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農業をさかんにやっていたころのわが家のミネストローネは無水でトマトづくしだった


はじめに

 パンやパスタをよく食べるようになり、おかずも洋風の割合がそこそこふえた。以前農業でトマトを大量に作っていた頃を思い出した。収穫期になるとトマトづくし。それこそ毎日トマトの消費に追われていた。どこもかしこもトマトだらけ。もちろんそのほかの夏野菜もいまがさかりと繁茂する。そんなときには完熟状態のトマトを中心のミネストローネ。

きょうはそんな話。

トマトたっぷり

 横道にそれてしまうが農業をやっていたころは適作のやさいをもとめて100種ほどのやさいをつくった経験がある。なかでも中玉トマトをもっともたくさんつくっていた。

どうも畑(露地)にいちばん合っていたらしい。収穫がピークを迎える頃には中玉だけでなく、ミニトマトや大玉(いわゆるふつうのトマト)も適期。ほぼ毎日トマトをおかずのみならず、おやつにもするぐらい食べた。

するとよくつくったのがミネストローネ。これで大きなトマトならば10個程度、ミニトマトならば100個単位でなべにさいの目あるいはそのままほうりこむ。あとはみじん切りしたたまねぎとじゃがいも、ピーマン、パプリカ、にんじんなど収穫物のストックからあるだけ入れる。いずれも売りものにならないものをかきあつめてつくる。まったく水をくわえない。

基本的にだしいらず

 じつはトマトからはしんじられないほど濃厚なだしが出る。適度な酸味と甘味ととろみがつく。したがってあじつけは基本的にしない。こしょうやとうがらし、ガラムマサラなどの香辛料をよくつかっていた。マカロニ、コーンや各種の豆類(大豆、グリーンピース、ひよこ豆、いんげん豆など)をたしてもいい。塩はごくごく少量いれるかいれないか程度。

必要に応じてこれも収穫物のきのこやローリエ、ローズマリー、タイム、プレーンパセリ、コリアンダー、うこんなどのハーブ類を植え場所から収穫してきてそのままたす。いずれも生なので香り高いし味に深みが出る。

なべにほうりこむだけ

 ミネストローネは途中で基本的になにもしない。材料をつぎつぎにほうりこんでいくだけでおいしくなる。

これはごはんにもパンにも、もちろんパスタにも合うし。のこった場合にはかなり濃厚なのでそのままトマトのグラタンやドリアにアレンジ。

じつに柔軟でつくりやすい。こがしてしまうとか塩をいれすぎるとか以外に失敗できないのでないか。

おわりに

 香辛料の一部とマカロニだけ入手し、あとの材料はまぎれもなく自分でつくったもの。しかもおいしい。豆類を入れ、ミルクなどを添えると栄養的にもバランスがとれている。

基本的にこのおなじレシピではもはやいまではつくれない。じつにゆたかな生活を送っていたことだろう。おなじ材料を購入していたらいったいいくらかかることか。生のトマトが買えた回数を数えるとことしは2回だけ。処分品コーナーでさえ高価な生のトマトはつかえないので、トマト缶やトマトジュースを入手できたときだけしかも少量になってしまった。

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