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心理テスト? 『川を渡る女』を改変してみた。みなさまも、ぜひ、お試しを。

昨日(2025.6.16)、『共感力ゼロ!? 寅さんに相談してみる意義』という記事を投稿した後、あー、そぉそぉ、と思い出したのが、10年程前に考えた演劇シナリオのたたき台『川を渡る女』。

これは、かなり昔に流行った心理テスト(価値観テスト?)を改変したものなのですが、再読してみたら、「共感」や「客観視」について考察するのに、かなり役立つはず!と自画自賛。というわけで、noteに投稿することにしました。


川を渡る女

川を渡る女 第一幕「事実」


大きな川が流れる村があった。
川には木造の橋が一本架けられており、
小さな渡し舟も一葉あった。
この村に住んでいたHという青年とLという乙女は
相思相愛の仲で、
川を境とする村の東西に分かれて暮らしていた。

あるとき、戦争が起こった。
村の若者の大半が急遽徴兵され、
Hも戦場に赴くことになった。
LはHが出兵する前日の朝、
彼を見送るために川を渡ろうとした。
しかし、夜半の嵐で橋が流されており、
交通手段は渡し舟しかなかった。

渡し舟の船頭は、Bという男であった。
LはBに、Hとの逢瀬はこれが最後になるかも知れないので、
なんとか今日中に川向こうに渡して欲しいと頼んだ。
しかし、Bは川が嵐で増水していることを理由に、
危険手当込みの特別料金を払わなければ、
舟は出せないと言い張った。

Bが要求した特別料金は高額で、
Lがすぐに用意できるものではなかった。
そこでLは、知り合いの村の資産家の御曹司Sに
お金を借りようと考え、
渡船場の近くの川岸にある彼の邸宅を訪れた。
SはLにお金を貸す条件として、彼女に性交渉を要求した。
どうしてもHに会いたかったLは、
Sに抱かれてお金を借りた。

その現場を、対岸の河川監視所に勤めるMという女性が、
嵐で増水した川の様子を望遠鏡で観測しているときに、
たまたま目撃してしまい、Hに知らせた。

LはSに借りたお金をBに支払って川を渡り、
Hのもとに向かった。
が、LがSと肉体関係を持ったということを
Mから聞かされていたHは、Lに会うことなく、
翌日戦場に赴いた。

*第一幕終演後、観客に登場人物を嫌いな(好きになれない)順番で並べてもらう。並べ終えた頃合いに、第二幕〜第五幕を続けて開演。

(このテストをご存じの方も、もいっぺん、やってみてね)













このテストの狙いは、被験者の価値観を探ることにあります。登場人物のアルファベット一文字それぞれは、ある言葉の頭文字になっており、つけた順位をその人の価値の順位とみなします。

L=LOVE(ラブ)/愛情。
M=MORAL(モラル)/道徳、倫理。
B=BUSINESS(ビジネス)/金銭、仕事。
S=SEX(セックス)/性的欲求。
H=HOME(ホーム)/家庭、安定。

みなさん、どんな順番になりましたか? 順番の解釈は一通りではないようです。「好き嫌いの順番がそのまま、自分にとっての価値基準」とか「一番嫌いなものが、実は自分が一番大事に思っている価値」とか、逆に「一番嫌いなものが、自分の欠点・弱点」とか。そこんとこは本項で述べたい趣旨とはやや異なりますので、さらっとすっ飛ばして、第二幕以降へ、どうぞ。


川を渡る女 第二幕「Bの事情」


渡し舟の船頭Bは、村一番の働き者であった。
正確に言うと、
一銭でも多くのお金を稼がなければならない立場にあった。
妻は病弱。医療費・薬代が家計を圧迫していた。
また、進学を控えた子どもたちのために学費を
工面する必要もあった。
むろんBは苦労人ゆえ、
Hとの最後になるかも知れない逢瀬を願うLの気持ちは
理解できた。
しかし、嵐で増水した川を渡るには操舟技術も度胸も必要。
相応の代金をもらわなければ、できることではない。
心を鬼にして、特別料金を曲げなかった。


