気持ちの切り替えが苦手な人ほど、無理に前向きにならなくていい
嫌なことがあった日。
うまくいかなかった日。
落ち込む自分を引きずったまま、家に帰る。
「切り替えなきゃ」
「前向きにならなきゃ」
そう思えば思うほど、余計につらくなる。
あなたにも、そんな経験はありませんか?
仕事のことでモヤモヤしているから、
家で笑顔でいられない。
子どもにはやさしくしたいのに、
心に余裕がない。
だから自分を責めてしまう。
結論から言うと、切り替えが苦手なのは
あなたの欠点ではありません。
むしろ物事をちゃんと受け止められる人ほど
切り替えに時間がかかります。
そして、気持ちの切り替えが苦手な人ほど、
無理に前向きにならなくていい。
感情を否定して無理に明るく振る舞うほど、
ストレスが増え、回復が遅れることがあるからです。
1. 切り替えができないのは「弱い」からではなく、感情がまだ「処理中」なだけ
気持ちが切り替わらないとき、
あなたの中では何が起きているのでしょうか?
それは感情が「処理中」ということです。
感情は、スイッチではありません。
押したらON/OFFできるものではない。
湧いた感情には理由があります。
理由があるから、しばらく残ります。
たとえば、こんな感情です。
悔しい
くやしいけど言えない
こわい
不安
みじめ
申し訳ない
これらは「あなたが大切にしているもの」が揺れたサインです。
大切にしているから、簡単には消えません。
心理学の視点で言うと、感情は情報です。
情報を無理に消そうとすると、逆に大きくなります。
例えるなら、通知を無視し続けると何度も鳴るスマホみたいなもの。
切り替えが苦手な人ほど、
通知をちゃんと受け取ろうとします。
だから長引くんです。
これは弱さではありません。
丁寧さです。
だからまず、
前向きになれない自分を責めないであげてください。
責めるほど回復は遅れます。
切り替えの第一歩は、
「今は処理中」と認めてあげることです。
2. 無理に前向きになろうとすると、心は置き去りになって疲れやすい
無理に前向きになると、心が置き去りになります。
たとえば、こんなふうに。
本当は悲しいのに「大丈夫」と言う
本当は疲れてるのに「まだやれる」と言う
本当は怒ってるのに「いいよ」と笑う
この状態は、外側の自分が内側の自分を置いて先に進んでいる状態です。
外側と内側が分裂すると、
あなたはさらに疲れます。
心理学では、感情を押さえ込むほど体の緊張が増えたり、
イライラとして噴き出したりすることが知られています。
だから、前向きになることが正解ではありません。
必要なのは「今の気持ちを置き去りにしない」こと。
置き去りにしなければ、
自然に回復していきます。
前向きになれない日は、
前向きにならなくていい。
その代わり、戻る道を作りましょう。
切り替えとは、明るくなることではありません。
「次の行動が取れる状態」に戻ることです。
この定義に変えると、切り替えはぐっとラクになりますよ。
3. 切り替えが苦手な人ほど効く「3つの戻し方」と15秒の合図
切り替えが苦手な人は、気持ちを無視すると余計に長引きます。
だから「戻し方」を覚えましょう。
今回は「気分を変える」のではなく、
「状態を戻す」3つの方法を紹介しますね。
どれも短時間でできる簡単な方法です。
戻し方①:名前をつける(気持ちを小さくする)
まず、今の気持ちに名前をつけます。
一語でOKです。
悔しい
不安
疲れ
さみしい
イライラ
名前がつくと、感情は扱えるサイズになります。
扱えると、飲まれにくくなる。
これが切り替えの入口です。
戻し方②:体をゆるめる(心より先に体を戻す)
切り替えが苦手な人ほど、
頭で何とかしようとします。
でも効くのは体です。
この3つを実践してみてください。
肩をストンと落とす
息をゆっくり吐く(3回)
水を一口飲む
体が少しゆるむと、心も少し戻ります。
気持ちが変わらなくてもOK。
「状態」が戻れば、次に進めるからです。
戻し方③:「次の一手」を最小で決める(前向きではなく前進)
最後に、前向きになるのではなく、
前に進む一手を決めます。
大きな一手はいりません。
最小でOKです。
例:
机に座るだけ
1分だけ触れる
1行だけ書く
予定を1つ減らす
今日は最低ラインにする
最小の一手が決まると、
切り替えが完了します。
気持ちが完全に晴れてなくても進めるからです。
15秒の合図:「切り替えなくていい。戻ればいい」
最後に、切り替えが苦手な日は、こう言ってください。
「切り替えなくていい。戻ればいい」
切り替えようとすると苦しい。
戻ろうとすると楽になります。
戻るとは、
「体をゆるめる」
「気持ちに名前をつける」
「次の一手を最小で決める」
この3つです。
まとめ
気持ちの切り替えが苦手な人ほど、
無理に前向きにならなくていいんです。
切り替えができないのは弱さではなく、
感情が処理中なだけ。
無理に前向きになろうとすると、
心が置き去りになり、余計に疲れます。
切り替えとは明るくなることではなく、
次の行動が取れる状態に戻ることです。
今回ご紹介した3つの戻し方をやってみてください。
名前をつける、体をゆるめる、次の一手を最小で決める。
合図は「切り替えなくていい。戻ればいい」と唱えることです。
あなたは今の気持ちを置き去りにしなくていいんです。
戻れる道さえあれば、ちゃんとまた進めます。
それが、行動を長く続けられる人の強さです。
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