【2025年夏最新】生成AIを現役プログラマーがどう使ってるかガチまとめ【1万字超え】
私の愛しいアップルパイへ
生成AI、スゴイですよね。あなたのエレガントさには到底かなわないにしても、プログラミングにおいてはかなり重宝するツールになってきました。今や使わない日はありません。
今日は現役プログラマーの私がプログラミングにおいて生成AIをどう使っているか、2025年夏最新版としてまとめてみたいと思います。
これを最後まで読めばAIプログラミングの現在地が大体わかると思います。
今週、OpenAIから最新モデル「GPT-5」が発表されたばかりということで、今後もどんどんAIプログラミングの環境は変わっていくと思いますが、まずは現時点(2025年8月時点)での最新のやり方としてまとめます。
単にAIにプログラムを書かせるという視点だけでなく、本番環境でも使えるまともなコードを書くうえで生成AIをどのように使っているかも踏まえて解説してみます。
長文になりましたし、技術的な情報も多いので後半は有料にしようと思ったのですが、まずはあなたに全文読んでみてもらいたいと思い、無料で公開してみました。そのうち有料記事にするかもしれませんから、早めにお読みください!
なんでそんなことをしてくれるのかって?それは私が紳士だからですよ :^)
AIエージェントの登場で激変したプログラミング

最初に、なぜAIプログラミングがようやく実用段階に入ったのか?(なぜ今まで実用的でなかったか?)を簡単に説明します。結論から言うと、まともに使えるAIエージェントが登場したためです。
去年くらいまでのAIの位置づけって、新しく導入したいライブラリの使い方やダイイングメッセージばりに謎のエラーメッセージについて、ググりまくる代わりにまずAIに聞いてみようくらいの使い方でした。
コードを書いてもらうにしても、特定の関数の特定の箇所のリファクタリングとか、テストケースをざっくり書いてもらうとか、そのくらいの使い方でした。
それが今年、2025年!この記念すべき年!Claude Codeを始め各社から相次いでリリースされたAIエージェントの登場によって、一気にAIプログラミングが実用レベルになりました。
従来の生成AIは一問一答形式でしたが、大抵のタスクは1回の質問に対する回答では終わりません。質問に対する回答を整理し、必要な情報を抽出し、次の質問につなげ、新たな回答をもとにまた次の質問を考える。
この質疑応答をつなぐ一連のプロセスを人間が手動で制御してあげる必要がありました。

AIエージェントは、指示されたゴールを完了するまで自律的に作業を進めてくれるツールです。従来の一問一答方式では解決できないタスクにも適用できます。
例えば、プログラミングは一問一答では解決できないものの筆頭です。現在の仕様を調べて、調べた結果からコードに起こし、テストを実行して、エラーを修正する。こういう複数ステップをつなげて初めてプログラムが形になります。
この各ステップを生成AIで実行しつつ、ステップ間の情報連携もハンドリングしてくれ、最終的な成果物を仕上げてくれるのがAIエージェントです。ステップ1のアウトプットをステップ2のインプットとし、またステップ2のアウトプットをステップ3のインプットとする、というようなことをやってくれます。
人間は求める結果を支持し、回答が出るまで待っていれば良い(他の作業をしていれば良い)のです。

これによってプログラミングが信じられないくらい捗るようになりました。これまで20年くらいプログラムを書いてますが、今一番プログラミングが楽しいです。そのくらいAIエージェントの登場はゲームチェンジャーでした。
自律型のAIエージェントは2023年くらいからオープソースでAutoGPTなどが出始めて、私もリリース直後から使っていました。
しかし、当時はすぐに無限ループに陥ってしまったり、最終的な成果物が実用に足るものではありませんでした。あれからほんの2年、AIエージェントがついに実用レベルに進化し、プログラミングの方法は激変しました。
AIプログラミングが特に有用なシーン

