F1 アンチダイブサスペンション!MCLとAMRの比較!
F1は2025年までグラウンドエフェクトであったため、マシンの姿勢制御は最重要課題でした。そのため異常に強いアンチダイブサスペンションが投入されました。この記事ではアンチダイブについての説明と、新規定での必要性について解説します。
荷重移動とは?

tw.idea参考
ブレーキング時、タイヤは減速しますが、車体は慣性の法則よりそのまま運動を続けようとします。その力が重心を押すことでフロント荷重が増します。加速時ではまったく逆のことが起こり、リア荷重がますようになります。これが荷重移動です。
アンチダイブとは?
アンチダイブサスペンションは、フロントやリアなどの荷重移動を抑える働きがあり、マシンの姿勢を制御することによりフロアダウンフォースを均一に保つ役割があります。
そんなアンチダイブの仕組みはどうなっているのか?イラストを見てください。

livetoday.com参考
ホイールの回転中心は、側面から見たサスペンションアームの延長の交点にあります。重心がホイールの接触点と回転中心を結ぶ線上にある場合、100%アンチダイブがあり、ブレーキング中に荷重移動は発生しません。
つまり、ホイールの接触点と回転中心の交点が重心中心にどれくらい近いかでアンチダイブの強さが変わります。
MCL39のアンチダイブ
アンチダイブの仕組みがわかったところで、実際に2025年のマクラーレンのアンチダイブジオメトリを見てみましょう。

2025年、マクラーレンはアンチダイブを強めたことで話題になりました。アンチダイブパーセントがかなり大きいことがわかります。
マクラーレンはMCL39でアンチダイブを強めると共に、上下アッパーアームをより後方に配置することで、ホイールが斜めに上下するようにし、プロダイブ(荷重移動を助長させる働きであり、アンチダイブの逆)も増加させている。
おそらく、プロダイブで助長された荷重移動によってマシンはグッと沈み込みます。しかし、重心とICRが接したらアンチダイブにより、これ以上沈まなくなるようにできていると考えられます。
AMR26のアンチダイブ
2026年新規定ではフラットフロアになったことにより、過度なアンチダイブの必要性は薄れました。アンチダイブを強めると、ブレーキングが難しくなったりメカニカルグリップが少なくなったりとデメリットが多いため、新規定では昨年よりアンチダイブを抑えたデザインが目立ちます。

しかし、アストンマーチンは2025年のマクラーレンと同等かそれ以上のアンチダイブを付けたサスペンション設計になっています。アッパーアームが異様に後方配置なのは、ホイールの軌道を斜め方向にしてサスペンションの稼働距離を増やし、柔らかいサスペンション設定にしてメカニカルグリップを得ようとするためでしょう。2025年のマクラーレンと全く同じ考え方です。
まとめ
アストンマーチンはハイレーキや、アンチダイブなど過去に成功した技法を新規定に投入しています。二つの技法は悪くないですが、過去とは規定が違うため、他チームと比べて過度な形で使用するのはいかがなものかと思います。
