【137】 南洋水鶏とバンブーダンス
(*写真はツル目クイナ科ヤンバルクイナ属ナンヨウクイナ)
「【067】 石鎚山椒魚」で述べたように、生物分類学は日々進歩、新発見、新定義があり、常にアップデートされる学問である。まだまだ分かっていないことの方が多い。
〇〇科〇〇属という分け方も、頻繁に説が変わるし、複数説、複数名称が共存することもある。〇〇亜種という分類を含むか含むないか、など正解は一つではない。ヤンバルクイナ属はあくまで和名の一つであり、ニュージーランドクイナ属という呼び方もある。学名では Gallirallus だ。今のところは。
私が調べた範囲での Gallirallusは、化石や太古の生物を除き、近代以降の人間が記録している限りで約35種類が存在したそうだが、そのうち約24種が絶滅済み、約8種が絶滅危惧種だ。絶滅のおそれがないのは3種だけ。ガリラルスは、南太平洋の離れ小島で独自の進化を遂げた固有種が多く、飛べないのが共通点だ。
では見てみよう。国記号は以下。
比:フィリピン
尼:インドネシア
豪:オーストラリア
乳:ニュージーランド
巴:パプアニューギニア
(絶滅のおそれなし)
ナンヨウクイナ(比・尼・巴・豪・乳)
ムナオビクイナ(比・尼)
マングローブクイナ(豪北部+尼アルー諸島)
フィリピンのレイテ島では、南洋水鶏はティクリンと呼ばれ、これがフィリピン流バンブーダンスの「ティニクリン」の語源らしい。竹二本を両側から二人で持ってナンヨウクイナを捕まえる様子、またはナンヨウクイナの足運びの真似、という説があるそうだ。
続いて Gallirallusの絶滅危惧種を見てみよう。
