#161|「靴箱」×片足を浮かせる一瞬、身体を少し預けたいとしたら? |その「身体」で使える形とは? 【02_観察_84】
デザイン初心者の観察日記。
福祉に“美しさ”と“心地よさ”を備える形を模索しています。
道具や環境、身体の条件から、
「どうすれば使いやすくなるか」を考えています。
今日のテーマは
「靴箱」×片足を浮かせる一瞬、身体を少し預けたいとしたら?
【想定されること】
シーン:
玄関でスニーカーのかかとを直す。
ブーツを片足ずつ脱ぐ。
靴下のずれを少し整える。
どれも、わざわざ座るほどではない小さな動作
だけれど、片足を浮かせて足元をのぞき込んだ瞬間、身体は思ったより心許ない状態になります。
頭が下がり、視線も足元に落ちる。
手は靴や足首に向かっていて、
とっさに身体を支える場所がない。
目の前に靴箱や壁はあっても、
手を置ける高さや、軽くつかまれる縁がないと、
ただ平らな面に触れているだけのようで頼りない。
ほんの数秒のことなのに、
足を動かすことと、身体を保つことが重なって、
玄関の小さな動作が不安定なものになっている。
【前提比較】
▪️これまでの前提:
靴箱は、靴をしまうための場所。
玄関をすっきり見せたり、靴を出し入れしやすくしたりするための収納として考えられてきた。
▪️今回の前提:
靴箱は、靴をしまうだけでなく、立ったままの小さな動作の中で、身体をほんの少し預けられる場所にもなれるのではないか。
座って靴を履くための椅子や、しっかりと身体を支えるための手すりを設置する、という方向ではなく、片足を浮かせる一瞬に、手のひらや腰、太ももの横が軽く当たる場所。
握る、座る、つかまるほどではないけれど、
身体の心許なさを少し受け止める靴箱を考えてみたい。
【既存の工夫】
玄関には、
座って靴を履くための腰掛け、
姿勢を支えるための手すり、
かがまずに靴を扱いやすくする道具があります。
どれも、靴の着脱を助ける工夫です。
また玄関収納には、腰高の天板があるローチェストタイプもあります。
一方で、床から天井近くまで続くトールタイプや、面がフラットに整えられた収納では、
手を置ける高さや、軽くつかまれる縁がない場合もあります。
そのため、ほんの数秒だけ立ったまま足を浮かせる場面では、身体を預ける場所がうまく見つからないことがあります。
【あると助けになる支え】
①つかまらずに触れられる
握るための棒ではなく、手のひらや指先を軽く添えられる面。
支えるというより、身体の揺れを少し止めるための接点。
②座らずに寄りかかれる
腰掛けるほどではない動作の中で、腰や太ももの横が少し当たる場所。
体重を預けきるのではなく、姿勢の逃げ場になるような支え。
③動きの途中で触れられる
足を上げる、靴を抜く、戻すという流れの中で、
一瞬だけ身体が触れても邪魔にならない形。
静止させるのではなく、動きながら不安定さを受け止める。
【💡まとめ】
靴を履く、脱ぐという動作は、足元だけで完結しているように見えて、実際には身体全体のバランスを使っています。
とくに、片足を浮かせて頭を下げる一瞬は、思った以上に心許ないものです。
座るほどではない。
手すりにつかまるほどでもない。
手のひらや腰、太ももの横をほんの少し預けられる場所があれば、その不安定さは少しやわらぐかもしれません。
靴箱を、玄関での動作の小さな不安をそっと受け止めてくれる場所として考えてみたいと思いました。
次は画像化してみます!
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