見出し画像

日本人の物語00165【飛鳥】33代推古天皇*

 崇峻天皇5(592)年11月3日。崇峻天皇が馬子に殺害されたことを受け、次の天皇を選ばなければならなくなりました。群臣たちの間では、炊屋姫を推す声が非常に多かったといいます。
 炊屋姫は欽明天皇の娘で、敏達天皇の妻に当たります。
「あれ? 敏達天皇も欽明天皇の子じゃなかったっけ?」
と思った人がいるかもしれませんね。そのとおりです。敏達天皇と炊屋姫は、異母兄妹で結婚したのです。当時、母が違いさえすれば、兄妹でも結婚が可能だったのです。
 ちなみに、炊屋姫の母は堅塩媛(きたしひめ)といって、蘇我稲目の娘です。蘇我馬子にとって炊屋姫は姪に当たるわけです。
 炊屋姫が女性であるにもかかわらず、天皇に推す声があがったというのは、蘇我氏の強力なプッシュがあったためと考えられます。炊屋姫は三度に渡って辞退しましたが、12月8日、断り切れず遂に即位しました。推古天皇です。
 こうして、敏達・用明・崇峻・推古と4代連続で欽明天皇の子が即位したことになりますね。そして何より、史上初の女帝であることが重要です。古事記では飯豊皇女が即位したことになっていますが、日本書紀ではそれが描かれていないため歴代天皇に数えられていませんから、推古天皇が初ということになります。
 ちなみに、これ以降女帝は10代8人誕生することになります。(2回即位した人物が2人います。)
・推古天皇(在位592~628)
・皇極天皇(在位642~645)=斉明天皇(在位655~661)
・持統天皇(在位690~697)
・元明天皇(在位707~715)
・元正天皇(在位715~724)
・孝謙天皇(在位749~758)=称徳天皇(在位764~770)
・明正天皇(在位1629~1643)
・後桜町天皇(在位1762~1770)
 いずれも女帝ではありますが、男系です。つまり、父方が天皇の血筋だというわけです。歴代125代の天皇の中で、「父方が天皇の血筋でない」という人物(つまり女系の天皇)は一人もいません。現在の皇室典範でもはっきりと「男系の男子」が継承するべきと書かれています。

推古天皇が即位した「豊浦宮」の跡地。ここはかつて蘇我稲目が日本初の寺(豊浦寺)を建てた場所でもある。2024年5月5日撮影。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集