11歳のバフェットに、一人親方の家計を見てもらったら
こんにちは、コジツマです。
夫は建設業の一人親方。
私は元・税理士事務所スタッフで、今は家計と経理を見ています。
そんな私が、日々よく思うことがあります。
こんなに働いているのに、どうしてお金が残らないんだろう。
一人親方の家庭では、珍しくない悩みだと思います。
売上はある
仕事も途切れていない
毎日忙しく働いている
入金もちゃんとある
それなのに、なぜか通帳は増えていかない。
そんなときに読んだのが、田口智隆さんの
『11歳のバフェットが教えてくれる「経済」の授』でした。
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初版は2010年。正直、少し古い本だと思っていた
この本の初版は、2010年です。
2026年の今から見ると、もう15年以上前の本。
正直、最初はこう思っていました。
内容が古いかもしれない
子ども向けのお金の本かもしれない
昔の投資話が中心かもしれない
今の副業や個人事業には関係ないかもしれない
ところが、読み始めると印象は変わりました。
書かれていたのは、難しい経済用語でも、株の買い方でもありません。
むしろ、
信用を積み上げること
小さく商売を始めること
数字を見ること
利益を次の利益につなげること
投資を勉強すること
という、今の一人親方家庭にもそのまま必要な話でした。
読み終わったあと、私は思いました。
これ、一人親方の家計を見直す本として読めるやん。
今回は、この本から感じたことを、一人親方の家庭に置き換えて考えてみます。
1.投資の本だと思ったら、「信用」の本だった

この本で、私が一番大切だと思ったのは、投資の知識ではありません。
信用を大切にすることでした。
バフェットと聞くと、多くの人はこう考えると思います。
株で成功した人
お金を増やした人
良い会社を見抜く人
世界的な大投資家
私も、株や資産形成の話が中心だと思っていました。
でも、読んでいて強く残ったのは、もっと地味で基本的なことでした。
約束を守る
誠実に働く
相手を裏切らない
小さな仕事も丁寧にやる
信用を少しずつ積み上げる
一見、お金とは関係がなさそうに見えます。
けれど、商売では結局ここが一番大事です。
一人親方も、信用で仕事が増える
一人親方の仕事も、同じだと思います。
たとえば、
時間を守る
連絡を返す
見積もりを曖昧にしない
できないことを「できる」と言わない
現場で問題が起きたときに逃げない
仕上がりに責任を持つ
こうした積み重ねが、
「あの人なら安心して任せられる」
という評価につながります。
そして、その信用が次の仕事を連れてきます。
信用が生むもの
リピートの仕事
取引先からの紹介
単価交渉のしやすさ
新しい元請けとの取引
困ったときに助けてもらえる関係
つまり信用は、目には見えないけれど、利益を生む資産です。
道具は壊れます。
車も古くなります。
資格も、持っているだけでは仕事につながりません。
でも信用は、積み上げるほど価値が増えていく。
私はここを読んで、
一人親方にとって、信用は設備より先に持つべき資産なのかもしれない
と思いました。
この本が15年以上たっても古くならない理由は、ここにあります。
時代が変わっても、人が仕事を頼む相手を決める基準は、そう簡単には変わりません。
2.借金は悪なのか?

次に考えさせられたのが、投資と借金の話です。
日本では、
借金=悪いこと
というイメージが強いと思います。
もちろん、危険な借金もあります。
たとえば、
生活費を補うための借金
返済のためにする新しい借金
何に使ったか分からない借金
利益につながらない借金
毎月の赤字を埋めるだけの借金
こうした借金は、家計を苦しくします。
でも、事業をしていると、
借金をしないことが、いつも正解とは限りません。
借金には、大きく2種類ある
① お金が消えていく借金
生活費の補填
衝動買い
返済のための追加借入
利益を生まない高額な買い物
② 将来のお金を生む可能性がある借金
新しい機械の導入
資格取得
仕事用の車両
人を雇うための資金
売上につながる広告
作業時間を短縮する道具
同じ100万円の借金でも、使い道によって意味はまったく変わります。
100万円を借りて、そのまま消えていくのか。
それとも、数年かけて150万円、200万円の利益を生むのか。
大事なのは、
借りるか、借りないか
ではありません。
借りたお金が、あとから何を連れてくるか
です。
うちなら、借りる前にこの5つを見る
この支出で売上はいくら増えるのか
利益はいくら残るのか
何年で元が取れるのか
毎月の返済額はいくらか
売上が減っても返済できるか
これを数字で確認してから借りる。
そこまで考えて、初めて「投資のための借入」になります。
ただ高い道具を買うだけなら、投資ではありません。
未来の利益を生む仕組みまで考えてこそ、投資です。
3.バフェットは、最初から大金を動かしていない