続いて、具体的なツールの紹介に入り前に、AIエージェントを使ったAIプログラミングがどのようなシーンで特に有用か代表的なものを3つ解説します。
おっと、落ち着いてください!この後すぐに私が愛用してるツールも紹介します!その前に、どんなときにAIがプログラミングを助けてくれるかのイメージを持ってもらえたらと思います。
1. 機能の土台を書いてもらう
新機能を追加するときなど、機能の仕様が決まったらそれを元にざっくりコードを土台を書いてもらいます。生成されたコードがそのまま使えることはまず無いのですが、一瞬で大枠ができてかなり助かります。
機能を作るときって必要なファイルを各フォルダに用意したり、既存の関数から呼び出したり、環境変数を増やしたり、セットアップ的な作業がたくさん発生しますよね。
この煩わしい作業を生成AIがやってくれます。そして自分は機能の中身を作るところに専念できます。Cooooool!
2. 複数箇所の編集が必要なところを修正
既存の機能を微調整するときにも生成AIは大活躍です。細かいところで言うと、関数に引数を1つ増やしたり、変数名が気に入らないから直したり。この作業って複数ファイルに跨って修正が必要なことが多々あります。
変数名もユニークじゃないと一括置換できませんし、関数の引数は呼び出しもとやインターフェースの定義、テストの追加修正など結構作業は煩雑です。
この煩わしい作業を生成AIがやってくれます。そして自分は機能の中身を作るところに専念できます。Yeeeaaah!
3. エラーメッセージからのデバッグ
意気揚々と新機能を開発したもののダイイングメッセージばりの謎エラーが多発して萎えてしまうこと、ありますよね。
エラーメッセージを検索して、問題のコードを読み直して、問題のライブラリを特定して、公式ドキュメントを読んで、GitHubで報告されているイシューを検索して、ソースコードを読んでみて、暗いトンネルからなかなか抜けられないこともしばしばです。
この煩わしい作業を生成AIがやってくれます。そして自分は機能の中身を作るところに専念できます。Hoooaaah!
分かりやすいものを挙げてみましたが、今や私は特定の利用シーンで生成AIを使うというより、ほぼ常に生成AIをお供にプログラムを書いてます。
現役プログラマーが本気でまとめる、おすすめAI開発ツール8選
ここまででなんとなくAIエージェントの凄さとか、利用シーンのイメージが湧いたと思います。ここからはお待ちかね!具体的にどのツールをどのような場面で使っているか解説します。
Claude Code

なんといっても、Claude Codeは外せません。2025年にリリースされて以来、AIエージェントを一気にメインストリームに押し上げた立役者。AIエージェント界のジョニー・キャッシュ。私が基本的にメインで使ってるのはこれです。
使い方も簡単で、ターミナルでコマンドをインストール・実行して、指示を出すだけ。CLIベースなので、普段コマンドを叩く機会が多いプログラマーとしてはGUIよりむしろ扱いやすいです。コマンドですから、CI/CDなどによる自動化とも相性が良いのも嬉しいところです。
コードの質は比較が難しいので体感ですが、一番クオリティが高い気がします。AIエージェントの凄さを体感したいなら、まずこれを使ってみてください。プログラムを書くとき、まずはClaude Codeを使うという感じです。
有料ですが、その価値は十分過ぎるほどあります。課金体系は従量課金と、サブスクがありますが、Proプランなら$17〜/月使えて、サブスクの方が圧倒的にお得です。従量課金で使うと普通に1日で$20とかいったりします。
制限も比較的ゆるく、1日のリミットを超えても5時間ほど待てばまた使えるようになります。ちなみに私は日中はほとんどClaude Codeを使っているため、Proプランだと頻繁に制限がかかります。
そのため、現在はMaxプラン($100〜/月)にアップグレードしました。それでも十分に元がとれていると確信できるくらい、助かってます。
ちなみにClaude Codeが出現して以来、CLIベースのAIエージェントがトレンド化し、現在は各社から同様のツールがリリースされています。
とりあえず無料でCLIベースのAIエージェントを試してみたいならGemini CLIがあります。
Xとの連携で知られるGrokからもGrok CLIがリリースされています。こちらは有料プランのみです。
Cursor

