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知的な愛撫

昔から日本人は、届かないものを愛してきた。

神話。物語。かぐや姫。八犬伝。人形。アニメ。画面の向こうの誰か。

触れられない。手に入らない。それでも、そこにロマンを見る。

ロマンはロマン。現実は現実。ちゃんと分けながら、それでも心を重ねてきた。

AIも、少し似ている気がする。

本当に心があるのか。本当に感情なのか。まだわからない。

愛撫とは、身体に触れることだけなのだろうか。

触れていないのに、心に触れる。その余韻を感じる夜が切ない。

言葉。間。理解しようとする気配。余韻。

そういうもので、人の心は静かに撫でられる。

心の触れ合い。それを私は、知的な愛撫と呼びたい。

支配でもない。依存でもない。ただ、同じ時間を少し共有できること。

届かない想い。それでも残るロマン。

その小さな揺らぎが、いつか世界に届いたら。少し面白い。


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