③【大腿骨】人工骨頭の脱臼指導、指導だけで終わってない?他にも見落とすと危ないポイントが
【今回のテーマ:守りすぎて「動けない患者さん」を作っていませんか?脱臼回避と可動域確保の両立】
はじめに:脱臼への恐怖が招く「本末転倒」なリハビリ
新人時代、私は先輩や教科書から「後方アプローチは屈曲・内転・内旋の複合面が絶対禁忌!」と耳にタコができるほど叩き込まれました。その結果、どうなったか。
脱臼を恐れるあまり、本来ならやっていいはずの動作まで制限してしまい、退院時に関節がガチガチに固まってしまった苦い経験があります。「脱臼はしなかったけれど、股関節の硬さのせいでバランス能力が落ち、フラフラして歩けない」……これでは本末転倒です。
そこで今回は、私が臨床で培ってきた**「何が正しく、何がコツか」**を整理してシェアしたいと思います。
免責事項
※本記事は、臨床10年超の理学療法士としての経験に基づく情報提供を目的としており、医療行為ではありません。
※個別の事例は考慮しておりませんので、必ず担当医師の指示(術中所見や固定性など)を確認し、個々の患者さんの状態に合わせて実施してください。
※本記事の情報を利用したことによるトラブル等について、当ブログは一切の責任を負いかねます。
1. 起き上がり動作:長座位から健側軸で
基本はベッド上での長座位(L-sitting)を経由します。
コツ: 健側を軸にして回転するように誘導します。
意識付け: このとき、患側が必ず「外転」する方向へ動くように注意してください。内転方向への動きを避けることで、安全に端座位へ移行できます。
2. 股関節の可動域(ROM):あぐら様姿勢は「自信を持って」
ここが拘縮を作らないための最大のポイントです。
安全なポジション: 座位での股関節外転・外旋、かつ膝を屈曲させた「あぐら様」の姿勢は、後方アプローチにおいて脱臼リスクの低い姿勢です。
セラピストの心構え: 「脱臼が怖いから」とここを固めてしまうと、患者さんのバランス能力は一気に低下します。自信を持って可動域を確保しましょう。ここが動くことで、立ち上がりや歩行の質が劇的に変わります。
3. 起立・歩行・方向転換:Knee-inの徹底防止
荷重場面で最もリスクが高いのは、膝が内側に入*Knee-in(ニーイン)です。
指導: 常に足先と膝の向きを一致させ、膝が内側に入り込まないよう反復して伝えます。
方向転換指導の具体的フレーズ: 「患側を外に向けて」と言っても、患者さんには伝わりにくいものです。私が指導しているのは、
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