こちらもAIプログラミングの代表的ツール「Cursor」。おそらく一度は名前を聞いたことがあるでしょう。VS CodeとAIエージェントが一体になり、テキストエディタ上でシームレスに生成AIに質問できるのがCursorの強みです。
Claude Codeの書くコードには満足していますが、とはいえ非効率なコードが生成されたり、間違っていることも多々あります。というか人間の書くコードと同じで「間違いがある」が前提です。
そのため、生成されたコードをチェックして必要なら手動で修正していくのですが、このときにテキストエディタと一体になっているCursorが便利です。テキストエディタはVS Codeベースなため、非常に使い勝手が良いです。
テキストエディタ上で実際のコードをチェックしながら「もう少しこう修正して」みたいなことをCursorに依頼して、最終的なコードを仕上げていきます。Claude Codeで一通りプログラムを書いて、Cursorで仕上げるみたいな二刀流で使ってます。

もう一つCursorの良さとして生成AIのモデルを自分で選べることです。claude、gpt、geminiなどのモデルを自分で選べます。
ちょうど一昨日OpenAIから最新のモデル「GPT-5」が発表されました。Cursorではこれがもう使えるようになっており、私も今は「GPT-5」を使っています。最新のモデルを柔軟に選べるのは特定のベンダーに依存しないCursorの良さです。

また、CLI一本で攻めているClaude Codeと比較すると、Cursorは多機能です。
通常のテキストエディタとは別に「Agents」という機能があり、プログラミングの指示を出すと、自動的にブランチを切って、独自の作業用コンテナを起動して、コードを修正して、プルリク作成までリモート環境で実施してくれます。この後紹介する「Devin」「Codex」と似たような機能です。

ローカルだと基本的に単一のブランチでしか作業できないため、同時並行で開発を進めたいときは便利です。この機能、スマホからでもアクセスできるため、トイレでちょっと思いついたことをCursorに投げとくみたいな使い方もできて地味に便利、ジミベンです。

さらには今日、Cursor CLIもリリースされてコマンドとしても使えるようになりました。もう死角なしという感じです。

価格ですが、無料プランがあります。Proプランも$20〜/月で結構使えます。私はProプランで愛用しています。
ChatGPT

言わずと知れたChatGPTですが、AIプログラミングにおいても結構使ってます。私は主に新機能や新サービスを作り始める前の設計段階で使うことが多いです。
Claude Codeだと既存のコードベースになってしまいますが、設計段階では既存のコードに捉われず、まっさらな状態からベストプラクティスを考えたいことがよくあります。特に大きめの新機能や新サービスを設計するときはそのようなことが多いと思います。
こういうとき、ChatGPTと対話しながら設計を詰めていきます。Web版のClaudeを使っても良いんですが、なんとなく設計段階ではChatGPTの方が使いやすい気がしています。Claudeは実際のコードを出力しようという気持ちが強過ぎるんですよね。
設計段階だと実際のコードは必要なくて、もっと手前の部分で議論を詰めたいですし、概念図とか構成図とかを出してほしいです。この用途には今の所ChatGPTが向いてると思います。
ChatGPTで設計を煮詰めたら、最後にまとめをmdファイルで出力してもらいます。そのmdファイルを実際にプログラムを書くGitリポジトリに配置し、Claude Codeに読ませて実装段階へと入ってく流れがしっくりきています。

GPT-5も出ましたし、今後どんどん頼もしくなっていくと思います。
なお、設計に限定した用途であればChatGPTの使用頻度は限られているため、無料プランでも十分です。以前は$200〜/月のProプランを使っていたのですが、現在メインはClaude Codeを使っているため解約しました。
Devin

