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【26/27シーズン移行記念】百年構想リーグの『ジェフユナイテッド市原・千葉』のトリセツ〜シュート25本打たれても3-0で勝つ謎のチーム〜

「ジェフ千葉か。久しぶりのJ1舞台だけど、最近の彼らってどんなサッカーだっけ?」

そう思ってこのnoteを開いたサッカー好きの皆様、こんにちは。千葉とジェフの案内人、ハタです。

結論から申し上げます。
ジェフユナイテッド市原・千葉というチームは、「データと結果が噛み合わない、非常に厄介な集団」です。
百年構想リーグにおける彼らの全試合データを分析したところ、降格ラインをさまようチームの守備スタッツと、時折見せる上位陣をなぎ倒すほどの攻撃力が奇妙に同居していました。

J1の強豪クラブに対しても臆することなくアグレッシブなスタイルで挑み、地域リーグラウンド第15節のFC東京戦における3-0の快勝や、第2節の川崎フロンターレをシュート数で圧倒した試合(千葉22本 vs 川崎F17本)など、ハマった時の爆発力は目を見張るものがあります。

しかし、プレーオフラウンドではアビスパ福岡に対して2戦合計「3-4」で競り負けるなど、勝負どころでの守備の脆さや、ゲームコントロール能力、フィニッシュの精度に大きな課題を残しました。

本レポートでは、散らばるスタッツや監督コメントを集約し、ファクトベースで直近のチーム状況がわかる内容となっております!
データに基づき、「戦術の癖」や「課題」、「注目選手」をお届けします。

スタジアム観戦の予習に、あるいはタイムラインの実況のお供に、サクッと読んでいってください!


◾️15秒でわかるジェフ千葉の百年構想リーグまとめ

◾️戦術分析:フォーメーション4-4-2「劇場型サッカー、だけど耐えきれずに決壊する展開」

基本布陣は、安定した組織力を発揮しやすい「4-4-2」です。
しかし、試合内容の振れ幅は激しく、アグレッシブに攻め立てる劇場型の魅力がある一方で、守備時には必死に耐え忍ぼうとするものの最後に力尽きて決壊してしまう、というもどかしい展開が多い傾向にあります。

主な攻撃プロセス

① サイドを起点とした強烈なサイドアタック
イサカ・ゼインや田中和樹の突破力、日高大や高橋壱晟の高精度なクロスが攻撃の主軸です。
サイドハーフとサイドバックが連動し、相手ディフェンスの網を外に広げてから中央へ鋭く折り返す形が徹底されています。

② セカンドボールへの高い意識
クロスが跳ね返された「こぼれ球」に対して、エドゥアルドや高橋壱晟、安井拓也などミドルが得意な選手がペナルティエリア手前から狙っていく形も、千葉の得意パターンの一つです。

打たせて勝つ……つもりが……?

象徴的なのが、第15節のFC東京戦です。なんとジェフ千葉は「25本」ものシュートを浴びながら、終わってみれば「3-0」で完勝しています。
第9節の東京V戦でも、20本のシュートを打たれながら「3-2」で競り勝っています。
もしかして、「ペナルティエリアの外からなら、いくらでもどうぞ(若原やホセ・スアレスが止めるし)」という、あえて相手にシュートを打たせて守り勝つ耐久戦術があるのではと思う時があります。
しかし、この守備は常に限界と隣り合わせ。
バイタルエリアでの崩しの質が極めて高いチームに対しては、耐え忍ぶつもりが一瞬の隙を突かれてそのまま決壊してしまいます。
結果的に、被シュート数を抑えきれずに力負けする試合が多いのが、直面した現実でした。
実際、小林慶行監督も試合後のコメントで

