春はパソコン—— 北海道暮らしの散文詩
夏は北広島。丘の上をすり抜ける爽やかな風が、夏を忘れさせる。焚き火マシュマロが、ここがボールパークであることを忘れさせる。そして昨日の我慢したことも、悔やんだことも—— 全部忘れて、今プレイボール。

夏も涼しい
秋はイチョウ並木。人々が集まる北大の校内。カメラを片手に笑みを浮かべ、切り取るのはこの一瞬。燦々と黄金色に輝く。この地を白く塗り替える前の最後の贈り物。毎年一緒にその瞬間を迎えられる私たちは幸せ者。

冬はホットワイン。家の中が暖かいと知っている。だけど家の外で白い世界を眺めてる。湯気のぼるカップを両手で握る。唇と頬を紅く染めて、口もとをにんまりさせる。寒いと知っているけど、やめられない。

春はパソコン。あの頃の私は桜に程遠かった。四月一日。始まれなくて、泣いていた。でもパソコンの向こうにいた人たちが心に息吹をくれた。1人じゃない。私は咲ける。年中咲ける。自分のタイミングで、いつだって咲ける。