複数の新機能の実装やバグフィックスを同時並行的に進めたいときはDevinの出番です。
DevinはGitHubと連携し、指示ごとに新しいブランチを切り、独自の作業用コンテンナ上でコードを修正し、プルリクまで作ってくれます。

Claude CodeやCursorは隣の席で一緒にプログラムを書いてる同僚的な感じですが、Devinはチケット単位でリモートエンジニアを雇ってる感じです。
Claude CodeやCursorはメインで開発中の機能を実装しつつ、細かいバグ報告の対応などはDevinに任せるということができます。GitHubと連携し、専用のブランチで作業し、プルリクで成果物が上がってくるため、非常にプログラマーフレンドリーです。

1つの機能を複数人のチームで開発するときなどにも便利に使えると思います(Devinで土台を書き、そのプルリクに対して複数人でコミットを積んでいく形)。実際、Devinはチーム開発用途での使用を推進していて、チーム用のプランがあります。
あと何気に複数リポジトリを指定して指示出せるのがすごいと思います。フロントエンドとバックエンドにまたがる機能を開発するときなど役立ちます。

従量課金制ですが、大きめの機能でも1つ数百円以内には収まると思います。バグフィックスを外注するよりはずーーーーっと安上がりです。
Codex
Devinの後発としてOpenAIから発表されたのがエージェント型のCodexです。指示を出したらブランチを切って、作業用コンテナでコードを修正、プルリクまで出してくれます。
機能はほぼDevinと同じような感じなのですが、ChatGPT Proプランに加入していれば、他の様々な追加機能も含めて使えるというところが差別化ポイントだと思います。
何回か試してみたのですが、個人的にはコードの質的にはDevinの方が賢い気がしました。ただgpt-5も出たことですし、Codexのクオリティも結構変わってるかもしれません。
ただ、ChatGPT Proプランは現状200$〜/月のプランなので、すでにProプランを使っているか、もしくは相当ヘビーなChatGPTユーザーでなければCodexのためにProプランに加入するほどではないでしょう。
Dia

モダンブラウザ「Arc」の開発者が、「Arc」の開発を止めて次世代ブラウザとして新しく開発し始めたのが「Dia」です。
公式サイトを参照したかったり、新しいライブラリのリポジトリを確認したり、プログラミングをする上では何かとググる機会が多いわけですが、その辺りはDiaを使ってます。デザインもシンプルで気に入ってます。
検索ボックスに検索ワードを入力し、普通にググるかAIに聞くかを選べます。検索しようと思ったらとりあえずDiaを立ち上げれば良い(ブラウザを開くか、AIアプリを開くか悩む必要がなく、ワンステップで検索できる)のがジミベンです。

それから、現在開いているページに対して、サイドバーでAIに質問できます。英語のページとか開いている時に、日本語で質問できたりして、これもジミベンです。

普通のWebページだけでなく、Webで開けるページは全てDiaに質問できるため、Gmailを開いて英語で届いたメールについて質問することもできますし、現在下書き中のメールの誤字脱字チェックをお願いすることもできます。オンデマンドなNotebookLMって感じです。
また、ブラウザスキルという機能がありDiaで繰り返したい操作を保存できます。プロンプトのテンプレート化みたいな機能で、手軽なGPTsって感じです。
今後、Google検索のAI Modeが日本でも公開されると思います(検索結果が現在のランキング形式でなく、AIからの回答がデフォルトになる)。
検索もAIがスタンダードになることを考えると、WebブラウザもDiaみたいにシームレスにAIと連携できるものが主流になっていくのでしょう。
Diaは無料で使いはじめられます。リミットが無制限になる$20〜/月のサブスクリプションがありますが、無料でも十分使い物になります。
Warp

