Motion in Silence - 眠らない街、ジェッダへ再訪
フォーミュラEの取材でジェッダに再訪した。前回は初めてという事や最終夜に転倒して負傷したこともあり、街を見る時間はなかった。

今回は2回目という事から少しだけ余裕をもって滞在することができた。
特に前回行くことがかなわなかった旧市街はとても印象的だった。
あいにく昼間しか訪問できなかったが、猫が人間より多く、静かな観光地の印象は非日常の体験だったといえよう。

ジェッダで行われるレースは「眠らない街」であることからか、2ラウンドとも決勝は夜8時から。しかし、フリー走行は日中、予選は夕方に行われる。つまり昼の光と夜の光の両方が得られる稀有なコースなのである。
撮影する側としては、昼は焦点距離が長いレンズ、そして夜間用にはともかく明るいレンズがマストとなる。
しかし両方を満たすレンズは、自分にとっては巨大で高価だ。
そこで、望遠系は様々な現場で試して好印象だった2本を選択して、持ち込むことにした。
さらに標準域、広角域もそれぞれ一本ずつにボデイも2台。
それらをカメラバックとリュックに分散して機内に持ち込み、安全上問題ないものはスーツケースにいれて預けた。
結果トラブルなく入出国を終えたことをまずは報告したい

そして肝心の写真だが、前回と同じポジションでより臨場感のある写真、前回は不慣れで叶わなかったポディウムでの感動的なカットを撮影することができた。


煌めく光と夜の空のサーチライトやレーザービームを背景にしたカットはジェッダならではのものだ。
表彰式の終わりを告げる花火とドローンショーの後、眠らない街、ジェッダでの喧騒は会場で深夜まで続くのであった。

盗みが重罪になる国であることから、喧騒の中でも、窃盗やスリなどに極度の神経を使わずに、安心して撮影を敢行することができる。
厳密な撮影機材の届出やコントロールされない放送機材を取り締まるというのは、実は入出国するメデイア関係者を「統制・検閲」するのではなく「守る」ためなのではないか?
ジェッダへの再訪は、そんな「眠らない街の矜持」を感じるものであった。
※隔週末更新
