細胞の代謝とテセウスの船
人間の体は新陳代謝により常に細胞が入れ替わっています。
部位によって周期は異なり、皮膚は約1ヶ月、血液は約4ヶ月、胃腸の粘膜は1日、骨は約数年で更新されるそうです。
そして、神経細胞や心筋細胞のように、ほとんど一生涯入れ替わらない細胞も存在します。
以前、友人に「入れ替わらない細胞はさておき、他の入れ替わる細胞が全て刷新されたとしたら、あなたは自分が別人になったと考える?」と尋ねました。
ちょうどテセウスの船がドラマ化していて、そのCMを見た時のことです。
あっ、でも、テセウスの船は見ていないので、内容は全く分かりません。
テセウスの船とは
ギリシャ神話に登場する英雄テセウスが乗っていた船の木材を、古くなるたびに新しい木材に交換していき、最終的にすべての部品が新しいものに入れ替わったとき、その船はもはや元のテセウスの船ではないのか?もし、その古い部品で別の船を組み立てたら、どちらが本物か?という問いです。
人の細胞が生まれ変わったら、その体は元の人間とは別人になるのだろうか?と、テセウスの船になぞらえて疑問に思ったのです。
友人の答え
友人の答えは、「別人になる」でした。
彼は若く、変わりたいと望む人でしたから、願望も多く混じっていたのでしょう。
変わりたいからこそ、細胞が新しくなった後の自分は別人だと思いたいのでしょうね。
私の答え
私の答えは「竜骨になる部分が変わってしまったと、本人が意識すれば別人、そうでなければ変わらない」です。
船の竜骨とは、船の「背骨」にあたる最も重要な柱のこと。
人の竜骨にあたる部分は人それぞれです。
「これがなくなってしまったら今までの私でなくなる」と思える場所、それが竜骨になると思います。
自分の竜骨がどこなのかは自分で決めて良く、そこさえ失わなければ自分でいられる、もしくはそこを捨てて新しい自分になるんだと認識することが、別人か変わらないかの境目だと思っています。
テセウスの船の別解釈
テセウスの船の別解釈では、
「修理され続けている間は、まだ同じ船」
「修理が放棄されたときに、別物になる」
という考え方もあるそうです。
この解釈でいくと、人が生き、代謝をし続ける(修理され続けている)限りは同じ人間ということになりますね。
答えは船の数だけ
明確に解のある命題ではありません。
神話版テセウスの船も、細胞版テセウスの船も、答えは人それぞれです。
ふと、CMを見て面白いテーマを思いついたと、
お喋りに花を咲かせました。
あなたの細胞版テセウスの船の答えはどのようなものでしょうか?
沢山の船が集まれば、港ができるかもしれませんね!
