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夏の味覚を再発見!夏いちご食べ比べ会「いちごあつめ」取材レポート


酸っぱいだけじゃない、進化する夏いちご

いちごといえば、冬から春にかけて八百屋やスーパーの店頭を華やかに彩る果物という印象が強いかもしれません。夏の時期に見かけるいちごは、ケーキの上に乗っている少し酸味の強いものを想像する方が多いのではないでしょうか。
そんな先入観を覆してくれるイベントが開催されました。夏いちごの食べ比べ会、いちごあつめです。梅雨明けを思わせる暑い日差しの中、まだ見ぬいちごの魅力に出会うため、会場へと足を運びました。

イベント概要

  • 開催日:2026年7月11日(土)

  • プログラム:夏いちごの食べ比べ、夏いちごスイーツ作り体験、雑貨販売

  • 主催:いちご作家 いちごつみ

  • 協賛:株式会社ホーブ/Mt.Berry奥日光

  • いちご取寄せ先一覧(順不同):苗香屋/A-berry/ユニファーム/株式会社ホーブ/なないろ農園/ベリーズミヨタ/高原のエコーズ/サラダな苺/農家の倅さん/Mt.Berry奥日光/うらかわ菅農園/ベジプラスファーム/いわきとそら農園/株式会社カジュレア/one_s fruits farm/株式会社リアスターファーム/セトラスホールディングス株式会社/グリーンクロスファーム株式会社


五感で楽しむ「いちごあつめ」の空間

会場の扉を開けた瞬間、優しく甘い香りが空間全体に広がっていることに気づきます。集まった参加者のみなさんの表情からも、これから始まる時間への期待感が伝わってきます。主催者の挨拶でイベントがスタートし、読み上げられた品種を黙々と食べる時間が始まりました。目で見て、香りを楽しみ、そして味わうという、まさに五感をフルに使っていちごと向き合う空間がそこにありました。

知っているようで知らない、日本の夏いちご

ここで少し、夏いちごについての背景をご紹介します。日本の多くの地域では、夏の暑さの中でいちごを育てることは非常に困難とされてきました。そのため、私たちが夏に出会ういちごの多くは、海外からの輸入いちごや、冷涼な地域で栽培された業務用の品種が中心でした。

近年の栽培技術の進歩や育種者、生産者の方々の絶え間ない努力によって、その状況は大きく変化しています。現在では、夏であっても生で食べて非常に美味しい、糖度と酸度のバランスが優れた品種が次々と登場しています。

冬のいちごが持つ濃厚な甘みとはまた異なる、夏にふさわしい爽やかな味わいの品種たちが、今まさに確立されつつあるのです。

個性際立つ食べ比べ、夏いちごの魅力を発見

今回のイベントでは、選び抜かれた21品種の夏いちごを食べ比べることができました。特に印象的だった品種をいくつかご紹介します。

まずは、すずあかねです。丸みのある可愛らしいフォルムが特徴で、口に含むと、しっかりとした果肉から爽快な酸味が広がり、その後に上品な甘みが追いかけてきます。日本の夏いちごといえば、この「すずあかね」が長い間、業務用夏いちごとして業界を支えてきました。スイーツと合わせたときに発揮する、甘さを引き立てる酸味がとても美味しい品種です。

次に、ペチカほのかです。こちらは大粒でツヤがあり、非常にジューシーな果汁が特徴です。夏いちごとは思えないほどの強い甘みがありながらも、後味はすっきりとしており、何玉でも食べられてしまいそうな魅力を持っています。ペチカほのかは、「夏瑞(なつみずき)」というブランド名で、近年、夏にいちごを主役とした高級スイーツに採用されたり、百貨店でも販売されるなど、新たな夏いちごの楽しみ方を提案する存在として注目されつつあります。

最後に、信大BS8-9です。信州大学が開発した品種で、「長野県の生産者の夏の収入を支えたい」という思いから夏場の輸入いちごに代わるいちごを目指して開発されました。これまでの夏いちごのイメージを覆す名品種として高く評価され、現在では北海道から沖縄まで栽培が広がっています。販売時の名称を自由につけることが可能なため、この日も「あいまりん」「恋姫」「緋の姫」といった、生産者が思い思いに名付けた名称で登場しました。

一言で夏いちごと言っても、食感や果汁の量、酸味の質がこれほどまでに多様であることに気づかされます。それぞれの品種が持つ個性のグラデーションに、ただ圧倒されるばかりでした。

ひと粒に込められた、生産者と主催者の思い

夏の厳しい気候の中でいちごの品質を保ち、さらに美味しく育てるためには、ハウス内の温度管理や水やりのタイミングなど、職人技とも言える細やかな管理が求められます。
イベントでは、そんな生産者の方々への深い敬意と、夏いちごの本当の価値をより多くの人に届けたいという主催者の強い想いが伝わってきました。作り手の情熱を受け取って味わうからこそ、その美味しさは何倍にも膨らむのだと実感します。

おわりに

すべての食べ比べを終えたとき、私の心に残っていたのは、夏いちごの未来に対する大きな期待感でした。お菓子の飾りとしての役割を超えて、夏の食卓やカフェの主役になるポテンシャルを秘めた果実であることを確信しました。
これからお店や旅先で夏いちごを見かけたときは、ぜひその品種の個性に注目してみてください。きっと、新しいいちごの楽しみ方への扉が開くはずです。


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