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怖がり|飲酒運転者に奪われる未来

そこらじゅうにいる訳ではない。
果たして、そんなこと当然と言い切ることができるだろうか?

ニュースで絶え間なく報じられる方々での飲酒運転検挙、事故。
身の回りの違和感(不審者)だけでも、1年間に2度も遭遇した。
コンビニの駐車場にひっそりと残されたビールの空き缶。運転者が飲んだ確証はないが、逆に飲んだのだろうという気持ち悪い憶測もできてしまう。

一件は、レジ待ちで前に並んでいた男性が缶ビールだけを会計し、買い物袋も断った。尾行するつもりはなくとも必然的に彼の後ろを歩いて店を出る。
「プシュッ」アルミ缶特有の音が聞こえた直後に、アルコールの匂いも空を漂った。
その男性は普通に、止めてあった車に乗り込みエンジンを掛けた。

「飲酒運転現行犯」と頭の中で何かが弾けて、即時に110番通報した。
「事故ですか事件ですか?」と落ち着いた電話口の応対。
「目の前で缶ビールを開けて飲み、そのまま車で走り去るのを目撃しました。」
「たった今です。」
「30~40代の男性、比較的大柄、白のTシャツにジーンズ姿。車はモスグリーンの普通車、駅方面に走り去りました。」
「通報、ありがとうございます。巡回中のパトカーへ向かわせます。」

その後、検挙されたかどうかは分からない。
ただ、当日、翌日の悲惨な事故ニュースに登場しなかったことが、結果オーライを映し出しているのだろうと思うようにして収めた。

現実的にコンビニでは、万引き防止の監視とレジ対応、陳列棚の管理で目いっぱいなのだろう。外国人によるアルバイトも増える中、飲酒運転をするかどうかまで気を回すことなどできないのだと感じる。

ならばどうすか。
気付いた人が、億劫がらず面倒がらずに勇気を出して通報するしかない。
「飲んだら乗らない。飲むなら乗らない。」を運転者が徹底できないのであれば、周囲の者が自分事として捉えて動く他にないのだと思う。


身近な新郎の花嫁の命が飲酒運転者に奪われて40年という月日が流れた。
彼や家族との交流も音沙汰も全くない。周囲の者としては、ひたすら沈黙を守りながら静観する他になす術がない。
加害者の男性の行方やその後には全く興味がない。
ただ、加害者、被害者の当事者家族にとっては、生涯消えない深い傷を背負ったまま生きるしかない。
なんて寂しいことか。
なんと愚かで勿体ないことか。

そんな悲劇を手前で止めたい。
悲しむ人を一人でも減らしたい。
そして、自分自身もまた、ある日突然奪われる側になりたくない。

飲酒運転の恐ろしさは事故ではない。
未来を奪うことだ。

そのことだけは、どうしても忘れたくないのだ。



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