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やっぱり市川中車はすごい|化け猫が怪異から芸術へ変わる瞬間|毎月歌舞伎座に行く30歳が観る歌舞伎町大歌舞伎『獨道中五十三驛』 THEATER MILANO-Za


観てきた観てきた!よかった~~~!

澤瀉屋!九代目!四代目!観てから2日目の今でも、まだ熱々で思い出す。観に行ってよかった。

※以降敬称略

やっぱり市川中車ってすごい歌舞伎役者だ

市川中車のことはずっと昔から知っていた。俳優だし有名人だし、気づいたころには何となく知っていて、博学で賢い俳優さんくらいに思っていた。2011年9月に襲名会見を開いたのを見て、歌舞伎俳優の一族なのだと知った。それからもドラマや映画で見ては、余白があって香り高い感じの人だなーと思っていた。目を離せない感じ。

そして月日は流れ、歌舞伎を見に行くようになって気づいたのだが、市川中車は歌舞伎でもすごい。存在感もすごいしセリフがなくても微動だにしない間でも、その文脈の空気を発しているのだ。

忘れられないあの瞬間|裏表太閤記の松永弾正

そして2024年の七月大歌舞伎、夜の部 裏表太閤記。第一幕の開幕と同時に信長軍の手にかかり、逃げ場をなくして自害する松永弾正。自害するそのシーンでは白装束に身をまとい、セリフを発さず正座し目を閉じていた市川中車のあの演技が忘れられない。

歌舞伎的なセリフ回しやケレン味のある演出がなくとも、歌舞伎の無駄のない所作と彼の発する圧倒的な空気感に私はもうやられてしまい、それ以来ずっと市川中車のすごさを享受している。

その後会社のパソコンのパスワードの一部をDANJOにしたくらい、すっかり心をつかまれてしまった。あの自害のシーンの松永弾正は今でも覚えている。

私にとって市川中車はかまいたちだし居合抜き

市川中車はなんというか、かまいたちとか居合抜きのような、そういう場の空気を一瞬で変えて、支配されてしまうようなそんな人だと思う。

間合いや居住いだけでこちらの息をのませ、気づいた時には目が離せなくなっている。

白装束、物言わぬ市川中車に撃ち抜かれてはや数年

毎月歌舞伎座に観に行く中で、何度も市川中車を観てきたけれど、やっぱり市川中車熱は冷まらず、やはり今でも市川中車から目が離せない。

今回この歌舞伎町大歌舞伎を観に行った理由の一つに、市川中車の出演がある。

今月はもう歌舞伎座に行ったしなあとか、贅沢しすぎかなあとか、行かない理由はたくさんあったけどそれでも行ったのはやっぱり市川中車が観たいから。とてもシンプルだけど、それが理由で行くことにした。

十二単の猫の怪

ネタバレにならない程度に書くが、今回の演目では化け猫が出てくる。そして化け猫役は、ポスターが示す通り市川中車。

この化け猫が良かったのである。

私はこれまで化け猫が特別好きというわけではなかったけど、もうすっかり次の化け猫系演目が楽しみで仕方ない。

化け猫というものは歌舞伎のためにつくられたのでは

そう思ってしまうくらい、市川中車の化け猫は素晴らしかったのである。

愛嬌、ケレン、凄み、俊敏さ、不気味さ、予想のつかない動きなど、歌舞伎に映える要素がたくさんある。

飛んだ姿も美しく、おどろおどろしい表情もぴたりとはまり、人ならぬもの、禍々しいもの、でも猫という愛される要素がところどころに顔を見せる。最高だった。

だって鶴屋南北だよ!おもしろいよね!

鶴屋南北は歌舞伎俳優だったこともあってか、観客が好きなものと、歌舞伎として表現したときにとても映えるものを絶妙なバランスでミックスしているように感じる(素人の感想)

いざいざ参らんTHEATER MILANO-Za

この歌舞伎町歌舞伎、名前の通り歌舞伎町で開演。歌舞伎町タワーのTHEATER MILANO-Za。

歌舞伎町タワーには行ったことがあった。109シネマズプレミアム新宿に友達と行ったので、建物自体は初めてじゃないけど、初めてのTHEATER MILANO-Za。花道はあるのかな?黒御簾とか大変じゃないのかな?緞帳どんなかんじかな?わくわく。

花道はなかった!でも宙乗りがあるんだよう!

結論から言うと花道はなかった。でも宙乗りもあるし早替りもあるし、盛りもりだった。市川中車の宙乗りは本当にすごかったなあ。宙乗りの間って体の自由がそんなにきかないので、歌舞伎的表現ができる部分って腕とか手とか首とか表情とかに限られてくる(もちろん足とか腰もしっかり形があるはず)

青虎さんが細い道と言っていた
歌舞伎町タワーエスカレーターの壁。これいいよね
鯨に蛸に大変である
一階席入り口から見るとこんな感じ

こえかぶ

私が観に行ったときの担当は関智一さん。

声優さんに詳しくないけど、それでも関智一さんのことは知っていた。スネ夫だよねという程度の認識の私でも本番彼の朗読を聞いていて、あのナレーションの声色だ!とかいろんな発見があって楽しかった。

こえかぶの内容とはまったく関係ないのだけど、こえかぶの演目タイトルがとても素敵で粋だったので興奮のままに記録しておく。

声の早替り相勤め申し候

上記ホームページ「演目と配役」より

だって!粋だね!素敵!

これは市川團子が早替りすることに引っ掛けての表現。十三役の早替り。中には雷役もあったりして思った以上の早替りっぷりだった。すばらしい。歌舞伎ってずっとエンタメを担ってきただけあって、やっぱりすごいぜ。

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