【082】 聖人南面して天下を聽き、明に嚮ひて治む。
(*写真はタカ目タカ科オジロワシ属オジロワシ)
史上初のモンゴル人関取は旭鷲山。モンゴルの国鳥はオジロワシ。
南に向いてる 窓を明け
一人で 見ている 海の色
美しすぎると 怖くなる
若さによく似た 真昼の蜃気楼
『魅せられて』(作詞:阿木燿子)
では、おさらい。
(国技館内での方角)
赤房 向正面 白房
東 西
青房 正面 黒房
(天覧席)
(実際の方角)
赤房 東 白房
北 南
青房 西 黒房
両国国技館では、天覧席から見た左を東、右を西とする。これは『易経』の説卦傳にある以下一文に由来。
聖人南面而聽天下嚮明而治
:聖人は南に面し而して天下を聽き、明を嚮いて而に治む。
:天皇は南を向いて天下の声を聴けば、世の中は明るい方向に向かって治まる、という意味。元号「明治」の元ネタだ。
京都の左京区は東側、右京区は西側。これも「聖人南面」の思想に則り、平安京では北側中央に天皇の宮殿(内裏)が作られた。内裏から南に向かって都を見渡した天皇の目線にて、朱雀大路の左は左京、右は右京と呼ばれるようになった。
「ひだり」の語源は「日出り」。北に背を向けて日の出の方角=東。「みぎ」は「弓切り」で弓矢を放つ側の手、という説を私は採る。諸説あって正解はない。
「北」という字は、二人の人が背を向けている象形文字。意味は背く、逃げる。だから負けて背くのが敗北。チャイナはいつでも北から攻められるので、王は北に背を向け、敵は北に逃げるのだろう。
*
両国国技館は、天覧席の位置を基準に東西南北が設定された。どうせなら正しい方角と一致させて欲しかったものである。紀元前のピラミッドですら正確な東西南北を向いて建てられているのに、その程度のことは出来たはずであろう。何か特別な意図があるなら話は別だが、そうでないならはっきり言って体たらくであり、誠に残念である。
さて、四神の思想は、陰陽五行説に基づいている。四つしかないのになぜ五行? それは、四神を平面の正方形で捉えるのではなく、ピラミッドを上から見た四角錐をイメージすれば分かりやすい。ギザのピラミッドも四辺が正確に東西南北に面している。
では、四神のピラミッドの頂点には、どんな神獣がいるのだろうか?
