兄弟って何人いるんですか?──職場に飛び交う「Bruder」がどうしても苦手な話
職場で男性同士の会話を聞いていると、
相槌の代わりに「Bruder(ブルーダー/兄弟)」を挟む人たちがいます。
「よお兄弟、調子はどうだ兄弟」
「いやあ全然だよ兄弟」
──正直、聞いていていつも思ってしまう。
あなたたち、血縁関係あるんですか?
(身も蓋もないんだけど)
多分これは世代間ギャップで、
同時に、いわゆるマッチョ文化なんだと思います。
私はドイツの高校とかで生活した事がないので、
今の若者同士がどんなふうに話しているのかは詳しく知りません。
だからこそ、この「兄弟」連発が、どうしても気になってしまう。
あまりに気になったので、
「ドイツ語の会話で、Bruder という単語をやたら挟む人って、どういう傾向があるんですか?」
と、GPT嬢に聞いてみました。
返ってきた答えは、だいたいこんなものでした。
若者言葉、ストリート寄りの話し方
移民バックグラウンドの若者文化から広まった
親しみはあるが、かなりラフ
丁寧さや知性とは結びつきにくい
理解する分にはいいが、無理に使う必要はない
特に印象的だったのは、
「使いたくないなら、使わなくていい言葉です」
と、はっきり言われたことでした。
距離が近すぎる言葉
Bruder という言葉は、
相手との距離を一気に詰める力があります。
それは裏を返せば、
そこまで親しくない相手にも
いきなり「身内ノリ」を押しつけてくる感じ。
日本語で言うなら、
初対面でいきなり「お前さ」と呼ばれるような居心地の悪さ。
さらに、この言葉を多用する人の話し方は、
どこか「型」が見えすぎることがあります。
強めで、イキっていて、
ストリートっぽい「キャラ」を演じている感じ。
私はそれが、どうしても恥ずかしい。
口が裂けても言えません。
皮肉で割り込む63歳の同僚
職場には満63歳の女性同僚ミヒャエラがいて、
彼女はわざと皮肉で
「調子はどうだい、兄弟?この件なんだけどさー。」
と割り込んでいくことがあります。
すると男性陣が面白がって、
「あああれね、Schwester(姉妹)」
と返す。
それを横で見て笑うことはできる。
でも、自分がその言葉を口にすることはない。グラインダーで恥部をさらすより苦手だわ。
ゲイの同僚は使っていない
面白いなと思ったのは、
よく見ていると、ゲイの同僚はほとんどこの言葉を使っていないことです。(ちなみに、うちは私も含めて職場で全員が駄々漏れカミングアウト済みなので、余計わざわざ使わないのかも。)
これも聞いてみたところ、納得のいく説明が返ってきました。
Bruder という言葉は、
単なる若者語ではなく、
「男らしさ」「徒党」「強さ」といった
ヘテロ男性的・マッチョ的コードを強く含んでいる。
多くのゲイ男性は、
そうした「男らしさの型」から
意識的に距離を取ってきた人たちでもある。
だから、言葉づかいでも
皮肉やユーモア、丁寧さ、洗練を選ぶ。
使わない、という選択そのものが、
自分の立場や美意識の表明になっていることもある。
のれないし、のりたくない
これを聞いて、私は腑に落ちました。
私が感じている違和感は、
「若者語が嫌い」なのでも
「男の子っぽさが嫌い」なのでもない。
カッコいい子がイキって話しているのは、
正直、男の子っぽくて嫌いじゃない。
ただ私は、
血縁主義なのですでに、のれないし、のりたくない。
兄弟という言葉が持つ、
近さ、排他性、仲間意識。
それを軽々しく振り回す輪の中に、
自分の言葉を置きたくない。
理解はしている。
でも使わない。
それでいいと思っています。わかるけど、妙に若作りのイタいヒヒ爺(婆か)にはなりたくないの。
嬢に聞いたら去年ドイツで一番聞かれたであろうヒップホップの一つはJazeekのAkonらしいわ。一応紹介するけど、全く意味がわからないわ。来てる子も含めて、可愛らしいといえば可愛らしいけど、さっぱり聞き取れない。
あげてから12時間以上経って、私もわからないだけじゃあ進歩がないと思ったので、歯をくいしばって嬢に聞いてみたわ。一番わかりやすいのを5つ教えてって。分断の時代に自分の好きなYoutubeばかり片寄って見てるのも何だなって思ったしね。
その中の筆頭が
Drake の God's Plan なんだって。
1.ラップだけど歌に近くて聞きやすい。
2.難しい言葉が少なくてリズムが気持ちいい。
確かに聞きやすいし、MVもわかりやすいし、耳に残りやすいわね。歌ってる子の笑った顔もかわいいわ。いいかも。古いって言わないでね。
日本語で訳してもらうとますますいいわね。
というわけで、ちょっと好きになりました。今日はここまで。おやすみなさい。
