その副業、TikTokアカウントを失います。──11万円を振り込んだ私が、身をもって知ったこと
はじめまして、地雷💥リリィといいます。
どこにでもいる、普通に働きながら暮らしている一般人の一人です。
SNSを見たり、ちょっとした副業に憧れたり…
そんな、たぶんあなたと同じような毎日を送っていました。
そんな私が、副業詐欺にあいました。
お金を失っただけでは済みませんでした。
この話を書くのは、自慢でも武勇伝でもありません。
似たようなDMを受け取って、私と同じように迷っている誰かに、
間に合ってほしいからです。
私の体験談は、架空でも妄想でもありません。
現実で実際に起こり、すべて真実です。
始まりは、ごく普通のDMだった

きっかけは、Threadsに届いた一通のメッセージでした。
「店主さんのお手伝いで、責任感のあるパートタイムの店舗管理スタッフを数名募集しています。
スマホ1台で操作できて、本業や生活リズムを邪魔することはありません。管理の流れもとても簡単です。」
怪しくないと言えば、嘘になります。
正直、最初から「うまい話だな」とは思っていました。
でも、だからといって即ブロックするでもなく、私は「とりあえず話だけ聞いてみよう」と返信しました。
怪しいなら、確かめればいい。そう思ったんです。
……今思えば、この「話だけ聞いてみよう」が、最初の地獄への一歩だったのです。
仕事内容を聞くと、「ネットショップの商品登録や注文処理、たまにお客様からの問い合わせ対応」。
よくある在宅ワークの説明です。
とてもスムーズに、やり取りはすぐにLINEへ移りました。
あなたのDM欄にも、こういうメッセージ、来ていませんか。
この記事を読まれた方は、すぐに確認し削除とブロックをして下さい。
一度足を踏み入れたら、もう詐欺師の掌の上です。
掌の上で滑稽に踊りながら、お金を自動で払う人形になりますよ。
私は、ちゃんと疑っていたんです
ここだけは、はっきり書いておきたいです。
私はバカみたいに飛びついたわけじゃありません。
むしろ、けっこう細かく質問しました。自分でも警戒していたつもりです。
LINEで「自称オーナー」と名乗る人物に、私はこう聞きました。
「雇用期間は無期限ですか?」 「福利厚生、社会保険はありますか?」
「今現在の雇用人数を知りたいです」 「急に解雇はありえますか?」
相手の答えで、引っかかる点はいくつもありました。
「会社はまだ設立できていないので、社会保険は実現できません。」
「個人事業主なので会社としては成立できません。」
私はそれも指摘しました。
「会社歴が確認できないので、突然飛ばれる可能性は0ではないですよね。安定して長く働きたいんです」と。
そう、私は気づいていたんです。
少なくとも、違和感は言葉にできていました。
それでも、進んでしまいまったのです。
なぜか。次の章で、その理由が分かります。
信じてしまった瞬間
「給与は3日間で1万円、銀行口座に振り込みます。」

少額です。怪しむほどの金額じゃありません。
そして即日、本当に振り込まれました。
私の銀行口座に、現実のお金として。
これで、私の中の警戒は溶けました。溶けてしまったのです。
「会社がないのは事業の都合かもしれない。
だって、お金はちゃんと入っているんだから」
疑いより、目の前の入金の方が勝ってしまいました。
作業は、本当に簡単です。
相手が用意した「準備金」で、ネットショップの商品を購入していくものでした。

画面には、数百ドル単位の商品購入がどんどん記録されていきました。
売上も利益も、数字で表示される。
ある日の報告書には、こうありました。
「売上利益 934.82ドル。為替レートをかけて、13万8689円。」
一日で、です。
自称オーナーは言いました。
「今日の販売、どうしてこんなに好調なんだろう。
1万ドル以上も売れたんだね。すごすぎるよ。」
お金が、実際に動いていた。
少なくとも、動いているように私は見えてしまいました。
だから私は、これを仕事だと信じきっていたんです。
「店主になれます」──地獄への入り口
そこから、話が変わり始めます。
「NISAに投資するより、今やっているお店に投資したほうがいい。」
と自称オーナーは言いました。
「一緒にお店を経営する形で誘えるんだ。
お店の利益から分配も受けられる。」

投資金額の表まで送られてきました。
5万円なら出資比率20%、10万円なら30%……50万円なら90%。
分かりやすく金額が大きいほど、分配も月給も増える、と。
そして「店主になるため」として、私は11万円を入金しました。

