
ここまで来ると、もう不便かもしれないけれど。笑
そう、リズム感は生活の中でさえ鍛えることができる。
ちなみに、ノイズキャンセリングとは音の真逆の波形をぶつけることで静寂を生み出す技術らしい。つまり、そもそも無音ではない。
この世に、無音は存在しない。
リズム感とは、世界の音に耳を傾ける習慣のことかもしれない。
実践的な事は4年前に書いたこちらの記事も、
よかったら。
