【108】 プリンプリンと火星人
(*写真は火星)
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1 奇怪な噂
もはや「火星兵団」の噂をお聞きになったであろうか! ふむ、けさ地下鉄電車の中で、乗客が話をしているのを、横からちょっと小耳にはさんだとおっしゃるのか。
――いや全く、こいつは冗談じゃないですぞ。これはなにも、わしたち科学者が、おもしろ半分におどかしたがって言うのではないのですわい。今われわれ地球人類は、本気になって、そうして大いそぎで戦闘準備をしなくちゃならんのだ。しかるに、わしのいうことを小ばかにして、だれも信じようとはしない。
これでは、やがてたいへんなことになる。わしは今から予言をする! 地球人類は、一人残らず死んでしまうだろう。第一「火星兵団」という名前を考えても、その恐るべき相手が、どういうことをしでかすつもりだか、たいがい想像がつくはずじゃと思うが――。
『火星兵団』(海野十三)
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昭和の人気番組『プリンプリン物語』。日本初、映像化された火星人が登場するが、火曜ではなく月曜19:30。
では想創話における火星人の歴史を見てみよう。
1897年 『宇宙戦争』(The War of the Worlds)(英 H・G ウェルズ)
世界初、タコ型宇宙人の誕生。
1938年、『宇宙戦争』はアメリカで、名優オーソン・ウェルズの番組「火星劇場」(The Mercury Theatre on the Air)でラジオドラマ化された。偶然にも同じ姓ウェルズ。オーソンの迫真の演技で、火星人襲来がリアルなニュースと誤解した視聴者により国中がパニックになったという都市伝説が誕生。
1996年の米映画『インデペンデンス・デイ』(Independence Day)では、出身天体は明らかにされていないが、イカ型宇宙人をウィル・スミスがタコ殴りにしていた。
日本初の火星人が登場する想創話は、
1939年 小説『火星兵団』(海野十三)
地球征服を目論む火星人 vs. 地球人
1940年 漫画『火星探検』(大城のぼる)
読んだことないので内容は知らないが、SF漫画の開祖と言われている。
1947年 漫画『火星博士』(手塚治虫)
地球征服を目論む火星人 vs. 地球人
火星王ロロは、『火星兵団』の火星人ロロ公爵と同名で、本作は海野十三のパロディとする見方もある。
1960年 漫画『キャプテン Ken』(手塚治虫)
地球人によって植民地化された火星+火星人 vs. 入植地球人
1978年 漫画『スター・レッド』(萩尾望都)
地球の流刑星となった火星での、地球人と人間風の火星人の話。
1979年 NHK人形劇『プリンプリン物語』
不条理系想創話の傑作。オサラムームー猿のモンキー、オサゲ、ランカー、ヘドロ、シドロ、モドロなど個性豊かなキャラ尽くし。
ゼロゼロセブン・ヘンナキブンはセブンイレブンいい気分、シャーレッケ・マイホームはシャーロックホームズの名捩律だが、カセイジンの「ルールールールー、予感です」は、『北の国から』の蛍がキツネを呼ぶときの呪文?に継承されている。「私はルチ将軍、知能指数は1300!」は、フリーザの「わたしの戦闘力は530000です」の元ネタではなかろうか。
