日本人の物語00060【神代】神代概観
弥生時代が終わったので、今回から古墳時代……と言いたいところなのですが、その前に古事記・日本書紀に記された日本神話を見ていきたいと思います。というのも、記紀の神話というのは一定程度史実を反映した部分もあると思われ、日本史の理解には不可欠だからです。
日本神話は、神の時代である「神代(かみよ)」と、人間の時代である「人代(ひとよ)」とに分けられます。古事記は上・中・下巻の3巻に分かれており、上巻が神代を扱っています。まずは神代を解説していきたいと思います。
神代については、登場人物(神物?)の名前をカタカナで表記するのが慣例です。
例えばスサノオについては、古事記では「須佐之男」、日本書紀では「素戔嗚」と記載されており、ぶれがあるためカタカナで表記した方が良いのです。本稿でもカタカナで統一したいと思います。
神代の出来事は、大きく次のような流れになっています。
○別天神と神世七代
天地ができて、いくつかの神がこの世に現れる場面を描いています。
○イザナギとイザナミ
男女一組の神、イザナギとイザナミが登場し、次々と神や国を産んでいきます。
○アマテラスとスサノオ
イザナギの子、アマテラスとスサノオという姉弟が活躍します。有名な天の岩戸事件やヤマタノオロチ退治などはこのチャプターに入ります。
○オオクニヌシ
スサノオの子孫であるオオクニヌシが、稲羽の素兎(いなばのしろうさぎ:後に「因幡」と表記)を助けたりスサノオの出してくる試練を乗り越えたり、様々な冒険を繰り広げます。
○国譲り
オオクニヌシが、自らの作った国をアマテラスたちに譲り渡す場面です。ここが非常に解釈の難しいところで、読み方によっては何らかの侵略が行われたようにも思われます。
○天孫降臨
国を譲られたアマテラスの孫のニニギが降臨します。
○海幸彦と山幸彦
ニニギの子の海幸彦(ホデリ)と山幸彦(ホオリ)が兄弟同士で戦うこととなります。この戦いに勝利したのは弟のホオリ。ホオリの孫が初代・神武天皇となります。
神武天皇以降は「人代」となります。
このように、主人公が次々と移り変わっていくわけですね。これらの神話を一通り見ていくこととします。
