AIを使い倒す採用担当が、最も大事にしたいと思った『人間の泥臭い』お話
KDDIアジャイル開発センター(以下、KAG)で採用担当をしているわたなべです。
趣味の1つでランニングをしていますが
6月に1つの目標であったウルトラマラソン(100キロ)に挑戦してきます。
そのために5月はいっぱい走りました。
休みもあり、いっぱい走って気がついたら月間300キロ走っていました。
けどお酒の量も増えたので、体重は変わりませんでした(笑)

KAG、採用担当もAIをかなり使っています
KAGはアジャイル開発の会社です。
なので『AI利活用』と聞くと、エンジニアが開発業務の中で使っているイメージを持たれる方が多いかもしれません。
勿論、それは決して間違いではありません。
ただ、実は採用担当もかなり使っています。
もっというと人事部、バックオフィスである部署も
かなり使っています。
もしかしたら、パソコンの電源を入れてブラウザを立ち上げる前に
AIを立ち上げる日だって、よくあります。
『AIよ、今日も一緒によろしく頼むぜ』
という気持ちで仕事を始めています。
もはや同僚と言って良いくらいのチームの一員です(笑)
KAGでは、AIエージェント『Claude Enterprise』の全社導入も発表しており、エンジニアだけでなく、人事部を含めたバックオフィスでもAIの利活用が広がっています。
▼6月1日にプレスも出しました▼
今回は、採用担当である私が、実際にどのようにAIを使っているのか。
そして、AIを使えば使うほど、なぜ最後は『人と人との向き合い方』が大事になると思っているのかを書いてみました。
採用業務で、AIにかなり助けてもらっています
採用業務は、意外と情報量が多い仕事です。
候補者様の職務経歴書を読み、経験を整理し、スカウト文を考え送付し、面接官と一緒にブリーフィングをし、面接後の内容をまとめ、オファー面談に向けてポイントを整理する。
パッと思いつくだけでも、色々な情報が多く存在して
それを関係者各位と共有しながら進めていく。
私は今、こうした業務の中でAIにかなり助けてもらっています。
例えば、
・職務経歴書の読み込み補助
・候補者様のご経験の整理
・書類選考時のポイントの洗い出し
・スカウト文のたたき台作成
・面接文字起こしの整理
・面接官向けポイントの整理
・オファー面談前のポイント整理
などです。
AIは便利です。
本当に便利です。
ちょっと自分の無能さを痛感するくらい便利です。
『あれ、自分が1時間かけていた整理、数分で出てきたな』と思うこともあります。
その瞬間、便利さに驚きを感じつつ
心のどこかで人間としてのプライドが見え隠れする時が多々あります。
ただし、ここで大事にしていることがあります。
AIに採用判断を丸投げしているわけでは決してありません。
AIにお願いしているのは
あくまで情報の整理や、観点の抜け漏れを減らすことです。
候補者様のご経験の背景。
これまでどのような環境で、どのような意思決定をしてきたのか。
KAGでどのようにご活躍いただけそうか。
そしてKAGとして、この候補者様にどんなステージを与えられるのか。
そこは、採用担当が責任を持って確認して、伝えていきます。
AIは、採用担当の作業時間をかなり減らしてくれます。
でも、作業時間が減ったことで、逆に見えてきた問いがあります。
『では、採用担当は何に時間を使うべきなのか』
という問いです。
AIが整えるほど、採用は『無臭』になりやすい
AIが作る文章は、基本的にとても整っています。
読みやすい。
抜け漏れも少ない。
言葉も丁寧。
構成もきれい。
(けどたまに間違った情報を伝えてくる・・・笑)
正直、私より誤字が少ないです。
これは少し、、、いやかなり悔しいです。
ただ、整いすぎるが故に、たまに『無臭』になることがあります。
これは決して悪口や不満ではありません。
むしろ褒めていると思っています。
でも採用においては、『無臭すぎること』が少しだけ危ういと感じています。
候補者様が知りたいのは
きれいに整った会社説明やメールの文章だけではないと思うからです。
自分の経験をどう見てくれたのか。
どこに可能性を感じてくれたのか。
どんな役割を期待されているのか。
本当にこの会社で働くイメージを持てるのか。
そこには、やはり人の言葉や伝え方が非常に重要だと思っています。
もちろん、AIで整えることは大事です。
どんどん整えたいです。
ただ、整えた後に『その人に向けた言葉』を乗せることも
同じくらい大事であり、大切だと感じています。
スカウト文も、面接後の連絡も、オファー面談の準備も、AIが作ったきれいな文章をそのまま使うのではなく、
『この候補者様には、どの言葉が1番自然に届くだろうか』
『この候補者様は、どんなキャリアプランを描いているのか』
『KAGのどんなところに興味があって、どんなところに不安があるのか』
と考えるようにしています。
おそらく、ここが採用担当としての『人間臭さ』が出るところです。
そして、そのひと手間こそ
AI時代の採用に残る大事な仕事なのではないかと思っています。
KAGの採用は、人と人の対話を大事にしています
KAGの採用は、AIを使いながらも
選考の途中でかなり採用担当が出ていきます。
