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自らの塩加減の感度の確かめ法:「減塩の目標まであとどのくらいか」をかんたんに調べるには


はじめに

 みなさんご自身の塩分の適量はどれほどでしょう。おいしいと感じられ、満足できてしかも減塩できれば理想的。 

健康診断で医者から「減塩しましょう」といわれても、実際にどうやったら…と思うもの。そこで意外とかんたんなたしかめ法があります。

 さっそく10分後にはできるかもしれません。なお、あくまでも自己責任でおこなってください。


減塩と言われても

 生活習慣病を心配なさる方はけっこういると思います。病院でくすりで治療する段階になる前にまだご家庭でできることがあります。食事です。

25年前、わたしはすでに治療に入らないといけない慢性腎臓病(CKD)でした。「2個ある腎臓のうち、すでに1個はないと思ってください。」と医者に言われました。一度ダメージを受けた腎臓は基本的に元にもどりません。いまより悪くしないだけ。くすりによる対処療法と食事療法です。

管理栄養士の方からのアドバイスを受けてもピンと来ず、なさけないことにいっときの食事の見直しで治るものと勘違いしていました。それでも生涯つづく食事の見直しをはじめざる負えないと気づいてから、やむなくやってみようと決心しました。

いま振り返ると25年前では情報はそれほど手に入りやすくなく、結局いばらの道を歩む結果に。いちばんつづきそうもない方法をたどってしまいました。どういう方法かというとひとつひとつの食品や材料を計算しながら料理する、あるいは口に入れるという方法です。

これはいまでもある段階になるとのぞましいのかもしれません。ところが初心者にとってこれは難渋なこと。正直申し上げてめんどうで長つづきしにくい。それより何より、食事を楽しめなくなりがち。これでは栄養が身につかないばかりか、つぎの食事が苦痛にすらなりかねません。


わりとかんたんだった

 それでどうしていったかというと、まずは味噌汁やスープ類に目を向けました。これは栄養指導などでもおなじみかもしれません。市販の加工品には下の写真のように、どれも食塩相当量が表示されています。これを参考にする方法です。

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具体的にはこうやります。たとえば1食あたりの食塩相当量1.3gのごくふつうのフリーズドライの卵スープ。袋を開けない段階で外から指先でふたつわりにできます。半分に割れたら、そのうちの半分だけ取り出して、ふだんの分量のお湯を足しスープにします。袋の残りはしっかりふたして冷蔵庫へ。

これをふだんのように食事で飲んでみます。これでおいしいと感じられたらすでにこの分量で、半分の0.65gの食塩相当量に落とせたことになります。

もちろんほかの調味量が入っているおかげでおいしいと感じられているかもしれませんが、何種類かの食塩相当量の表示されているもので試していくとご自分の「舌センサー」の感度がそこそこわかってきます。

固形物の量をかえて数日行なってみると最適濃度に達することができます。それを参考にしてほかの料理の塩加減をこのくらいでいいかと調節していけるようになるでしょう。実際にそれで成功しました。


参考までに

 25年間つづけているとほぼ1食全部の食塩相当量を把握できるようになりましたし、食事ごとあるいは料理ごとで味つけにメリハリをつけるとさらにおいしいと気づけました。この気づきは大きいと思います。食事をもとのように楽しめるようになりました。

あまり食べませんが(年に1, 2回ほど)、インスタントラーメンの場合、かんめんに2g、スープに3~3.5gの食塩相当量があります。そこでめんを茹でて一度ゆでこぼしお湯をかえます。これで麺由来の食塩の半分程度が減らせます。

そして付属のスープは最初のうちは半分ほどとします。具材をどんどん足すとだしなどが出るのか味が良くなり、最近はスープは6分の1ほどでじゅうぶんです。半分だとすでにしょっぱくておいしくないレベルに。舌は長年のあいだの食習慣でつくづく食塩の味に慣らされていることに気づけます。

この状態でわたしにはいちばんおいしく感じられます。ざっと計算すると1食の塩分量でほぼ 1.5gとなります。もとの塩分だったらスープまですべて飲んでしまったら平均して5gほど。これは1日の国の目標としている食塩摂取量に匹敵します。 

日頃使っている塩容器、しょうゆ、みそなどの重量を一定期間ごとに把握すると、手料理で使った添加塩分量がわかり、上述の舌センサーによる推定値による把握との照らし合わせができます。


難敵のみそ汁・スープ類

 食事でとりがちなみそ汁やスープ類ではもっと徹底したいところ。なにしろ頻度が高めになりますし、食事のなかでも塩分摂取のわりあいが高めです。そこでどうするとよいかつぎの①~③に示します。

