「とりあえず安いもので」では後悔するかもしれない。FP・宅建士が実際に見直して気づいた、損害保険の選び方
「保険は難しいから、担当者に言われたままで契約している」という方、意外と多いのではないでしょうか。
損害保険は特に「何となく入っているけれど、中身はよく知らない」という状態になりやすく、実は私自身もかつてそうでした。
今日は、FP・宅建士の資格を持つ私が自分の保険を本気で見直した経験をもとに、損害保険の選び方について一緒に整理できればと思います。
「安いから」で選んだ火災保険が、実は大きな落とし穴だった
アラフィフになる少し前、熊本で自宅を購入したタイミングで火災保険に加入しました。
当時の私は宅建士の資格こそ持っていましたが、不動産の取引知識と保険の中身はまた別の話で、「どうせどこも同じだろう」という気持ちで、仲介会社から紹介された商品にそのまま署名してしまったんです。
その後、損害保険募集人の資格を取り、改めて自分の契約書を読み直したときに気がつきました。
「水災補償」が外れていたのです。
火災保険は、火事だけでなく、台風・豪雨による浸水被害や土砂崩れなどにも対応できる「水災補償」を付けることができますが、保険料を下げるためにオプションとして外されていることがあります。
熊本は2020年の豪雨災害でも大きな被害が出た地域ですから、これは私にとって他人事ではありませんでした。
「安さ」だけを基準にしていたことで、本当に必要な補償がすっぽり抜けていたことに、恥ずかしながらしばらく気づかなかったというのが正直なところです。
損害保険の「補償の中身」を読み解くための3つのポイント
そんな反省をふまえて、私が実際に保険を見直す際に確認するようにしたポイントをお伝えします。
① 補償の範囲:「何が起きたとき」に使えるか
火災保険であれば、火災・落雷・爆発・風災・水災・盗難など、カバーされるリスクは商品によって異なります。
自分が住む地域のハザードマップ(自治体が公表している浸水・土砂災害などの危険区域の地図)を確認したうえで、必要な補償を選ぶことがとても大切です。
② 保険金額:「建物」と「家財」は別物
建物の補償と、家の中にある家具・家電などの「家財」の補償は、別々に設定する必要があります。
家財は意外と高額になりやすく、4人家族であれば500万円以上になることも珍しくありません。
「建物だけ入っているから大丈夫」という思い込みは、いざというときに大きな後悔につながります。
③ 免責金額:自己負担額の設定を把握しているか
免責金額とは、保険金が支払われる前に自分で負担する金額のことです。
たとえば免責金額が5万円の場合、被害額が4万円なら保険金はゼロになります。
保険料を下げるために免責金額を高く設定することもできますが、小さな被害が多い場合は結果的に損になることもあるため、バランスを見ながら決めることが重要です。
自動車保険も「等級」だけで選ばないほうがいい理由
損害保険のもうひとつの代表格が、自動車保険です。
多くの方が「等級が上がれば保険料が下がる」という仕組みは知っていますが、補償の中身まで毎年確認しているという方は少ない印象があります。
そんな中で私が特に見直しをすすめているのが、「弁護士費用特約」と「個人賠償責任特約」の有無です。
弁護士費用特約は、交通事故で相手方と示談交渉が難航した場合などに、弁護士費用(多くの場合300万円程度まで)を保険会社が負担してくれる仕組みで、保険料の上乗せは月数百円程度です。
個人賠償責任特約は、日常生活の中で他人にケガをさせてしまったり、他人の物を壊してしまった場合に補償される特約で、自転車事故にも使えることから、特にお子さんがいるご家庭では重宝します。
どちらも「使う機会がないかもしれない」と思われがちですが、いざというときの安心感と費用対効果を考えると、付けておいて損はないと感じています。
まとめ:まず「今の契約書を取り出す」ところから
損害保険の見直しというと、何か大きな決断が必要な気がしてしまいますが、まずやることはシンプルです。
① 今入っている保険の契約書(保険証券)を引っ張り出す
② 補償の範囲・保険金額・免責金額の3点を確認する
③ 自分の地域のハザードマップと照らし合わせて、不足していないかをチェックする
この3ステップだけで、自分の保険の「空白部分」が見えてきます。
見直しが必要だと感じた場合は、保険会社や代理店の担当者に相談するか、FPに中立な立場からアドバイスをもらうのもひとつの方法です。
損害保険は「何もないときには気にならないけれど、いざというときに初めて中身を知る」という性質のものですから、できれば何も起きないうちに一度じっくり向き合っておくことが、本当の意味での備えになるのではないかと思います。
保険のこと、一緒に少しずつ整理していきましょう。
TOMO / FP1級・宅建士・資産形成コンサルタント・損害保険募集人。アラフィフ・熊本在住。「難しいことをわかりやすく」を信条に、日々お金のことを一緒に考えていきます。
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