例えば、全職種、すべての面接に採用担当が参加しています。
自分のカレンダーを見ると、たまに
『今日の自分の執務室は面接会場だな』
と思う日も多々あります。
それでも、採用担当が面接に参加することには意味があると思っています。
候補者様が、どんな言葉でご自身の経験を話されるのか。
面接官が、どこに期待を感じたのか。
どこに少し不安が残ったのか。
選考中に、候補者様が何を気にされているのか。
候補者様のその時、その時の一言を採用担当がその場で受け取り
次の接点に繋げることができます。
また、選考中は候補者様にとっても不安が多い時間だと思います。
面接の手応えはどうだったのか。
自分の経験はどう受け止められたのか。
次の選考では何を見られるのか。
本当にこの会社で良いのか。
だからこそ、1回で長い時間を取るというより
必要なタイミングで短く接点を作るようにしています。
面接前に少し不安を減らす。
面接後に温度感を伝える。
次の選考に向けて、期待されているポイントを共有する。
メールで共有することも多々あります。
文章で整えられることもあります。
でも、候補者様の迷いや不安をその場で受け止めること。
『是非、あなたをこのKAGという会社にお迎えしたい』
という気持ちを声で伝えること。
これは、やはり人がやる意味があると思っています。
つまりは
『選考中にちゃんと人が顔を出すと、少し安心してもらえることがあるよね』
という話です。
AIがどれだけ便利になっても、候補者様の不安や迷いを受け止めるのは
やはり人の役割だと思っています。
良いことばかりでは、信頼はつくれない
採用担当としては
候補者様にKAGを魅力に感じていただきたいです。
これは本音です。
できれば、『KAG、なんか良さそう』と思っていただきたいです。
もっと言うと、『KAG、ちょっと好きかも』と思っていただけたら
心の中で小さくガッツポーズしています(笑)
ただ、だからといって良いことばかりを並べるのは
少し違うとも思っています。
良いことばかり言う採用担当は、ちょっと怪しい。
もちろん、会社の魅力はきちんと伝えたいです。
候補者様のご経験を魅力に感じていることも、しっかりお伝えしたいです。
一方で、良い言葉だけでは信頼は創れないとも感じています。
候補者様のご経験のどこに魅力を感じているのか。
どんな役割を期待しているのか。
一方で、入社後にどんな部分を一緒に伸ばしていきたいのか。
どんな環境であれば、より力を発揮いただけそうなのか。
そういったことも、できるだけ率直にお伝えしたいと思っています。
これは、候補者様を不安にさせたいわけではありません。
むしろ逆です。
入社後に、『こんなはずじゃなかった』を少しでも減らしたいからです。
採用は、入社してもらうことがゴールではありません。
入社後に、その方がKAGで力を発揮できること。
チームの中で前向きに働けること。
お互いに納得感を持って、一緒に進んでいけること。
そこまで考えると、良いことだけではなく
期待していることも伝える必要があると思っています。
甘い言葉だけではなく、ちゃんと向き合う言葉を届ける。
少し不器用かもしれませんが、私はその方が誠実だと思っています。
AIを使うほど、人間の仕事は濃くなる
AIを使うことで、採用業務は確かに、いや確実に効率化できます。
AIに助けてもらうことで
採用担当は業務に埋もれる時間を減らすことができます。
でも、それは人との向き合い方を雑にするためではありません。
むしろ逆です。
AIに任せられるところは任せる。
その分、人が向き合うべきところに時間を使う。
これが、私が採用業務の中で大事にしているAI活用の考え方です。
AIを使うと、人間の仕事が薄くなるように思えるかもしれません。
でも実際には、むしろ濃くなるのではないかと感じています。
業務が減る分、
候補者様の経験をどう受け止めるか。
どんな言葉で期待を伝えるか。
不安や迷いにどう向き合うか。
面接官のコメントをどう候補者様に届けるか。
入社後のギャップをどう減らすか。
そういう、『人』にしかできない部分がより目立つようになります。
AIが優秀になればなるほど
採用担当が何を大事にしているのかが見えやすくなる。
最近は、そんなふうに感じています。
AIネイティブでも、最後は人と人
KAGは、これからもAIを使っていくと思います。
いや、使っていきます。
採用担当も、もっと使います。
便利なものは、ちゃんと使いたいです。
楽できるところは、正直、楽したいです。
ただし、それは人と向き合うことをやめるためではありません。
候補者様のご経験をどう受け止めるか。
どんな期待をお伝えするか。
不安や迷いにどう向き合うか。
最後に『この会社で働いてみたい』と思っていただけるか。
そこには、やっぱり人の温度が必要です。
AIを使い倒しながら、人はちゃんと泥臭く向き合う。
効率化と温かさ。
便利さと人間臭さ。
スマートさと、少しの不器用さ。
そのバランスを
KAGの採用ではこれからも大事にしていきたいと思っています。
AIは本当に優秀です。
だからこそ、採用担当はそろそろ
人間臭さで勝負してもいいのかもしれません。
最後に
そんなKAGに少しでも興味を持ってくれた方がいらっしゃれば
カジュアル面談から、ぜひご応募お待ちしております!
