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Listening Log|日々の音の手帖|ケルンの前のブレーメンとローザンヌ(2026.5.13)

Keith Jarrettの有名な『ケルン・コンサート』。その前の即興のソロ・コンサートに興味を持った。映画『1975年のケルン・コンサート』を観たこともあるけれど、何よりライナー・ノーツを読んだからだ。

僕も昔、ライナー・ノーツを書いたことはあるけれど、実はあまり解説を読まない。ただ、何人かだけ、この人の話なら聞いてみたい、読んでみたいと思う書き手がいる。

クラシックなら吉田秀和先生。ジャズなら野口久光先生。

音楽業界にいたこともあり、お名前は昔から知っていた。お二人の文章には「本物」がある気がするのだ。

クラシックなら、やはりGlenn Gould。何故、吉田秀和先生がここまでグレン・グールドに惹かれたのか。そんなことまで考えさせられる。

ジャズでは、古い名盤中の名盤『Somethin' Else』の初版LPを自宅で見つけた時、裏面に「野口久光」の文字があった。「やっぱりな」と思った。
確か僕が生まれた年に先生はこの文章を書いている。

そして、『ケルン・コンサート』のCDを取り出してみると、そこにも「野口久光」の文字。

この解説を、僕は何十年も読んでいなかった。愚かだったのかもしれない。でも、今が読む時だったのだと思う。

そこに、

「今回のCDに、最初の3枚組をきいた時のような驚きは感じないが」

野口久光

という一文があった。

その瞬間、とてつもない衝動に駆られた。

野口久光先生がそう言う「3枚組」を聴かねばならない!聴きたい!と。

そして、やっと入手した3枚組が、一昨日、昨日、そして今朝と、我が家のターンテーブルを占領し続けているのである。


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