「本当になかなかないというくらいに自分たちのエラーが重なってしまったなと」

ジェフユナイテッド市原・千葉公式サイト「第12節川崎フロンターレ戦試合引用

と、J1レベルでのミスが失点に直結するシビアさを繰り返し語っています。

◾️ここは警戒しろ!ジェフ千葉の3大「強力な武器」

ジェフ千葉の攻撃スタイルについて深掘りしていきましょう。
対戦する他チームにとって、以下のシーンが訪れたらピンチの前触れです。

① 左サイド:津久井・姫野による「カットインと切り崩し」

百年構想リーグの千葉において、左サイドの仕掛けは持ち味の一つです。
津久井匠海選手と姫野誠選手は、試合終盤まで落ちないスタミナで仕掛けてきます。
彼らが左サイドから、中央へ切れ込むカットインや、強引にマイナスの折り返しを供給する形はジェフの生命線です。
津久井選手は第5節の柏レイソル戦で、右サイドから攻撃を組み立て、エドゥアルド選手の落としをペナルティエリア手前からダイレクトで合わせて待望の先制ゴールを奪いました。
また、17歳の姫野選手はボールを持ったら迷わずゴールへ向かうアタッカー。第15節のFC東京戦では、泥臭くゴール前に飛び込んでこぼれ球を押し込み、価値ある追加点をマークしています。
一度彼らが左サイドを支配されると、押し込んで崩す展開がよぎります。

② 右サイド:イサカ・ゼインと田中和樹による「縦への圧倒的な推進力」

千葉が劣勢の時こそ警戒すべきが、右サイドのスピードとパワーです。
イサカ・ゼイン選手は、戦術が停滞している時間帯でも、馬力のある縦突破だけで状況を打開できるパワーを持っています。町田戦ではイサカ選手のクロスから石川大地選手のゴールが生まれました。
さらに、ここに復帰した田中和樹選手が加わります。田中選手は圧倒的なスピードを誇り、シンプルな長いボールから一発で相手ディフェンスラインを無力化するポテンシャルを秘めています。
この二人が右サイドから仕掛ける時間帯は、非常に高い推進力で一気にゴール前までボールが運ばれます。

③ 日高大の左足と高橋壱晟の「エリア外からの正確なミドル」

千葉の攻撃はペナルティエリア内に留まりません。
特に警戒すべきは、精度の高い「セットプレー」と「セカンドボールからのミドル」です。
日高大選手の左足はリーグ屈指のプレースキッカーであり、直接フリーキックで試合を一撃で変える威力を秘めています(第15節FC東京戦でのFK弾は現地で見ていてお見事でした)。
さらに、こぼれ球に対しては高橋壱晟選手がペナルティエリア手前から容赦なくミドルシュートを突き刺してきます。第18節柏戦では、津久井選手の落としに対してペナルティエリア手前から迷いなく右足を振り抜き、地を這うミドルシュートを突き刺しました(こちらも現地で見ていてお見事でした)。
安易なクリアやファウルは、彼らの「狙い通り」になってしまうかもしれません。

◾️他サポ必読の「ジェフの弱点」

そんな不気味なジェフ千葉ですが、明確な弱点が存在します。
試合を観る上でも、ここが勝負の大きな分かれ目となります。

① ミドルサード〜バイタルエリアの空白

ジェフの守備を攻略する上で、鍵となるのが「ライン間(ミドルサード〜バイタルエリア)」の管理です。
彼らはゴール前で身体を張り、粘り強く守る意識が非常に高い一方、前線からのハイプレスを剥がされた際に組織が間延びし、中盤に広大なスペースを与えてしまう傾向があります。
ボランチは守備強度の高い選手を揃えていますが、相手が「中間ポジション」を取って流動的に動いた際や、サイドバックが釣り出された後のボランチ脇のカバー遅れなど、連携のズレから致命的な隙が生じることがあります。
 J1クラスのアタッカーにこのエリアで自由に前を向かれ、2列目からの飛び出しや精度の高いミドルシュートを許してしまうと、どれだけゴール前で奮闘していても耐えきれず決壊するシーンが目立ちます。

② 修正スピードの遅さ

課題は、ピッチ内外での「修正スピード」にもあります。
小林慶行監督の戦術修正の決断や、交代カードを切るタイミングがわずかに遅れ、致命的なエラーが重なって失点した後に動き出すという展開もありました。
小林監督自身も試合後の公式コメントで極めて率直に反省を口にしています。
地域ラウンド最終節の柏レイソル戦(2-4で敗戦)の後、小林監督はピッチ内での対応の遅れと自らのジャッジについて以下のように語っています。

