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【145】 月夜とコニー

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(*写真はウサギ目ウサギ科アナウサギ属ヨーロッパアナウサギ)

いなせな ロコモーション 
なんて いにしえの事
Rock'n Roll にさめやらぬ Guys & Dolls
踊りたもれ コニー・フランシス・ナンバー
『いなせなロコモーション』(作詞:桑田佳祐)


アナウサギを家畜化した目的は食肉である。
英語では食肉に専用の単語がある。

牛肉:Beef
仔牛肉:Veal
豚肉:Pork

羊肉:Matton
仔羊肉:Lamb
鹿肉:Venison

兎肉:Coney
ただしウサギ食が廃れたためか、この単語は死語に近い。また仏 Lapinラパン(飼いウサギ)が、イギリスでは兎肉を指していた、との説も見つけたがこちらも死語のようだ。現代では野生のアナウサギやウサギの毛皮を Coney と呼ぶことがある。

食肉に専用の単語がある。これはノルマン征服時代にフランスから齎された習慣のようだ。ゲルマン語のドイツ、オランダ、北欧にはこの習慣はなく、日本の「牛肉」のように二つの単語の合成で表現する。

Chicken は元々、鶏肉を指し、生きている鶏は雄鶏 Rooster、雌鶏 Hen、ひよこ Chick と個別の名があるのだが、だんだん大雑把になり、生きている鶏も引っ括めてチキンで通用するようになっている。

日本では仏教の戒律から肉食が禁じられていたため、肉には隠語があった。

馬肉:さくら
猪肉:ぼたん
鹿肉:もみじ
鴨肉:いちょう
鶏肉:かしわ

牛肉、豚肉を日本人が食べ出したのは明治以降なので、風流な隠語はない。

兎肉には「月夜げつよ」なる異名があるとの情報がネットで散見されるのだが、本当だろうか? まず読み方に違和感がある。「月夜げつよ」は重箱読み(音+訓読み)で、日本語として不自然である。普通の日本人なら「つきよ」だろう。また隠語を作るなら、他の肉と同じく植物名にするのが普通ではないか。

「兎肉=月夜げつよ」は、古典文学でも見たことないし、実際に口にする人にも会ったことがない。

誰かが最近作ったデマではないのか?

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