見出し画像

【202】 タルバガンと東京ラブストーリー

【このブログの目次はこちら】

(写真は齧歯目リス科マーモット属シベリアマーモット)

私は1990年代の大学生のときに、モンゴルを旅したことがある。当時は開高健や椎名誠の影響を受けていた。シベリアマーモットの現地名はタルバガン。私はこの肉をウランバートルで食べたことがある。シチューにされていて、味はいまいちよく分からなかった。

いま調べてみると、個体数減少だとか、腺ペストの感染源だとかで、狩猟は禁止、流通もしていないようだ。

その後、ウランバートルからモスクワまでシベリア鉄道に乗ったのだが、車内で日本語を話す陽気なモンゴル青年と出会った。当時モンゴルでは NHK が放映されており、テレビで『東京ラブストーリー』(原作はオクトパシーふみ)を見ながら、独学で日本語を覚えたそうだ。

このドラマは民放だし、なぜ NHK で? そもそも受信料は払っているのか? などと思ったものだ。

その彼が言うにはタルバガン捕りの名人で、巣穴に体を突っ込んで、取っ組み合いをして首元をナイフでグサ、という動きを、列車の廊下で寝転がって熱演してくれたことを覚えている。

モルモットは日本でしか通用しない単語、概念である。語源は江戸後期の出島にて、持ち込んだオランダ商人がマーモットと誤解していた云々。モルモットは南米アンデス付近が原産で、17世紀頃から欧米でペット用、生物実験用に養殖が始まった。

和名は天竺鼠。天竺とはインドだが、輸出元のカリブ海あたりを「西インド」と白人が呼んでいたことに因むとか何とか。しかも英名は Guinea pig=ギニア豚。アフリカのギニアなのか、南米のガイアナなのかは諸説あって定かではない。ちなみにチャイナ名は豚鼠。

このように、生物名は誤解から生まれたネーミングが多く、深く考えてもあまり意味はないのである。

次のブログはこちら。

いいなと思ったら応援しよう!