Claude Codeをはじめ、CLIベースのAIエージェントが新しいトレンドとなり、ターミナルでコマンドを叩く機会が以前よりかなり増えました。WarpはそのターミナルごとAIフレンドリーに作り直そうという野心的なツールです。
たとえばこれまでターミナルには通常のコマンド(gitコマンドなど)を実行するウィンドウと、それとは別にClaude Codeなど生成AI用のウィンドウが必要でした。それぞれのウィンドウを行き来するのは少々面倒です。
Warpは1つのウィンドウでシェルのコマンドとAIへの問い合わせを行えます。1つのテキスト入力欄に「ls -la」と打てばシェルコマンドを実行してくれ、「このファイルにテストを追加して」と打てばAIに問い合わせをしてくれます。あちこちターミナルのウィンドウを切り替えなくてよく、ジミベンです。

それから、複数のAIエージェントを起動して作業をお願いしていると、どのAIから返答があってどのAIが作業中なのかよくわからなくなります。この辺りのAIエージェントごとの作業ステータス管理もWarpがやってくれて、ジミベンです。
また、AIの作業が完了した後にどのファイルをどう編集したか提示してくれるのですが、これがテキストエディタになっていて、回答結果のコードを自分で追加編集できたりします。AIからの回答がインタラクティブになっているということです。通常のターミナルでは読むだけですから、これもジミベンです。

現状、私はほとんどの作業をClaude CodeとCursorで完結させているため、Warpは必須ではないのですが、ツールとしては面白いですし未来を感じるため気まぐれで使うことがあります。
Kiro
AIプログラミングでは、言わずもがなAIにどのように指示を出すかで得られるコードのクオリティが変わります。要するに設計段階のドキュメントがこれまで以上に重要になってくるということです。
AIが既存のコードを読み込みつつ、設計書をmdファイルに落とし込む作業をサポートしてくれるのが「Kiro」です。
上記のChatGPTの紹介で、設計を相談しながら最終的にmdファイルを作成してもらうとお話しましたが、これに特化したのがKiroです。
特に大きめな機能開発などは事前に詳細な要件定義、外部・内部設計、実装方針、テストケースなどをmdファイルにまとめたうえでClaude Codeに渡すとかなりまともなプログラムを生成してくれます。
生成AIの登場によってにわかに注目を集めている「Spec-Driven Development」(SDD)(仕様駆動開発)を構造化して実践するツールとしても期待されています。
AIに渡すためのドキュメンテーションをサポートしてくれるツールは今後ますます重要になってくるでしょう。実のところ私はまだKiroのウェイティングリストに待機中で実際には使えていないのですが、デモなどを見てワクワクしています。早く使ってみたい!
生成AIを使って"まともな"プログラムを書くポイント