「前半は自分たちがボールを奪いに行った分、そこに強みのあるチームにうまく前進させられてしまったところも同時にあったので、本当に行けなかったのかというところは精査した中で、前から行けなかった時にどうするのかというジャッジも僕のところ含めてですけど、選手とともに成長していかなくてはいけないと感じさせられるゲームだったと思います」

ジェフユナイテッド市原・千葉公式サイト「第18節柏レイソル戦試合後コメント」より引用

前半からやり方がハマっていない状況をピッチ内で早く修正できるか、それともハーフタイムや失点するまでアプローチを引っ張ってしまうか。
この「判断スピード」は、ゲームの流れを左右する大きなポイントです。

③ もつれ込んだ際の「PK戦」

試合中のPKは呉屋選手らがきっちり沈めるものの、なぜか試合終了後のPK戦になると、勝ちきれない展開が続きました。
川崎F戦では、10人目までいく大死闘の末に8-9で敗北。水戸戦にいたっては、今大会で行われた2度のPK戦でいずれも苦杯をなめています。
PK戦にもつれ込んだ際は、ジェフサポは気が気でないです。

◾️スカウティングの結論:「これを補強したら」来季は強い

そんな課題山積みのジェフ千葉ですが、フロントが来季に向けて「中央の背骨(センターライン)」を的確に補強してきた場合、他チームにとって非常に厄介な存在へと化けます。
裏を返せば、他サポ視点では「絶対に補強してほしくない」3つのポイントを紹介します。

【補強ポイント①】絶対的なフィニッシャー(センターフォワード)

サイド陣からの質の高い供給に対して、ゴールを量産できる絶対的なストライカー。
現在の千葉は、イサカや日高、高橋、田中、津久井らサイドからのクロス供給の質が非常に高いレベルにあります。
だからこそ、その供給に対してペナルティエリア内で確実に合わせ、年間を通してゴールを量産できるストライカーが不可欠です。
(加入が決まったエリソン選手は理想に近いかと!ジェフサポとしては期待です!)

【補強ポイント②】守備を統率できる即戦力センターバック

被シュート数を抑え、ペナルティエリア内のブロック強度を高める統率力のあるCB。
相手の攻撃に押し込まれた時間帯でも、ラインコントロールを徹底し、ミドルサード〜バイタルエリアのスペースを埋める指示を出せる経験豊富なリーダーが加われば、守備の安定感は劇的に向上します。
さらに、サイド攻撃一辺倒にならないようなフィードを出せれば文句なし。

【補強ポイント③】キープとフィードを両立させられる強度の高いボランチ

CBと連携して「ライン間(ミドルサード〜バイタルエリア)」の管理ができ、さらにフィードが出せる強度の高いボランチ。
持ち味がある選手は多くいるものの、J1の強度で戦い続けるのであれば、補強は考えた方が良いポジションです。

◾️百年構想リーグにおける「注目選手」クイックメモ

20石川 大地(FW)

ポストプレーや、サイドチェンジなど、器用に多くの役割をこなしながら、こぼれ球への反応を逃さない万能型ストライカーです。
プレーオフラウンドの福岡戦でも、相手キーパーのミスにいち早く反応し、右足で無人のゴールへきっちり沈めてみせました。
個人的に好きな選手なのでタオル買いました。
また、最近結婚されました。おめでとうございます。

42イサカ ゼイン(MF)

千葉の右サイドの心臓。
彼を自由にさせることは、相手チームにとって失点リスクに直結します。
ちなみに、J2時代にジェフがめっぽう苦手としていた山形に所属していました。

67日高 大(DF)

セットプレーの超兵器。
隙あらば左足で直接ゴールを狙ってくるキッカーです。
個人昇格なしで、チームと共に這い上がってJ1まで来た実力派です。

他にも、小林裕介選手、津久井匠海選手、姫野誠選手、高橋壱晟選手が、非常に良いパフォーマンスを見せていました。
25シーズンだと、カルリーニョス・ジュニオ選手がやはり突出したクオリティを誇っていました。

◾️最後に

いかがでしたでしょうか?

「耐えきれずに決壊する展開が多い中で鋭いサイド攻撃で一刺ししてくる」怖さがありつつ、やはり「勝負どころのクローズが甘い」という人間味あふれる弱点を持つジェフユナイテッド市原・千葉。

この記事が、観戦の参考になっていれば嬉しいです!


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