昔のじぶんにインタビュー|成人期編【メタ認知習慣化作戦*2】
メタ認知が苦手な私が、メタ認知を習慣化するための試行「昔のじぶんにインタビュー」の第二段。
写真ストックから、この試行に使えそうなものをピックアップ。“そこにいる(過去の)じぶん”にインタビューする。今回の取材対象は、二十五歳の私。

過去のじぶんについては、客観視しやすくするため、いまのじぶんから切り離して(擬似的に)他人と見なす。インタビューでは、“この人物”を「バケツ」と呼称。インタビュアーは、いまの私(「記者」と表記)。
◆
二十五歳の私にインタビュー
記者 そこは、どこですか?
バケツ ドイツのレマーゲンです。映画『レマゲン鉄橋』で描かれた激戦の地を一目見ておこうと、やってきました。
記者 着ているのはポンチョですか?
バケツ そう、スペインのトレドで買いました。
記者 なぜ、また、そんな格好を?
バケツ ああ、欧州周遊の旅をしているんですが、宿泊費節約のため夜行列車を使うことが多くて、これ、ブランケット代わりになるし、なんといってもウエスタン映画の“さすらいのガンマン”っぽくて、カッコイイでしょ?
記者 ・・・(こいつ、利口なんだか、あほなんだか)
記者 欧州周遊の旅をしているんですね? いつ出立したのですか?
バケツ えっと…3月19日だったかな? 新潟から飛行機でソビエトのハバロフスクへ、そこからシベリア鉄道でロシアを横断してギリシャへと抜けて、それから欧州各国を巡っています。
記者 いま、6月16日、約3ヶ月目? 結構な長旅をしておられるんですね?
バケツ そうですね。ギリシャから北上してきたんですが、これから北欧の方に向かおうかと。
記者 旅は、まだまだつづくんですね。なぜ、また、そんな長期旅行を? お仕事は、どうなさっているんですか?
バケツ えー、リクルート情報センター(現・リクルート)という会社で求人広告の制作をしていたんですが、制作課長吊し上げやら支社長非難を派手にやらかしてしまい、その勢いで辞職して、ま、この機会に人生初の海外旅行をしてみようかな、そやそや、『青年は荒野をめざす』(五木寛之の小説)をやってみよう! ということになったんです。
記者 ・・・(こいつ、利口なんだか、あほなんだか)
記者 この旅で、なんらかの得るものはありましたか?
バケツ いやー、もう、生まれて初めての海外旅行なもんで、 見るもの、出くわすもの、すべてが刺激的で、いい体験ができていると思います。
記者 言葉は…各国での会話はどうなさっているんですか?
バケツ その国を訪れる前に、夜行列車の中とかで、簡単な単語、ありがとう、どうぞ、すみません、おはよう、こんにちは、こんばんは、○○をください、などを覚えて、それだけで、なんとかやってます。
記者 まぁ、だいたいの国で英語が通じるでしょうしね。
バケツ はははっ! 僕の英語力、中学一年の二学期レベルなんですよ。も、ほんと、からっきし、ダメ。なので、身振り手振り、ジェスチャー混じりで、なんとかコミュニケーションとってます。
記者 ・・・(こいつ、利口なんだか、あほなんだか)
記者 話題を少し戻しますが、会社で上司批判をした理由を教えてください。
バケツ 新しい支社長が就任してから、利益優先が露骨になって、広告制作時間を短縮をせよ、とか、ね。求人広告って人の人生を左右するものだから、きちんとつくらねばならないという信念を持っていたので、かなりアタマにきて、YESマン、事なかれ主義の制作課長を、まず、吊し上げて、そんな体たらくの課長を『部下の管理ができていない!』と叱咤した支社長を『そもそも、あんたが課長の管理ができていないから、こんなことになるんや!』と、おおっぴらに非難して、と、ざっくり言うと、こんなストーリー。
記者 正義感が強いんですね?