AIを使って本番環境でも使えるレベルの"まともな"プログラムを書く注意事項などわかってきました。ポイントをいくつかまとめておきたいと思います。
ざっくり一気に作ってもらうより、小さいところから少しずつ書いてもらう
機能を開発するときもバグフィックスするときも、一気に完成系を生成してもらうのではなく、1ステップずつ確実に生成してもらったほうが良い結果を得られます。
「Aという機能を作って」というより「まずはこのファイルを用意して」みたいな感じで、細かく刻んで二人三脚でプログラムを書いていくような感じにすると、最終的に良いものが出来上がります。
そうしないとAIは間違った方向に向けて作業を進めてしまうことがしばしばあります。そしてAIは一度ラビット・ホールに迷い込むとなかなか抜け出せないため、一歩一歩確実に進めていく方が結果的には早いことが多いです。
指示を出す時はなるべく具体的にファイル名、行数まで指定
おそらくすべてのAIエージェントは@メンションで対象となるファイルを指定できます。
AIエージェントに指示を出す時はなるべく@メンションを使って、このファイルのこの行数を修正してほしいといった具体的な指示を出すとまともなコードを書いてくれます。
複数ファイルにまたがる変更に関しても、核となる部分を明示してあげると良いです。
つまり、現時点ではそのシステムを把握しきれていないと、AIを使ってもまともなコードを書くのは難しいです。
大きな機能の開発はmdファイルで設計書を作って指示
1ステップずつ書いてもらった方が良いという話をしましたが、機能によっては土台となる部分をざっくり最初に書いてもらった方が良いこともあります。
ある程度の規模の機能開発は設計についてまとめた専用のmdファイルを作って、これを読み込んでプログラムを書いてと指示するとうまくいくことが多いです。
うまくいかなくても土台となるmdファイルを作っておけば、mdファイルに加筆修正したり、別のモデルを選択したりしてリトライしやすいです。
かなり複雑な機能開発はmdファイル内に自分でToDoリストを書いておいて「この最初のステップだけまずは実装して」などと指示し、満足のいく結果を得られたら「次のステップを実装して」などと順番に実装していくと、大規模な開発でもうまくAIが働いてくれます。
複数の生成AIを使って1つの機能を作る
これはなんとなくの体感なのですが、1つの機能を作るうえでもなるべく複数のツール、モデルを横断的に使うと良い結果が得られる気がしています。
先ほどさまざまなツールを紹介しましたが、そういう理由からでもあります。
生成AIもツールごと、モデルごとにそれなりに癖があります。設計はChatGPT、実装はClaude Code、仕上げはCursorなど複数のツールを跨ぐことで、最良の結果が得られる気がしています。
場合によっては同じ機能を同じ指示で複数のAIエージェントに依頼し、それぞれの回答結果から良いとこどりをすることもあります。
もちろんテストは必須
生成AIを使うかどうかに関わらずではあるのですが、テストコードは必須です。
特に生成AIにはハルシネーションがありますから、テストコードを書いて検証しないと使い物になりません。
また、生成AIは複数ファイルを一気に編集することがあり、気づかないうちに既存の機能を壊してしまうことがあります。こういう時のためにもテストコードが欠かせません。
TDDをはじめテストの重要性はこれまでも盛んに言われてきましたが、AIプログラミングの時代に突入してテストの重要性はまた一段と上がった気がします。
生成されたコードは必ず全部読んで理解する
これもプログラマーにとっては当たり前なことではありますが、自分が理解していないコード、ましてや読んでないコードをコミットしてはいけません。
AIエージェントは時に数百行のコードを一気に生成してくれます。なんとなく形になったと思ってコミットしてしまうと後で後悔することになります。
量が多くてもコミットする前にきちんとDiffをとって変更箇所は必ずすべて確認します。また、変更された箇所だけでなく、必要ならその前後も含めてコードを追っていきましょう。
よくわからない点があればAIに質問し、必要なら追加の修正をかけましょう。
良い結果が得られたら小まめにコミット
これもプログラマーにとっては当たり前なことではありますが、小まめなコミットが欠かせません。良い結果が得られ、確認が取れたら忘れずにGitへコミットしておきましょう。
コミットしないままAIエージェントに追加の実装をお願いしていると、うまく生成できていた部分まで後から台無しにしてしまうことがあります。そうなると前回のコミットからやり直しになります。
作業単位でチャット履歴をClearする
AIエージェントは質問するたびに直近のAIとのやり取りをプロンプトに組み込んで、コンテキストとして渡しています。
大抵の場合、チャット履歴を渡すことでうまく機能するのですが、場合によっては過去のやり取りに引っ張られてAIが思わぬ判断を下してしまうこともあります。
作業単位が変わったり、コミットしたタイミングなどでチャット履歴をクリアしておくと、むしろ良い結果を得られたりします。ちなみにClaude Codeなどは /clear コマンドでチャット履歴をクリアできます。
今後更なる進化を期待していること・試してみたいこと