川を渡る女 第三幕「Sの事情」


Sは資産家の御曹司とはいえ、
決して幸せとはいえない男であった。
聡明で性格も良かったが、容姿が醜く、
そのため友人も少なかった。
また、Sは村のマドンナLに憧れていたのだが、
Lはイケメン好きでSには目もくれず、
そのことがSの心をおおいに傷つけていた。
Lが借金の無心にやってきたとき、
Sは長年秘めてきたLへの純粋な恋心を伝えたかった。
しかし、異性との交際経験がまったくなかったSは、
極度に緊張してしまい、
あろうことかお金を貸す条件として
Lに性交渉を求めてしまった。


川を渡る女 第四幕「Mの事情」


Mの父母は信仰心が厚く、
日々の礼拝を欠かしたことがなかった。
そのためMも自然に信仰を大切にする人間に成長した。
彼女の正直さ、真面目さは村の誰もが認めるもので、
学校卒業後は役場への就職がすんなりと決まり、
若くして河川管理所の責任者に抜擢された。
そんなMであるがゆえ、
SとLの性行為の現場を偶然見てしまったとき、
おおいに狼狽して混乱した。
LもHもSも彼女の知人。このことは秘密にしておくべきか… 
悩みに悩んだあげく、やはり嘘はつけないと、
Hにこの事件を伝えに行った。


川を渡る女 第五幕「Hの事情」


HはLを心から愛していた。
自分に会いたい一心でSに身体を許したことを
可愛いと思いこそすれ、憎むことはなかった。
しかし、それほどにLを愛しているがゆえに
戦争で死ぬかも知れない自分の帰りを待たせることに
後ろめたさを感じていた。
また彼は、Lへの恋慕に縛られて、
戦場で果敢に戦うことができないのではないかという
不安も抱えていた。
いっそ、この事件を言い訳に
Lとの関係を解消してしまう方が良いのかも知れない。
苦悶の果てにそう考えたHは、
Lに会うことなく戦場に赴いた。


終演

*全幕終演後、改めて観客に登場人物を嫌いな(好きになれない)順番で並べてもらう。
(みなさんも、やってみてね)


これ、つくったときに何名かの友人にやってもらったんですが、嫌いな(好きになれない)順番が、ガラっと入れ替わって『う〜ん』と唸る人もいれば、『いや、同じ!! 自分の価値観は揺らがない!!』と強弁するヒトもいて、私としては、そんなさまざまな反応をおおいに愉しんだ。(こいつ、意外と素直やなぁ、とか、あれ?このヒト、めちゃガンコやん、とか)。


まとめっぽいコメント


私は、この心理テスト『川を渡る女』をしたとき、登場人物を嫌いな(好きになれない)順番で並べるのにちょいと時間を要した。そして、全員並列!! と答えるしかなかった。単なる事実のみからでは、好き嫌いの決め手となる共感が生じなかったし、登場人物の誰もが、なんらかの事情を抱えていたに違いない、と思ったからである。

そこで、各人の事情を勝手につくりあげたうえで、順番を決めてみた。すると、自分的にはおおいに納得できる結果が得られた(自分の価値観が良く反映されていた)。

みなさんも、自分なりに各人の事情を察して(創造・妄想して)、改めて順番をつけてみてください

『川を渡る女』は、心理学好き界隈?の方々から『こんなもん心理テストと違う!! 』

と批判されているようですが、ちょいといじってみた結果…

心理テストっぽく使えるようになったのではないかと

思考実験的な遊びを通じて、「自己客観視 ⇆ メタ認知 ⇆ メタ思考」ができると思います。ぜひ、お試しください!

多少なりとも、みなさまのお役に立てたなら、嬉しいです♪



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じぶんの専門家☆okamitsu 一文無しの風来坊、超大金持ちのセレブ、どちらも似合うヒトになりたい。ですから、小額チップでも有り難く頂戴します。一方、驚くほどの高額チップをもらっても、決してビビりませんので、どうぞご遠慮無く。もちろん「スキポチ」していただくだけでも、承認欲求ウルウル!! 充分です。