地盤ネットデジタル伝承碑 ~1995/1/17 阪神淡路大震災から30年 教訓と記憶をつなごう~
①地震の規模、教訓について


【地震の規模】
1995年1月17日5時46分ごろ、淡路島付近で、深さ約14kmを震源とするM7.3、最大震度7の地震が発生。
<震度>
各地の震度(観測値)
平成7年(1995年)兵庫県南部地震では、神戸と洲本で震度6を観測したほか、東北地方南部から九州地方にかけての広い範囲で震度5から震度1を観測しました。
観測された各地の震度は、以下のとおりです。
震度7の地域(現地調査)
当時の震度階級は、震度0から震度7までの8階級で、震度0から震度6までは体感等により震度観測を行うこととしていましたが、震度7については現地調査により決定するものとなっていました。
地震発生後、被害実態の把握及び地震観測強化を目的として行った現地調査において、神戸市三宮や淡路島北淡町等で震度7に達することが明らかとなりました。
その後、気象庁は、震度階級を改正し現在の10階級に分割すると同時に、震度7についても計測震度計で速報できるようにしました。


<教訓>
耐震性能、防火性能、防災・減災について
『知ること、危機意識を持つこと、備えること』
②記憶:木造住宅の倒壊状況、耐震性能の課題




木造の建物は、断層からの距離が6-7km程度の範囲で大きな被害が出ており、古い構法で建てられた在来構法の建物に被害が発生。
老朽による性能劣化が被害を拡大させました。
③記憶:ビル建築の倒壊状況、耐震性能の課題




鉄筋コンクリート造建築物では、現行建築基準法・同施行令を満足していない、いわゆる既存不適格建物に被害が多くみられました。
④記憶:構造物(鉄道、高速道路)の倒壊状況、耐震性能の課題





⑤記憶:液状化、斜面崩壊の課題




液状化の大部分は沿岸域、特に埋立地で起こりました。
遠いところでは震央から50km離れた震度4のところでも発生し、神戸臨港域では液状化により海岸構造物が大きな被害を受け、被害金額は1兆円にも達しました。
⑥記憶:防火性能、耐火性能、木造密集地域の課題




延焼拡大の原因として、古い木造家屋の密集、可燃物量の多さなどが指摘されています。
道路をふさいだ倒壊家屋や瓦・モルタルの落下も、延焼拡大を助長したものと考えられています。
⑦住宅の耐震化について
2018年(平成30年)時点の国土交通省のデータを見てみると、総戸数5,360万戸のうち、耐震性がある住宅が約4,660万戸、耐震性が不十分な住宅が約700万戸で住宅耐震化率は約87%となっています。
2030年(令和12年)には耐震性が不十分な住宅ストックの比率をおおむね解消するという目標を掲げています。


木造住宅の耐震化の基本的な考え方として、
①住宅の耐震化の必要性を所有者自身が理解する
②住宅の耐震診断を行い、耐震性や危険性の有無を確認する
③耐震診断の結果に応じて耐震改修を行い、 住宅の耐震性を確保する
④やむを得ない事情により耐震改修が行えない場合は暫定的・緊急的な方策を講じる
⑤日頃から災害時への備えを行うこと
が提案されています。
もし木造住宅にお住まいで、以前に大きな地震の揺れを受けたことがある場合、「安全チェックリスト」を使って居住者が自宅の状況を確認することにより、安心して住み続けることが出来るか、あるいは自治体や専門家に相談した方が良いのかを調べることができます。
ぜひ、下記のパンフレットをご活用ください。
■パンフレット「木造住宅の地震後の安全チェック この家、住み続けていいのかな?」(※国土交通省公開)
(A4サイズ、4ページ、約5MB)

⑧新築時の住宅性能表示制度、耐震等級3のススメ

「耐震等級3」の家は耐震等級1や2の家と比較すると、地震によって受けるダメージが小さくなることがもっとも大きなメリットです。
例えば震度6強程度の地震が起きた場合に、耐震等級1だと倒壊や崩落を防いで命を守ることはできても建物の損傷が大きければ建替えが必要になるかもしれません。
しかし、耐震等級3の家だと損傷が少なく済むこと、そのまま住み続けられる可能性が高くなり資産としても維持しやすくなります。
災害時に避難生活を送るリスクを減らせることは、家族みんなの不安を軽減することが出来ます。
30年前に発生したこの災害を忘れずに、次世代へ伝えていくこと、
今後起こる可能性のある大きな災害への備えを強化していくことが今求められています。
震災から得た教訓を生かし、他人事にせず各自、防災意識を高めることが、次の災害から命を守る第1歩になると考えています。