①具材を増やすこと。
 具材をたしていくことで相対的に汁の部分を大幅に減らせます。最近では汁は大さじ1~2杯ほどで満足できています。しかも上に示した味噌の食塩相当量にすぎない薄味で全部飲めたうえになにも不満はありません。具材をしっかり摂れているのでほかの栄養素も満たせます。

②だしをしっかりとること。
 やはり塩分をへらす上でカギをにぎるのがだし。だしの多くは食塩との相乗効果が数多く報告されています。気をつけないといけないのは顆粒だしや液体だし。塩分を含むものが多いです。最初これで失敗しかけました。

気づいたのでよかったのですが注意すべきところ。かんたんなのはいりこだし。朝がいそがしいときには前日の夜になべに水をはり、そこへいりこを数尾入れ、冷蔵庫へ。翌朝にはいいだしがでています。


③香味、ハーブ、酢をきかせること。
 汁物にかぎらず、ねぎ、しょうが、さんしょ、わさび、からし、とうがらし、にんにく、こしょう、バジル、コリアンダー、ガラムマサラなどの香味やハーブ、酢は味をよくしてくれますし、食塩をおぎなってくれます。

料理の味に深みがましてはばと奥行きがひろがります。食塩以外に味の要素はこれほどまで広がっているのかと気づくでしょう。

そして①や②に慣れると、汁物の汁の分量はいらないと思えました。上に書いた大さじ1~2杯(15~30mL)でもう満足できます。汁物は150mLほどですが、かりに5分の1量ですと、もとが1.5gの塩分ならば0.3gへ減らせます。3食飲んでも1gに届きません。


意外と塩分を取りがちなもの

 パン食は塩分が少ないと思われがちです。ところが市販品の場合には食パン1枚あたりの塩分は0.7~0.8gのものが多いです。バターなどやハムなどをのせていると知らずしらずのうちに塩分をとっています。

それでも最近の市販の食パンのなかには減塩タイプのものがあり、半分からさらに少ないものがあります。

おやつや酒の肴のなかでも気をつけたいものがあります。せんべいや珍味などはけっこうあとをひき、食べすぎになりがち。

ウインナーソーセージは1本あたり0.3g前後。これも2本、3本、あるいはフランクフルトのような大きなものとなると積みかさなります。ベーコンやハム、かまぼこなども同じ。

これらはなにも減塩の方が食べてはいけないわけではなく、量を加減すればよいです。たとえばわたしはソーセージはポトフのだし取りに使いますし、野菜炒めには1本を薄くスライスして味つけがわりに使い、そのぶんほかの味つけを控えめにしています。


隠れた塩分

 そして知られていないのが素材そのものの塩分です。海産の貝類に多いです。あさりは素材そのものでびっくりするほど塩分をふくんでいます。バター焼きにするとおいしいですが、塩分に注意したいもの。かきなども多めです。

したがって素材そのものに塩分がある場合には、素材の量を加減しつつ、味つけに注意して調節が必要になります。


いずれくる1日4g以下へ

 むかしの無理がたたり腎臓にダメージをあたえているので、将来的に3~4g/1日をめざしています。すでに何とかなりそうです。なにもプレッシャーになっていません。ついでに世のなかにある減塩情報や食品は多く、いまや目標達成が楽しみ(誤解なきよう)ですらあります。

すでに4g台に到達し、その前後を行ったり来たりしています。これは欧米の健康な方への推奨食塩摂取量に匹敵します。つまりこの食塩量で人間は生きられるということ。ちなみに日本の目標7.5g(実質10.9g 2019年男性)。


おわりに

 なにもむりせずにいつでも3グラム後半にはできそうです。どこを減らせばよいかわかった上で、4g台で楽をして食事を楽しんでおこうとしています。

初心者の頃を思い返すと、なぜあれほど苦しんでいたかと思えます。あまりまじめにとらえすぎていたのかもしれません。誤解なきように言葉を選びつつ示しますが、楽しめる余地があるぐらいが何十年のあいだ長つづきするのでしょう。

減塩してよかったこと。それは素材の味がわかるようになったこと。舌は食塩の味だけに幻惑されていたのかもしれません(塩を作る方ごめんなさい)。これは砂糖の分量を減らす興味へとつながりました。

おかげで風味や味、かおりなどの繊細なちがいなどがわかるようになってきました。それは香味野菜などと相まっておいしさにつながることが多いようです。そしてこがす、むす、焼くなど料理法のちがいも味や風味を生むということ。これは大きいですし、奥が深い。

くれぐれも記事に医療情報を含むので、お医者様や栄養士など専門の方の指導を受けつつ、減塩を行うことをつよくおすすめします。ここは専門家の示す情報でないことをもう一度注意喚起の意味でお知らせいたします。自己責任にてご利用ください。

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