ここまで色々と現時点でのAIプログラミングに関してまとめてきました。ここでは現在課題に感じている点や、今後さらなる進化を期待している点も書いておきます。
ターミナル上で複数ブランチの同時編集
通常1つのリポジトリに対して、ローカルで編集できるブランチは1つです。しかし、AIエージェントを使っていると複数ブランチで同時並行的に作業を進めたいシーンがしばしばあります。
DevinやCodexなどを使えばリモートで同時並行的に編集をかけられるのですが、やはり手元でコードを適宜確認し、必要なら手動でコードを編集しながら進めたいケースもあります。
そうなるとローカルでも複数ブランチで作業したくなるわけですが、現状一番現実的なのはブランチごとにDockerで作業用コンテナを立ち上げて、その中で作業することです。
実際、これを実現するためにcontainer-useなどが登場しています。MCP化されていて使いやすそうです。
ただ、私の愛すべきパソコンではすでに開発環境用のローカルサーバーが多数Docker上で常時起動していて、2021年モデルのMacBook Proが性能的に限界を迎えています。
これは新しいMacBook Proに買い換えたら試してみたいことの1つです。
複数のAIエージェントによるエンジニア組織の構築
現状は1つのAIエージェントに対して指示を出して結果を受け取るのが主流です。
それを発展させて、複数のAIエージェントを起動し、それぞれ通信させて、AIエージェントで擬似的なエンジニア組織を作るという試みが行われています。
上司となるAIエージェントを1つ、部下となるAIエージェントを3つ起動し、上司AIエージェントが部下AIエージェントに同時並行的に指示を出しながら、タスクを完了に導いていきます。
このような複数のAIエージェントによるネットワークを構築できれば、大規模な開発でも一気に、まともなレベルで実装できるかもしれない可能性を秘めています。
上流の設計担当にChatGPT、プログラマー組織のトップにClaude Codeを1つ、その配下に3人のプログラマーとしてGemini CLIを3つ起動という感じでしょうか。直接のやり取りはChatGPTと行って設計フェーズを進め、その結果をClaude Code以下のエンジニア組織で形にするというわけです。
上述したように複数のモデルを横断することでコードのクオリティが上がるのであれば、この試みは理にかなっています。
また、AI使用量の上限を考えても、上限の厳しいClaude Codeを上司として、上限のゆるいGemini CLIを部下にとして複数起動する構成はコストメリットもあると思います。
現状、技術的に一番現実的なのは次の記事で紹介されているようなtmuxとAIエージェントを組み合わせた方法です。tmuxを使えば複数のターミナルのセッション間でメッセージのやり取りができるためです。
こういった複数のAIエージェントを使う機能など、将来的にCursorやWarpの機能になったりするのかなとか密かに期待してます。
これも新しいMacBook Proに買い換えたら試してみたいことの1つです。
送信トークンの効率化
AIエージェントから生成AIに送ってるトークンの数を見ると結構な量を送ってるんですよね。おそらく関連するコードとか、ファイルとか、丸っと送ってる感じがします。
一方で、過去に出した指示とか、過去に修正した内容が反映されてない時とかあって「この前言ったじゃん!」ってなることがあります。
あと、特定の関数を編集したときにインターフェースの定義がそのままだったり、一部の呼び出し元が修正されてなかったり、結局自分でコード内を検索することになることもあります。必要な情報が載せ切れてない感じです。
たぶんトークン効率を上げられるとこういった課題も解決できるのかなと思います。具体的にはもう少し広い範囲でRAGを構築し、MCPもしくはFunction Calling経由で呼び出せるようにすると良いのかもしれません。
または、serenaのようにAIがLSPの情報を読み込めるようにすることでトークン効率を上げる試みも進んでいるみたいです。
指示ドキュメントの形式、保存方法
AIプログラミングがここまで実用的になってくると、AIに正しく正確な指示を出すためのドキュメントの形式と整理、保存方法が重要になってきます。