PayPayのQRコードを使って、入金先は「店舗のアカウント資産」。
手続き後、画面には「店舗が新オーナー名義へ正常に移管されました。」と表示されました。
私は、店主になった「つもり」でした。
でも実際には、これは終わりではなく、始まりでした。
「商品を増やしていい」
「もっと投資すれば比率が上がる」
要求は、少しずつ、確実に大きくなっていったんです。
気づけば私の立場は、簡単には引き返せない位置に立たされていました。
私が失ったのは、お金だけじゃない
ここで、お金以外の話をさせてください。
この副業に参加するために、私は初めてTikTokのアカウントを作りました。

自称オーナーの指示で、正規のApp Storeではなく、「TestFlight」というアプリ経由で、見慣れないサイトからログインさせられて。

そのアカウントは、数日で永久BANになりました。
調べてみてわかったのですが、TikTokは本来、一人で複数のアカウントを持つことが認められています。
だから「一つしか作れないものを失った」わけではありません。
問題は、そこじゃありませんでした。
私がやらされたのは、正規のApp Storeではなく、見慣れないサイトとTestFlight経由でログインするという、規約違反そのものの操作でした。
短期間の不審なログインやスパムと判定されれば、アカウントは凍結・永久BANされます。
私はその手口に、ただ乗せられただけでした。
つまり私は、悪いことをしたつもりもないのに、相手の指示に従っただけで、自分のアカウントに「規約違反」の烙印を押されて消されたんです。
一度BANされたそのアカウントは、もう戻ってきません。
しかも調べると、同じ端末内の他のアカウントにまで影響が及ぶことがあるそうです。
これが、いちばん理不尽でした。
お金は、まだ働けば取り戻せるかもしれない。
でも、消されたアカウントは戻らない。
自分の落ち度の有無に関係なく、巻き込まれただけで失う。
詐欺で奪われるのは、お金だけじゃないんです。
あなたに渡したい、赤信号のリスト
ここからは、私が通った道から学んだことをリストにします。
一つでも当てはまったら、立ち止まってください。
1. 正規ストア以外からアプリを入れさせる/ログインさせる
App StoreやGoogle Playではなく、「TestFlight」や見慣れないURL(私の場合は末尾が .shop や azurefd.net のサイト)からアプリやログインを求められたら危険です。
正規のTikTokやネットショップは、こんな入れ方をさせません。
そして、こうした不審な操作はあなたのアカウントを規約違反でBANさせます。お金だけでなく、アカウントまで失うんです。
落ち度がなくても、巻き込まれただけで消されます。
2. 「会社がない」雇用
社会保険なし、会社は未設立、運営の歴史が確認できない。
まともな雇用ではありません。
3. 最初に少額が「本当に」振り込まれる
これが一番こわい手口です。
3日で1万円。実際に入金される。
その事実が、あなたの警戒を溶かします。
最初の入金は、信じさせるための投資だと思ってください。
4. 画面の数字は、いくらでも書き換えられる
「売上$◯◯」「利益◯◯円」「店舗残高$◯◯」
アプリやサイトの中の数字は、相手が自由に作れます。
現金化できない数字に、意味はありません。
5. 「共同経営」「出資比率」「店主になれる」という誘い
私の場合だけかもしれません。
仕事の話が、いつの間にか投資の話にすり替わります。
出資比率の表が出てきたら、それは雇用ではなく、あなたのお金を出させる巧妙な仕組みです。
6. 支払えない額を積んで、追い詰める
最後は必ずこうなります。
「8000ドルの注文を今すぐ」
「立て替えしかない」
「期限は一週間」
あなたが到底支払えない額を平気でぶつけて、パニックにさせて出させる言葉たちです。
ここまで来たら、迷わず逃げてください。
ここまでが、あなたの身を守るために知っておいてほしい全部です。
ここまで読めば、同じ手口に引っかかることはもうないはずです。
でも、私の話には続きがあります。
赤信号に気づいたあと、私はどうやってあの相手から抜け出したのか。「130万円を一週間で払え」と詰め寄られた夜、私は何を返したのか。
そして——やり取りを断ったあとの一週間、毎日自宅の郵便ポストを開けるのが怖くてたまらなかった日々を、どうやって乗り越えたのか。
ここから先は、その全部です。
逃げ切るまでに私が口にした言葉も、震えながら過ごした七日間も、包み隠さず書きます。
同じように追い詰められている人が、もし今いるなら——
「ここからどう抜けるか」の、いちばんリアルな記録になるはずです。
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