忘れもしない恐怖の体験──夏休みスズメバチ事件
私の小学生の夏休み。
川遊びの帰り道、びしょぬれのタオルを首にかけ、
ビーチサンダルをペタペタ鳴らしながら歩いていた。
”ミーン、ミンミンミン、ミーーーン”
セミの大合唱が降りそそぎ、空はカンカン照り。
──まさに【夏!】な午後だった。
そのとき
”ブゥゥゥン……”
黒とオレンジの物体が髪の毛に突っ込んできた。
反射的に手で押さえた瞬間──
”メリッ!”
……わぁ…触っちゃった…
いや、なんで触るの私⁉
巨大な『スズメバチ』を、
まさかの素手で押さえつけてしまったのだ。
次の瞬間、毒針が頭皮に突き刺さる。
”ズキーン”とした痛みがつま先まで走り、
体がガクガクと震えた。
(これ、死ぬんじゃないか?)
──子どもながらに本気でそう思った。
その後の記憶は断片的だ。
近所のおじさんに声をかけられ、
「ハチに刺されたよ」
と話した。
すると、おじさんが血相を変えて
「そりゃ大変だ!」
と、おじさんは手足をバタバタさせながら、
波平さん(サザエさんの父)ばりに大騒ぎしていた。
気づいたら病院にいて、
どんな処置を受けたのかは覚えていない。
当時は『アナフィラキシーショック』
なんて言葉は知らなかったが、
いま思えば、きっとそうだったのだろう。
そして、後日わかったこと。
あのスズメバチは、
学校の先生の住宅から飛び出してきたらしい。
ちょうど姉と同級生たちがその家で遊んでいて、
迷い込んだハチを殺虫剤で退治していた最中。
つまり…追い出されたハチと、
川帰りの私が“鉢合わせ”した、というわけだ。
(──はい、ダジャレ)
痛くて、怖かった──
でも、今ではちょっと笑える、夏休みの思い出。
スズメバチは猛暑で動きが活発になるという。
今年は秋になっても要注意。
ご用心を。
スズメバチに刺されたことがある人
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