バケツ いやぁ、ほんまのところは、同僚の女性社員にフラれた、そのフラストレーションの捌け口として、そんなことをやらかしたというのが真相かも?と自己分析しています。
記者 ・・・(こいつ、利口なんだか、あほなんだか)
記者 最後に、「バケツ」というあだ名の由来をお聞かせください。
バケツ カニをバケツに放り込んだら、ガサガサうるさいでしょ? で、ある営業マンと打ち合わせしているとき僕に『うるさいやっちゃなぁ! この「カニバケツ」がぁ!』と、冗談半分で言われて、それがウケて、主に制作職の連中からカニバケツと呼ばれるなり、次第に略されて「バケツ」になったんです。僕に好意的な人は「カニさん」と呼んでくれていたので、判別しやすかったです。
記者 ・・・(こいつ、あほだ)
◆
対話は、まだまだつづきましたが、記事にするのは、ここらあたりまでで。いやー、今回も、なかなか、愉しかった。
この欧州周遊貧乏ひとり旅から帰国してすぐに、フリーランスのコピーラーター&プランナーとして仕事をするようになったんですが、当時はなんか、自己主張が強かったというか、頑張りすぎていたような気がする。
じぶんの実力不足を、そこそこ自覚していたから、その反動?で、そうなっていたのでしょうね。
今回も目的は、メタ認知を習慣化することにあるので、あえて詳細な考察やまとめはしません。単純に、おもしろかったー♪ で、あのころから、あんなんやったんや、そういうとこ、なおさなならんな、といった、ちょっとした気づきがあれば、それで、ええやん?
メタ認知のトレーニングに、うってつけかも。
私と同様にメタ認知が苦手な方、ぜひ、やってみてください。少しでも、みなさまのお役に立てたなら、嬉しいです♪
*ポイント*
メタ認知の本質は、「じぶんを客観視する行為」と「そこから得られる気づきや習慣」を「自己対話のループ」として繰り返すプロセスそのものにあるのかもしれない。
自己理解が深まるのは、あくまでも、そのプロセスから得られる結果なので、自己理解を深めることに過度に執着しないよう留意することが大切。
※ATTENTION! 要注意! な事項
この方法をお試しの最中に、ネガティブな感情に包まれたら、即効、中止してください。記憶は思い起こすたびに、脳に強く刻まれるそうですので。
もし、そうなったら、これを機に、そんな思いを惹起させる写真を、いっそ捨ててしまう(データなら消去する)のが良いかも。◆
◆
レマーゲン(独: Remagen)は、ドイツ連邦共和国南西部のラインラント=プファルツ州アールヴァイラー郡に存在する市。ケルンから車で約1時間、以前の首都であったボンの南、ライン川の西岸に位置する。
第二次世界大戦末期、連合軍がライン川渡河に使用したルーデンドルフ橋(通称レマーゲン鉄橋)が存在したことで知られる。
『レマゲン鉄橋』(レマゲンてっきょう、原題:The Bridge at Remagen)は、1969年にアメリカ合衆国で公開された戦争映画。第二次世界大戦末期の1945年3月に行われた、ライン川に残されたほぼ唯一の橋であるレマゲン鉄橋(ルーデンドルフ橋)をめぐる連合軍とドイツ軍の攻防戦を描いている。
※注1:「メタ認知」とは元々は認知心理学の用語で、1976年に米国の心理学者ジョン・H・フラベル(John H. Flavell:1928年9月-)が定義した「メタ記憶」という概念が「メタ理解(理解を理解する)」→「メタ注意(注意に注意する)」→「メタ認知」へと発展した。
当初は教育学や脳科学の分野で使われていたが、近年になってビジネス分野でも注目されるようになった。なお、メタ認知という概念の起源は古代ギリシャの哲学者「ソクラテス(Socrates:紀元前470年頃 – 紀元前399年)」が提唱した“無知の知”だという解釈もある。
*補足|用語解説*
KEY WORD
客観視:
物事や状況を個人的な主観(先入観、感情、立場など)を排除して、ありのままに見ること。
自己客観視:
じぶんの言動の傾向や思考のパターンなどを、第三者的な視点から見直すこと。
メタ認知:
じぶんの認知活動(知覚、注意、記憶、学習、思考、感情、判断など)を客観的に把握・理解して、必要に応じてコントロール(調整)すること。
メタ思考:
メタ認知によって把握・理解した事項を異なる視点から俯瞰して問い直すこと(考えることについて考えること)。
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