59. 日本海はこうして生まれた ~JIBANNOTE~
日本海はこうして生まれた
ー 地球内部のチカラが描いた景色 ー
今からおよそ2,000万年前。
まだ日本列島がユーラシア大陸とつながっていた時代に、ある“引き裂き”のドラマが始まりました。
そのきっかけとされているのが、「アセノスフェア」という存在です。
アセノスフェアとは、地球内部のマントルの一部にある、高温でやわらかく、ゆっくり流れる性質を持つ層のこと。
このアセノスフェアが大陸地殻の下へと流れ込んだことで、東西方向へ強い力が働き、大地そのものが少しずつ引き裂かれていったと考えられています。

やがて裂け目には陥没地形が生まれ、それがアセノスフェアの流入によってどんどん拡大していきました。
ついには太平洋までつながり、そこから海水が流れ込んできます。
これが、「日本海」のはじまりです。
その後、約400万年という気の遠くなるような時間をかけて、
陥没地形はさらに広がり、現在の日本海が形作られていきました。
当時の拡大速度はなんと年間約20cm。
これは現代の太平洋プレートが日本列島の下に沈み込むスピードの約2倍にあたる、とてつもないスピードでした。

そしてこの大きな「引き伸ばし」は、日本列島にも大きな変化をもたらします。
地殻が引っ張られたことで、日本海の東側を中心に多くの
『正断層(せいだんそう)』が形成されました。
これらは現在も地震や、地盤変動に影響を及ぼす、重要な地質構造のひとつです。

さらに、日本列島の地下では今も複数のプレートがぶつかり合い、押し合いへし合いしています。
たとえば、南から迫るフィリピン海プレートが運んできた「伊豆火山弧」は、火山が連なる一本の“列”。
まるでプレートという運び手が、日本の地形や火山を形づくっているかのようです。

地球の深部で続く壮大なうねり。
その動きに影響されながら形を変えてきた日本列島の上で、私たちの暮らしは営まれています。
【Better World Words】
「できない理由を探すな。どうすればできるかを考えよ」
実業家、技術者、本田技研工業創業者 本田宗一郎

今日の「地盤の音」はどんな音色を奏でていますか?