バフェットと聞くと、何百億、何千億という大きなお金を想像します。
でも、少年時代の彼が始めたのは、とても小さな商売でした。
商品を売る
新聞を配る
小さく稼ぐ
利益を残す
残したお金を次に回す
最初から大きな会社を作ったわけではありません。
最初から大金を投資したわけでもありません。
ここが、私はとても大事だと思いました。
成功した人を見ると、結果だけを見てしまう
私たちは、成功した人を見ると、
大きな売上
大きな会社
多くのフォロワー
高額な商品
大きな資産
こうした結果に目が行きます。
でも、その前には小さな実験がたくさんあります。
小さく試す
反応を見る
数字を確認する
改善する
もう一度試す
この繰り返しです。
私も、小さく試している
私自身も今、
noteを書く
Excelを作る
PDFを販売する
SNSで発信する
海外向けに日本の商品を紹介する
といったことを試しています。
どれも、最初から大きく稼げているわけではありません。
むしろ、
「これ、誰かに必要かな」
「売れるかな」
「反応はあるかな」
と確認している段階のものばかりです。
でも、この本を読んで思いました。
小さいから意味がないのではなく、小さいから試せる。
これは副業でも、個人事業でも同じです。
スモールビジネスで大切な3つ
① 小さく始める
最初から大きなお金をかけない。
② 早く出す
完璧になるまで待たない。
③ 数字を見る
売れたか、読まれたか、利益が残ったかを見る。
一発で当てる必要はありません。
必要なのは、
小さな実験を、何回できるか
です。
「失敗しないように始める」のではなく、
失敗しても困らない大きさで始める。
この考え方なら、挑戦のハードルはかなり下がります。
4.ビジネスのカラクリは、数字が教えてくれる

