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【029】 デスラー総統とナチスドイツ

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(*写真はスズメ目ツグミ科ツグミ属ツグミ)

『宇宙戦艦ヤマト』第一話での、沖田艦長と部下の会話。

「敵艦より入電 地球艦隊に告ぐ 直ちに降伏せよ 返信はどうしますか?」

「バカめ と言ってやれ」

「は?」

「バカめ だ」

これは西部戦線での有名な逸話のパクリである。

バルジの戦い(別名アルデンヌの戦い)で、ナチスドイツから降伏勧告を受けたアメリカ陸軍大将アンソニー・マコーリフは、「Nuts!」と一言だけ答えた。そして連合軍からドイツ伝令官への公式返信も、

「To the German Commander, "Nuts!"」

Nuts は木の実 Nut の複数形だが、スラングでは「キンタマ」であり、「アホか?」のニュアンスの侮蔑語。キンタマは意思がなく、チンポコと違って動かすことができないので、「ノータリン」のイメージである。

そしてガミラス帝国の面々は、ナチスドイツの高官、将軍の名捩律だ。

デスラー:アドルフ・ヒトラー
ドメル:エルヴィン・ロンメル
ゲール:ヘルマン・ゲーリング
ヒス:ルドルフ・ヘス
シュルツ:ブルーノ・クルト・シュルツ

ガミラスは、アイルランドの怪奇小説作家ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュ作、『女吸血鬼カーミラ』の捩りらしい。

地球防衛軍の戦闘機ブラックタイガーの元ネタは、ナチスドイツのティーガー戦車であろう。大型ティーガー(Tiger)、中型パンター(Panther)は、トラとヒョウのドイツ語読み。

連合軍の戦車はアメリカ製シャーマンがメインで、一部をイギリスが改造して、ファイアフライ(蛍)、ウルヴァリン(グズリ)、カンガルー(兵士輸送用戦車)などと改名して使っていた。

ノルマンディー上陸作戦に使われたイギリス改造のシャーマンDDは、Duplex Drive =二重走行:水陸両用の意。通称はドナルドダック。

ここで興味深いのは、アメリカは軍用機に実在人物名を、英独では動物名を付ける傾向があることだ。カナダが改造したシャーマンはグリズリー(ハイイログマ)。カナダは英連邦なのでイギリス人気質に近い。

とはいえイギリス製のメイン戦車の名はチャーチルであったが。シャーマンは南北戦争の北軍の英雄ウィリアム・シャーマンから。

ところで西洋における蛍は、尻から光を発しながら生けるカタツムリやタニシを喰らう獰猛昆虫の代表格である。なので女の名前に使うなどは絶対にありえない。

黒板蛍:ブラックボード・ファイアフライ

かなり、おどろおどろしい名だ。

『北の国から』第一話で、草太兄ちゃんと初対面時、このように言われて蛍はムッとする。

「お前の名前なんていったっけ?」

「ほたる」

「あー、ほたるなあ。いやいやシャレっぽい名前つけちゃって。夜になると尻が光るんじゃないかい? あ?」

次は、軍用機の名前を見ていこう。オスプレイとは何か?

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