帯の色が教えてくれる、柔術との向き合い方
朝晩の空気が少し冷たくなり、道場のマットにも冬の気配が漂いはじめました。
世間ではクリスマスやお正月の準備に心が向くこの時期ですが、ブラジリアン柔術の道場にとっては、帯の昇格式こそが季節の一大イベントです。
世界中の道場がそれぞれの基準で昇格を考えるこの時期。
柔術の昇格基準にはまだ明確な共通ルールがなく、道場ごとに考え方もさまざまですが、長くこの世界を見ていると「結局みんな、似たような部分を大切にしているな」と感じます。
ここでは、私が帯の昇格を決める際に重視していることを少し書いてみます。
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1. 他人との比較ではなく、個々の歩みを見る
まず大前提として、他人との比較で判断することはありません。
「あの人が上がったから自分も」という発想ではなく、その人自身がどんな歩みを積み重ねてきたかに焦点を当てています。私が一番よくないと思うのは、
「上の帯のあの人より強いから、自分もそろそろ昇格だろう」という考え方です。
この発想は一見わかりやすいようでいて、柔術の本質からは少し離れています。
そしてそういう人に限って、逆に下の帯の人に負けたときには、その事実をなかったことにしてしまうんですよね。
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2. 出席と取り組み方
次に見るのは出席日数と練習への取り組み方です。
たとえば、集中的に通って急に来なくなる人は判断が難しいのが正直なところ。どうせなら昇格するところまでやりきって、そこから休憩に入ってくれると助かります…
また、出席率が良くても毎回遅刻してしまう場合は、仕事などやむを得ない理由なのか、単なる怠慢なのか分かりにくいものです。もし事情があるときは一言伝えてもらえるだけで、こちらも誤解せずにすみます。
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3. 技量と柔術への向き合い方
三つめに見るのは技量です。
日々の打ち込みや体捌き、そして特にスパーリングは一目で成長が分かります。試合に出る人であれば、その内容や結果も大きな判断材料になります。場合によっては昇格が早まることもありますし、逆にあえて見送ることもあります。
もちろん、試合に出ない選択もまったく問題ありません。
試合に出ない人は、日々の稽古で見せる姿勢や成果がそのまま評価につながります。柔術との向き合い方は人それぞれです。
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4. 「その人らしさ」を見る
技量といっても、求める形は人によって違います。
器用さ、不器用さ、運動神経や体格の差など、生まれ持った特徴があります。だからこそ、その人なりの努力と積み重ねを見て、総合的に判断しています。
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5. 帯はゴールではなく、次のスタート
最後に何より大切なのは、帯の昇格がその人にとって最良のタイミングであることです。
帯はゴールではなく、新しいスタートライン。
新しい色を腰に結んだその日から、また次の旅が始まります。
その旅が挑戦と成長に満ちたものとなるよう、我々指導者は心から願っています。
