②【臨床での振る舞い】不要なトラブルを避ける「初回の関わり方」
【今回のテーマ】 新人・若手理学療法士に向けた、臨床における「初回の関わり方(接遇)」に関するテーマです。
【免責事項】 ※本記事は、臨床10年超の理学療法士としての経験に基づく情報提供を目的としており、医療行為ではありません。金融商品、物品についての記載があってもそれらの使用を推奨するというのはあくまで個人の見解であることを明記します。それによって生じたいかなる問題も責任を取りかねます。 ※個別の事例は考慮しておりませんので、実際の診断や治療方針については、必ず主治医や所属施設の専門医の指示に従ってください。 ※本記事は執筆時点(2026年3月)の知見に基づいています。所属組織とは無関係な個人の見解です。
はじめに:丁寧な挨拶がコミュニケーションの障壁になっていませんか?
「本日担当させていただきます、理学療法士の〇〇です。よろしくお願いいたします」 教科書通りの丁寧な挨拶をしているのに、患者さんから「……で、あんた誰? 何しに来たの? 忙しいから帰って」と拒絶された経験はないでしょうか。
臨床10年超、育児に奮闘するパパとして生活する中で、私はようやく気づきました。丁寧すぎる敬語という「形式」にこだわりすぎて、患者さんとの間に自ら心理的な距離を作っていたのです。家で子供たちと接する時と同様、臨床でも「相手に届く言葉」こそが正解。今回は、現場で求められる「柔軟な接遇」のリアルをお伝えします。
1.【失敗談】「丁寧さ」が「分かりにくさ」になっていた
新人の頃の私は、失礼がないようにと必死でした。「お足元の具合はいかがでしょうか」「こちらにお掛けいただければと存じます」。
でもある日、急性期病棟の患者さんにこう言われたんです。 「あんたの言ってることは、なんだか余所余所(よそよそ)しくて疲れるわ。もういいから、帰ってくれ」
20分の介入枠。最初の5分でコミュニケーションに躓くと、その後のリハビリは非常に困難になります。正しい敬語が、結果として患者さんに負担を与えていたのです。
2.敬語のレベルを「相手の反応」で切り替える
今の私が実践しているのは、相手の理解度に合わせて、言葉の難易度を即座に切り替える手法です。
段階1(礼節を尽くす): 「椅子におかけください」「こちらをご覧ください」
段階2(伝わりやすさ優先): 「座ってください」「これ、見てください」
まずは「段階1」で挨拶し、相手の自尊心や理解力を測ります。もし相手が聞き取りにくそうにしたり、怪訝な顔をしたりしたら、即座に「段階2」へ切り替えます。「敬語を使うこと」よりも「意思を正確に通わせること」を優先する判断です。
3.【重要】ファーストコンタクトの基本テンプレート
初対面の患者さんは、突然現れたリハスタッフに対して「なぜ来たのか?」という不信感を持っています。その警戒心を解くために、私がたどり着いた最短のテンプレートがこれです。
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「教科書通りにいかない臨床で、どう動けばいいのか分からない」 「リスク管理に自信が持てず、攻めのリハビリができない」 「新人・若手指導を…

「数値の正論」だけで、患者さんの心を置いてけぼりにしていませんか? 本マガジンは、臨床11年目の認定理学療法士が、教科書には載っていない…
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