子どもの言い間違いって、なぜこんなに尊いんだろう【子育てエッセイ】
「ママ〜、おかさな、く~だ~さい!!」
第二子くんがお皿を持っておかわりの催促する声を聞きながら、思う。
ああ、今日もお魚の言い間違いを間違えたままで言ってくれた。なんて可愛いんだろう。にやにやしてしまうほっぺたを抑えながら私は聞く。
「お・さ・か・な?」
第二子くんは一瞬きょとんとした表情をしてからもう一度「そう!お・か・さ・な。だよ〜」と誇らしげに答えた。
それを見て、私は今回も悶絶する。心の中でなんてかわいいんだーーーー!って叫びながら、全力でにやけてるほっぺたを正常の位置に戻した。
*
言い間違いは、今しか聞けない。
この数ヶ月か、せいぜい1〜2年のあいだにしか味わえない子どもと暮らす日々の中に現れる期間限定のボキャブラリー。
第二子くんは、お薬のことも「おすくり」って言う。
いってきますは「いただきます」だ。
ベビーカーは「べっびかー」で言葉の切れる場所が絶妙にずれている。
ごはんも「ごっあん」だし。
……かわいい。ものすごくかわいい。
思い返せば、第一子ちゃんもすごかった。
「かんぱい」って言いたいのに、ずっと「ぱんかい!ぱんかい!」って言ってた。飲み物を持って「ぱんかい〜!」って元気に言う姿、今でも覚えてる。
私も「ぱんかい〜!」と真似して返して、家族みんなで笑い合ってた。
なんてことのない、ただの子育て中の1コマ。
でも、今でも思い出しただけで、まるっと幸せに包まれている気分になれる大切な記憶。
*
たぶん、大きくなるにつれて、
言い間違いは少しずつなくなっていくんだろう。
「ぱんかい」がいつの間にか「かんぱい」になったように。きっとあと少しで卒業してしまう。
そう思うと、ちょっとだけさみしくて、でも今はまだ聞けるその声を、できるだけたくさん覚えておきたい。
だから私は、今日もわざと聞き返す。
「ん?もう一回言って?」
かわいくて。愛しくて。何回も、何回も聞いちゃうんだよ。
「おかさな!!!」
子どもの言い間違いって、かわいすぎて、悶絶級の癒しだ。我が家の幸せの瞬間は、いつもこんなふうに突然やってくる。
子どもたちが夢の中にいる時間に、いそいそ手帳を開いては、にやにやしてしまうほっぺたをそのままに、ペンを取る。
おさかな → おかさな
お薬 → おすくり
いってきます→いただきます
未来の自分が読み返して、また笑っちゃう日が来るはずだから。
明日も、いい1日になりますように。
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