2025/02/14 甘い香りと、誰かを想う気持ち 〜バレンタインの一日〜
2025/02/14
早朝の台所に、バターの甘い香りが漂う。
「クッキー作る!」と張り切る長女。小さな手にボウルを抱え、生地をこねる。まだ日も昇りきらない時間なのに、部屋には甘い香りが広がっていた。
それはまるで、彼女の心がそのまま形になったみたいだった。
でも、我が家のキッチンは決して広くない。
私はお弁当作りをしなくてはならないのだけれど、いつもと勝手が違ってかなり窮屈だ。お互いに譲り合いながら、時々ぶつかりそうになる。
「ごめん!」「ちょっと待って!」の応酬。せっかく早起きしたのに、時間はあっという間に過ぎていく。
「これでよし!」
長女が満足そうにクッキーを並べる。焼きあがったクッキーと共に、彼女の笑顔があった。
誰かを想う時間
長女は一日そわそわしていたらしい。
学校では跳び箱に、テスト、係会議に忙しかったようだけれど、頭の中は放課後の予定で頭がいっぱい。
給食のチョコチップマフィンに舌鼓を打ち、学童のおやつ掴み取りに【今日はバレンタイン】なのを再認識させられただろう。
私は帰宅すると、ラッピングしたガトーショコラとクッキー、お手紙を抱えてお迎えに向かう。小学校へは持ち込めないので、彼女に頼まれていたのだ。
なんとか長女と合流しほっとするのも束の間。
待ち合わせをしていた大切なお友達にひとつひとつ心を込めて手渡していくのを見守る。
「すごく嬉しそうだった!よかった〜」
その言葉に、私はハッとする。
バレンタインは、“自分がもらえるか” じゃなくて、“誰かに渡したい” という気持ちの方が大きいんだ。
一旦帰宅して、夜7時、最後のプレゼントを届けに行く時の長女は「ちょっと夜の大冒険みたい!」とワクワクしながら届けに行った。
暗さも寒さも忘れて駆け出す姿を見ながら、ふと、朝から頭の中で流れていた歌詞がよみがえる。
ベリーグッドマンの「必ず何かの天才」の一節…
「特別でしかないこの一瞬を全力で足掻こう」
長女にとってのバレンタインは、きっと”チョコをあげる日”ではなく、“誰かの笑顔を作る日”だったんだろう。
その気持ちが、何よりも尊くて、愛おしい。
日常の中にある「成長」
一方、次女も自分なりのバレンタインを楽しんでいた。
「パパに折り紙のチョコあげたの!」
「それでね、パパがすごく喜んでくれたんだよ」
彼女の世界では、“本物のチョコ” じゃなくても、“気持ちを伝えること” こそが大事だった。
幼いながらに、誰かのことを想い、その想いが届いた喜びを噛みしめている。
“もらえることより、あげることの嬉しさ”
“物より、心が伝わること”
こうして日々の中で、少しずつ、優しさを育んでいくんだな。
明日は、また新しい物語が始まる。長女は「来年のバレンタインも作って誰かに渡したいな」と、もう次の夢を見つめている。
バレンタインの夜、クッキーの甘い香りが、まだほんのりと部屋に残っていた。
誰かを想う気持ちって、こんなふうに、そっと余韻を残すものなのかもしれない。
クッキーの優しい香りだったり、娘の背中に宿る小さな勇気だったり、折り紙一枚に込められた愛情だったり。そんな何気ない毎日の中に、確かで温かい幸せがちゃんと存在している。
あなたが最近『贈る喜び』を感じたのは、どんな瞬間でしたか?
そっと余韻を残している優しい想いがあるかもしれません。
バレンタイン準備のお話しはこちら↓
最後まで読んでくださってありがとうございます!
ふとした日常の中にある、心がほっとする瞬間をこれからも綴っていきます。では、また!
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