この本を読んで、改めて大事だと思ったのが、
数字を好きになることです。
私は税理士事務所で働いていたので、数字を見ることには慣れています。
でも、個人事業主にとって、経理はどうしても後回しになりがちです。
現場の仕事が先
請求書を出すのが先
帰宅したら疲れている
領収書は袋に入れたまま
数字を見るのは確定申告前だけ
気持ちはよく分かります。
ただ、数字を見ないまま事業を続けるのは、
地図を持たずに走ることと似ています。
今どこにいるのか。
どの仕事が儲かっているのか。
どこで赤字になっているのか。
それが分からないまま、走り続けることになります。
「忙しい」と「儲かっている」は別
一人親方の家庭でよく聞く言葉があります。
「今年はめちゃくちゃ忙しかった。」
でも、忙しいことと、儲かっていることは別です。
たとえば、売上が100万円増えても、
材料費が30万円増えた
外注費が25万円増えた
ガソリン代が10万円増えた
道具代が15万円増えた
残業や移動時間も増えた
となれば、思ったほど利益は残りません。
反対に、売上が少し減っていても、
利益率の高い仕事に絞れていれば、手元のお金は増えることがあります。
だから見るべきなのは、売上だけではありません。
最低でも見たい7つの数字
売上
材料費
外注費
その他の経費
利益
作業時間
取引先ごとの利益
この7つを見るだけでも、仕事の見え方は変わります。
たとえば、同じ10万円の仕事でも違う
Aの仕事
売上:10万円
経費:2万円
作業時間:1日
利益:8万円
Bの仕事
売上:10万円
経費:5万円
作業時間:3日
利益:5万円
売上だけを見ると、どちらも10万円です。
でも、利益も時間もまったく違います。
数字を見ると、
「何で儲かっているのか」
が見えてきます。
これが、ビジネスのカラクリです。
5.数字は、責めてこない
数字が苦手な人は、
「現実を見るのが怖い」
と感じることがあります。
赤字だったらどうしよう。
思ったより利益が少なかったらどうしよう。
借金が減っていなかったらどうしよう。
でも、数字は責めてきません。
数字はただ、
今、どうなっているか
を教えてくれるだけです。
だから私は、数字が得意になる必要はないと思っています。
難しい分析も、最初から必要ありません。
まずは、
いくら売れたか
いくら使ったか
いくら残ったか
何時間かかったか
これを見るだけで十分です。
数字を見る意味
数字を見ることは、夫を疑うことではありません。
細かく管理することでもありません。
家庭と事業を守るために、現実を知ることです。
一人親方は、体が資本です。
もし長時間働いているのに利益が少ないなら、どこかを変えなければいけません。
単価を上げる
利益率の低い仕事を減らす
移動時間を減らす
材料費を見直す
取引先を増やす
作業を効率化する
その判断材料をくれるのが、数字です。
6.投資を勉強することは、お金持ちだけの話ではない
投資と聞くと、
株を買う
NISAを始める
配当金をもらう
資産を増やす
という話を想像しがちです。
でも、この本を読んでいると、投資はもっと広いものだと分かります。
投資には、いろいろな形がある
お金への投資
株
投資信託
事業への出資
仕事への投資
資格取得
新しい道具
機械や車両
広告
ホームページ
自分への投資
勉強
健康管理
人との出会い
発信
経験
どれも、未来に何かを生むために、今の時間やお金を使うことです。
ただし、
お金を使えば、すべて投資になる
わけではありません。
未来の利益や価値につながるか。
そこまで考えることが必要です。
投資を学ぶと、商売を見る目も変わる
投資を勉強すると、
この会社は何で儲けているのか
利益はどこから出ているのか
借金は多すぎないか
将来も稼ぎ続けられるのか
お金を何に使っているのか
を見るようになります。
これは、そのまま自分の商売を見る力にもなります。
だから私は、
投資を勉強することは、株で儲けるためだけではない
と思いました。
商売を見る目を育てるためにも、投資の勉強は必要です。
7.15年以上前の本なのに、今の方が刺さった
2010年に出た本を、2026年の今読む。
正直、古い内容もあると思っていました。
でも、実際に読んでみると逆でした。
今は、
物価が上がる
将来が見えにくい
会社員でも副業を考える
個人事業主は自分でお金を守る必要がある
ただ働くだけでは家計が安定しにくい
そんな時代です。
だからこそ、
信用を積む
数字を見る
利益を残す
小さく試す
利益を次に回す
投資を学ぶ
という基本が、以前より大切になっているのだと思います。
どれも派手ではありません。
明日すぐに大金持ちになれる話でもありません。
でも、長く商売を続けるなら、結局ここに戻ってくる。
私はそう感じました。
11歳のバフェットに、うちの家計を見てもらったら
たぶん、こんなことを言われると思います。
「忙しいかどうかじゃなくて、利益を見た方がいいよ。」
「借金を怖がる前に、そのお金が何を生むか考えた方がいいよ。」
「一度で当てようとせず、小さく何回も試した方がいいよ。」
「信用をなくしたら、どんな商売もうまくいかないよ。」
そして、一番言われそうなのは、
「数字を見ないで、どうやって儲かっているか分かるの?」
ということです。
耳が痛いけれど、その通りです。
この本から、私が持ち帰った5つ

最後に、この本から私が持ち帰ったことをまとめます。
信用は、利益を生む資産
借金は、使い道で意味が変わる
小さな商売を何回も試す
何で儲かるかは数字で判断する
投資を学ぶと、商売を見る目が育つ
この本は、投資家になるためだけの本ではありません。
私には、
お金の使い方と、商売の見方を変える本
に感じました。
難しい経済の本が苦手な人
副業を始めたい人
一人親方の家計を強くしたい人
売上はあるのにお金が残らない人
投資を何から学べばいいか分からない人
そんな人には、読んで損はない一冊だと思います。
15年以上前の本なのに、今の私たちに必要なことが、驚くほどシンプルに書かれていました。
▶︎ 本の詳細はこちらから確認できます
Amazonで『11歳のバフェットが教えてくれる「経済」の授業』を見る
私もまずは、
夫の仕事ごとの利益を見る
自分の小さなビジネスをもっと試す
目先の金額ではなく、未来に何を生むかで判断する
この3つから始めてみようと思います。
11歳のバフェットに、
「ちゃんと数字を見てるね」
と言ってもらえる家計を目指して。