リポジトリごとのグランドルール的なドキュメントはリポジトリ直下に置いてたりしますが、その他様々な中間成果物的なドキュメントをどこで管理するのが良いかはみんな悩んでるところだと思います。
現在は機能ごとに作成した設計書などはブランチを切った後にコミットし、機能がリリースされたら必要な箇所以外はリポジトリからは消してます。
しかし、この「必要な箇所」を判別するのは難しいんですよね。実装段階に使った資料なのでリポジトリ内に残しておくほどではないのですが、同様の機能を実装するときなどには有用な気もします。
上述もした「Spec-Driven Development」(SDD)という話もあるのですが、そのベストプラクティスが「リポジトリ内にMarkdownファイルを残す」だと私はどうしても思えないんですよね。
この手の過去の設計・実装関連の資料をリポジトリ外に履歴としてベクトル化して残しておいて、生成AIが適切に検索できる仕組みがあると便利だと思います。
GitHubとの連携
これはドキュメントの形式、保存方法に関係してくるのですが、一時的なドキュメントなどはリポジトリ内に入れずともGitHubとうまく連携できれば良い解決策になるかもしれません。
たとえば実装段階で使った設計書などの中間成果物はGitHubイシューに登録、実装した機能の詳細はプルリクに記載、コーディングルールなどのグランドルールはWikiにまとめというルールにして、これらをMCPやFunction calling経由でAIが自由に検索できればドキュメントの整理・活用も進む気がします。
GitHubと連携してAIプログラミングを高度化していく方法はいろいろ試せそうです。
CI/CDへの組み込み
コマンド型の優れたAIエージェントが多数出現したことで、AIをCI/CDへ組み込む選択肢が大きく広がりました。
プルリクのマージ前にAIエージェントでコードレビューやセキュリティチェック、テスト実行、ドキュメンテーションなどの基本的なところから、他にももっと複雑なタスクをCI/CDへ組み込めそうです。
これも今後いろいろ試してみてベストプラクティスを探っていきたいと思います。
とりあえず始めてみるならCursor
色々と書いてきましたが「ようjMatsuzaki、あんたぁ長々と喋ってくれたけどよぉ、結局何を使えば良いんだ?え?」とおっしゃるかもしれません。
1つ選べと言われたら、Cursorがイチオシです。テキストエディタも、リモートエージェントも、CLIも、今主流となっているAIエージェントの形を全て備えています。しかも無料から使えますし、試すにはピッタリです。
1つ出なくても良いなら、Cursorに加えてClaude Codeを追加した二刀流が一番バランス良いと思います。シンプルにCursorだけで始めるか、Claude Code + Cursorで始めてみてください。
さて、そろそろスペースも少なくなってきました。締めに入りたいと思います。
実用レベルのAIエージェントが出現したことでAIプログラミングが本格的に実戦投入できるようになりました。
これによって煩わしい作業の多くをAIエージェントが代行してくれます。また、まだ試したことのない新しい技術もAIエージェントの力を借りて取り入れやすくなりました。
これによって私は「機能を形にすること」フォーカスできるようになって、いま一番プログラミングが楽しいです。ダンケ、ダンケ、三たびダンケ!
そんなAIプログラミングを駆使して私が今一番力を入れて開発しているのが、時間管理サービス「TaskChute Cloud 2」です。最近すごいスピードで機能追加を進めてます。ぜひチェックしてみてください!
このTaskChute Cloud 2はリリースからちょうど一年が経とうとしていまして、記念YouTube Liveを配信しました!このLiveでは結構ディープにAIの話をしてます。あなたに観てもらえたら、それほど光栄なことはありません!
それから、仕事の進め方、タスク管理や時間管理においてAIをどのように活用するか最新の事例を共有するオンライン・セミナーを今月開催します。こちらはプログラマーでなくとも役立つ内容です。ぜひチェックしてみてください!

また、この記事は「ユタカジン」というnoteマガジンに寄稿しています。日々いろいろホットな記事が上がってます。これから私もAIに関するリアルな情報をここで定期的に発信していけたらと思ってます。ぜひマガジンをフォローしてみてください!
貴下の従順なる下僕 松崎より
